今回のまんがタイムきららキャラット三作取り上げ(2016年8月号)

承前

 まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。たまに数が増えたり減ったりする予定ですが、まあそれはそれという事で。
 選ぶのは好きな作品。その定点観測としたい所ですが、それでもほぼ自分の趣味が全開になってしまうでしょう。これ、と言う作品のが最終的に出来る場合も考えられますが、それならそれでいいかなあ、程度のゆるい縛りで行こうかと思います。
 それではいってみましょう。

伊藤いづも『まちカドまぞく』

 ついに明らかにされる、シャミ子家の4万円の呪いの理由! ついでにお父さんの居場所も分かるよ! ということでかなりこのお話の基礎部分についての語りがされた今回な訳ですが、それでもこの漫画がシャミ子と桃さんの話である、というのが今回の引きでしっかり提示されておりまして、とにかく次回が気になる形になっています、シャミ子と桃さん。立場や思惑が違う二人だけれど、ある程度それがお互いに理解された今、どういうことに今後していくのか、というのが次回には明確にされそうで、それだけでなんだかとっても、ありがてぇじゃねえか……。と稲田徹声になってしまうのも、まちカドファンとしてはしょうがないと思っていただきたい。それくらい、今回はビックなウェーブだったんですよ。ああ、シャミ子パパンがああいう扱いだったのにも驚きました。よくよく考えるとあれ、結構目に付く感じで出てたなあ、というのが実は微妙な伏線だったというんですから。そういう意味があったかー。気付く気付かないの領域じゃないよな、でも。

内藤隆『黒髪巫女とマリアウィッチ』

 断れる気配ではない、ただならぬ何かを出して紐ビキニ買っちゃうクロエちゃんがなまら可愛かったとです。頼子さんに対抗心むき出しだけどまだお子様ゆえに、その無茶なビキニを、というのがまた可愛い。でも、自主規制はないですよ、センセイー!
 さておき。大人ビキニの頼子さんも素晴らしいエロス。しゃんとしまったお体と、ないすばでぇが組み合わさり最強に見える。今回は特にこれ、というのが無いけど高値安定で可愛いという、この漫画のポテンシャルを見せつけられた感じですね。にしても頼子さんエロスだなあ。

徳之ゆいか『ジューンフレンド』

 本、捨てちゃった! というので始まる一大特に盛り上がりのない茶番劇が最高でした。本を捨てた、の見るべき部分が違うという見事なトリックっぷりにはやられましたが、それ以上に解決のぐだぐださとそのトリックが故の茶番劇っぷりが類を見ない仕上がりでした。というか、あそこまでの茶番になるとは全く予想できなかったので、ある意味想像力の敗北の様相ですが、でもこれ、「ネウロ、これは、読めたかい?」レベルで無理だよ! あまりに定型に毒されてたというのを感じさせられるけど、でも無理だって! 普通そこ落ち込まないんだもん!