ネタバレ感想 コトヤマ 『だがしかし』7巻


だがしかし(7) (少年サンデーコミックス)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「そして季節は冬になり」。しばらく感想書いていないうちに、ほたるさんは意味深なアイスの当たり棒を残してどこかに去り、冬になってしまいました。ワッザ!? というのが、『だがしかし』7巻なのです。
この冬までの間の話というのが、全くなくというのが思い切っております。むしろそこに何もなく、というのが恐ろしさすらあります。ほたるさんがいなくなって、それもあんな意味深な台詞と共に、というのでココノツにどのような影響があったのか、というのが語られないんですよ! これはもう、怖いを通り越してコワイ! 案件です。一応、途中でサヤ師が一時期相当ひどい状態だったというのを思い起こしておられますし、家業の駄菓子屋がちょっとヤバいというのを気づいていなかったというので、相当ヤバかったんだな、というのが理解できます。どんだけ呆然として日々を過ごしているんだ。コワイ!
さておき。
そんな呆然の日々を過ごしていたココノツに転機が訪れます。先に書いたように家業の駄菓子屋がヤバくなってきて、更におとんが入院という状況に。自分の家を盛り立てないといけない! というのっぴきならない事態に。そこで、ココノツの家業V字回復作戦、開始だよー! となっていきます。
しかし、ココノツにはどのようにしてもどうしようない点があります。
それは、学生だということ!
ということで、家にいない時間に駄菓子屋閉める訳にもいかないのでどうする? このド田舎にコンビニも出来て、頑張らないといけないのに! となったら、そこに一人の女性が転がり込んできました。それが尾張ハジメさん。全体的にダメ人間の風格漂う彼女が、ココノツのいない時に駄菓子屋を切り盛りする。そういう風に流れていきます。流れ流れて。
この尾張ハジメさん、ココノツのおとんが曰く「隙の多い女」。一応スーツ姿ではあるものの、それが逆にだらしなさを演出する辺り、中々の隙。そしてこのド田舎のコンビニに勤めてたけど、寝坊で駄目でした! というので、更に倍率が上がりまして、最後にここに住み込みさせてください! ときて数え役満! なんですが、特に人を雇った経験などないココノツは、生活費入れますから! というその金結局うちのやないか! 案件に気づかずほいほいと雇ってしまいます。それから始まるわいのわいの。それはある意味では代償行為にも見えますが、それでもある程度新たな日々が回り始めます。
そこまではよし。また新たな拍車で回転し始めた、そう思えたのです。いつもの駄菓子ネタをこねくりまわし、ちょっとしたドタバタ。その中で駄菓子屋再生も動きを見せて、という訳なんですが。そこまではよし、というのはそこ以後があるということであるのは賢明なる皆さまにはお分かりになろうかと思います。そうです、そこ以後があるのです。
この漫画、しばらく出てこなかったので、忘れられている設定があります。それは、ココノツが漫画家を目指していたということ。それが、この巻の終盤でクローズアップされます。近くの街に出張編集部を、というので、そこに向けて描いていく、んだけど時間が無くて。もう腹がぐろごるしてくる話です。途中、尾張さんがサヤ師と豆君も導入して、ギリギリで完成。それを出張編集部へ。からのー、失意の帰宅。もうぐろごろしていたのがバルバルバルバル! ってなります。
や、やめてくれー! その攻撃は俺に効くー! というどん底から、そこに現れたのは、なんとほたるさん! このタイミングで!? というか今までどこに!? という様々なものが錯綜する中で、次の巻に持ち越し! となりました。もう色々どうなるんだよこれー!?
さておき。
今回もサヤ師は良い物でした。尾張さんという乱杭歯に、この人なに!? ってなりつつもそっち方面には強くも出れないとか、ココノツにありがとう的なこと言われて、照れるなにへー、ってなったりと尾張さんが可愛い出来ない分をフォローアップしておりました。こういう時の流石のサヤ師であります。なんだよもう、サヤ師最高かよー。
とかなんとか。