今回のまんがタイムきららキャラット三作取り上げ(2016年3月号)

承前

 まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。たまに数が増えたり減ったりする予定ですが、まあそれはそれという事で。
 選ぶのはある程度の方針として、前、中、後と衛の定点観測としたい所ですが、それでもほぼ自分の趣味が全開になってしまうでしょう。これ、と言う作品のが最終的に出来る場合も考えられますが、それならそれでいいかなあ、程度のゆるい縛りで行こうかと思います。
 それではいってみましょう。

カヅホ『キルミーベイベー

 よくよく考えるとやすなは相変わらずバカなんだけど、考えていることがとんでもなく下衆ですヨネ。今回も木槌でソーニャちゃん殴りたい! ってサイコパスか。怖いわ! となりますが、その後は普通にソーニャちゃんとじゃれあう訳ですよ。木槌ぶん回す混乱の巷ですけれど、じゃれあってるなあ、とグルグル目でほくほくしていると最後相打ちで凄惨な映像が流れます。流石にグルグル目でもこれは萌え4コマじゃない! というのがひしひしと理解出来る内容でした。このままのブラックさで突き進んだら今後どうなるんだろう、この漫画。

伊藤いづも『まちカドまぞく』

 桃さんは脳筋という印象が今までありましたが、ちゃんと成績はいいという、まさにパーフェクトな人だったのだな。というのが今回提示されました。いやでも、ちょっと意外です。あれだけビルドするのに力を注いでいるのに、更に成績もいいって反則じゃないですか。生活面はちょっと、ではあるからそこのスキルがそっちに振られてるんですね。という理解をするべきでしょうか。
 それはさておき、今回はテスト勝負! だった訳ですが、そこで桃さんがシャミ子を甘く見ている訳じゃない、というのがきっちり提示されたのは大きいです。シャミ子と桃さんとでは相対し方にズレがあるというのが、明確になったと言うべきでしょうか。その辺の、魔法少女の実態と桃さんの過去が、シャミ子と桃さんとの間のズレとして顕現していると思うので、そこに詰める内容にいくのかどうか。あるいは蜜柑さんが漏らしてしまうか。どの道いつかはここに食いこんでいくことになるでしょうが、どこでそこに向かっていくのか。もうちょっと見てたいなあ、この漫画は。

内藤隆『黒髪巫女とマリアウィッチ』

 この感想でゲストを取り上げるのはそうないことなんですが、そうないことをするだけのポテンシャルがあるのが、この漫画です。基本的にまず初手は可愛いですよね! というものをみせつつ、この漫画の世界の提示とキャラクター魅せをしているのですよ。この内容で変態チックな人が今の所だけど居ないんですが、それでかえって個人的にこの漫画を強く心寄せる気持ちになったのあります。とりあえず変態的な人入れとけばいいよね、というのは既に終わっているのだろうか。そういうことを考えたりも。でも、基本は女の子が可愛い。それが分かっているのが素晴らしいと思うのです。つまり、黒髪ロングは尊いんですよ。←結局