ガールズ&パンツァー コミックアンソロジー SIDE:プラウダ高校
(画像、文章ともにリンクが物理書籍のページ)
特に意味もなく発売逆順で感想書いている『ガールズ＆パンツァー』アンソロ感想、始まるよー！
ということで、今回はカチューシャ率いるプラウダ高校がメインのアンソロであります。プラウダはメインがカチューシャとノンナ、ちびとのっぽの上司部下、というお定まりの形がアニメ中でも完成度が高かったです。そして子のアンソロにはそれを十二分に使う作品が多かったと思います。十二分に使いすぎてアトモスフィアがおかしいとしか言いようのない何かをはらんだものもありましたが、それはそれとして数作、ピックアップ！
咲良ゆき『言いたかったこと』
みほさんの激励に来たはいいけどいつものつんけんが先に立って励ませない！ というカチューシャの独り相撲のお話。みほさんの、黒森峰戦（決勝前くらいの時間軸らしい）への気持ちの照準はついていて、だからカチューシャに励まされるまでもないのですが、でも言葉の端々でちゃんと気持ち受け取っている感じもあって、なんだかとってもいいものだなあ、とほんわかとします。伝えられなかった？ 大丈夫、伝わってますよ。そう言えるお話でありました。しかし、ナチュラルにノンナの肩に乗っかるカチューシャよ……。
HRD『アルージュウブラル』
むやみに騒がしくて、いや祭りだから正しく騒がしいのか。ということでサンダースのナオミさんとプラウダのノンナさんが射的勝負する話。とりあえずお祭りで浮かれるカチューシャがクソタレ可愛いのでどうにかしてください。ノンナさんも可愛い、って心の中で思ってるくらい可愛いので本当に可愛いんですよ。割とナチュラるに美少女だよなあ、カチューシャ。
その後、サンダースが合流して射的戦に。という流れも自然に見えますが、確実に射的場荒しですよねえ！？ という具合にポンポン落としていくナオミ＆ノンナ。しかし、ノンナ側は残金が……！ となった後のよくわからなさは素晴らしいですね。それ逆に残金残ってた方が不思議だよね！？ と言えばいいのか。
そして話は大オチへと。射的場というとこれだよね、からの報復措置がおっちゃん可哀想になるくらいのものでした。あの世界だと名誉なのかなあ、あれは。ちょっとしたことに大げさなこと持ち込みすぎとも取れますが、まあ勝負に水を差したらひどい目に遭うということか。
すきま『3年目のサボタージュ』
これはわりと珍しい取り合わせ、聖グロのアッサムさんとプラウダのノンナさんの会話劇。特に派手なこともバカなこともないんですが、それがむしろ心地いい、そういう話です。すきま＝サンは他のでもまさしくしっぽりという言葉が似あう柔らかい話を描いてらっしゃいますが、この話は特にそのしっぽり具合が素晴らしいのですよ。ただ、お互いの近況とか思いとかを、特に解決することでもないからたらたらと話すだけ。それでまた違ったことが見えてくるかも？ そういう雰囲気の内容でした。こういうのがそっと入ってくるからアンソロジーっていいものだよなあ。
