全てを、振り切るぜ。

 

 

 とりあえず、ダイアリーからblogへと移動したので、これの使い勝手を知る為につらつらと書いていきます。 特にネタはないです。

個人的な予定表

 今月はきらら展というきらら儲には避けて通る訳にはいかないのがあるので、そこに一球入魂の精神です。行けるのが期間終盤なので、欲しいものが買えない可能性がありますが、そうなったらなった、と割り切れよ。でないと、死ぬぜ? って感じに割り切ろうかと思います。

 その割り切った人が死んだような記憶がありますが、それはさておき、きらら展です。ある意味今しかできないし、今回しかできないような、ある意味奇跡的な展示会です。きららを励行し始めてから既に8年近くが経過しており、それだけすれば、行くしかなかろう! という次第。ぶっちゃけ鈴城芹せんせと伊藤いづもせんせとルッチーフせんせの描き下ろしを見る為に行くというレベルで、対象がかなり狭めての参戦ですが、きららが好きなのでたぶんそれ以上の成果は得られると思います。

 それ以外では食道楽の旅行になる予定です。一々色々調べて美味そうなのを、というので見繕っていたりします。メインが食う方な気がするくらい彷徨う予定。でも、『孤独のグルメ』みたいにふらっと引き寄せられて、というのにも憧れます。あれはあれで、もっと多数の失敗がある、というのも分かるので、迂闊には出来ません。だからこそ憧れるッ!! のですが。

 さておき。

 コミティアに行くのも予定に入っていますが、実際どれくらいの時間滞留するか読めません。きらら展も読めないので困っているのですが、きらら展は展示なので見るだけ見たら去れるのだけれど、コミティアは空気を吸いに行くレベルで行ってみたいだったので、何の成果もなく、時間一杯いる可能性もあり、しかし全く興味をなくして早々に立ち去る可能性もあり、ある意味今回の旅の一番のポイントでありつつネックでもあります。なんでこんな不確定な予定をぶち込んだんだ! 行きたかったから!

 さておき。

 今回は久しぶりの上京なので、神保町探索もしたかったのですが、タイムの関係で順延となりました。代わりに秋葉原を周遊する可能性もありますが、こっちも微妙なところ。神保町の稀有さの前では霞むなあ。東京を離れて不便だと思ったのは神保町に行けないことなクラスタなのです。あれだけの本屋が一か所に一堂に会すってマジ尊いのです。でも、行けそうにないので悲しみを背負う感じです。

 SNKG。なんとなくこの書きつけ場の感じもつかめてきました。もうちょい機能を遣いながら覚えていきましょう。

 

 感想 浜田よしかづ 『つぐもも』22巻


つぐもも : 22 (アクションコミックス)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「決着ゥゥーーーーーッ!!」。ということで、長かった親派VS隷派の争いも決着したのが、『つぐもも』22巻なのです。
今回の巻は色々てんこ盛りです。一つのクライマックスですから、当然っちゃあ当然なんですが、それにしたって振れ幅広すぎるでしょう? というくらいにアップダウンが激しいのです。エロからシリアスからバカ話からエロからバトルからエロまで。とにかく無茶苦茶詰め込んできているのです。それでいてサクッと読める辺りが本当に非凡なものなのですが、それはさておき、まずはこの巻のメインの部分、つまり正妻の復活だー! について。
ということで正妻ですよ。誰って? 桐葉さんに決まってんだろバカタレ! というか、表紙の時点でそうなるとは「あ、理解可能」の域ですが、タイミングとしてはドンピシャなのと、そこに至る過程がきっちりとあの出来事が、というので繋がっているので、素晴らしく納得出来る復活劇です。そっから斑井に勝つまでの流れも大変小気味よく、スカッとするという言葉がぴったりの、見事な仕事。この部分が、浜かづ屋の技量の冴えの極まった瞬間、と言ってもいいでしょう。それだけの決まり具合だったのです。
この決まり具合、しかしいきなり降って湧いた訳でもないのもいいところです。その前に、斑井が非道なことをして付喪神を無理やり、それも大量に使役して一大怪物になってしまい、その非道にかずやと響華の怒りが交錯し、それを圧倒するも響華の力を使い過ぎて響華が、という流れがあります。その上での復活劇に、その斑井だったものをきっちりと一蹴する、という流れがプラスされて、もう堪らん。という次第なのです。この仕上がり、出来ているとは思っていたけどまだまだ予断を許さないくらいに出来るんだなあ。と謎の感想が出てくるくらいのもんですよ。よ、浜かづ屋!
さておき。
そういう熱い展開から一転して、とはいえほんのちょっとだけど、暗い話もあります。斑井の処遇です。先に斑井だったもの、と書きましたが、つまりそういうことです。強制的に付喪神を使役した影響で、斑井は斑井だったものになってしまいました。その処遇は、どうなったかは濁されます。が、たぶん……。その辺は暗に秘す感じで終わったのが、禍根は残さなかったんだな、という理解を促してきます。こういう部分、偶に見せるから怖いよなあ……。
さておき。
エロです。唐突に話題転換してみたような気がするでしょうが、『つぐもも』と言ったらエロ。これは誰の目から見ても明らかな事実です。今回のエロはふきふき。どういう天丼やねん。マットプレイ(直喩表現)の三種になります。
まずふきふきから。これはかみがかりの影響で昏倒して、起きたら桐葉さんが攻めてきたので、つい「だが奴は、弾けた。」してしまった後の事後処理です。完全に事後ですが、拭いているだけだからあれを描写しなくてもいい、けど暗に描写しているという、かなりの高等テクです。あまりに高等過ぎてつい笑いが出るくらいでした。
次に天丼については、かずやが相手が生きてたー! と喜びから押し倒して、あれ、この流れするの? みたいな状態になって痛くするなよ? とか言ってたらかずやがぐすぐすしだす、というのを桐葉さんと響華にするというものです。やってるのがかずやじゃなければ多分どっちかに、あるいは二人ともに酷い目にあわされるのは間違いない展開です。ちなみにコマ割りから台詞までほぼ完コピレベルで天丼なので、その点で笑ってしまえるものでもあります。
マットプレイはマットプレイです。すなおさん他二名によるかずや洗浄がどう見てもマットプレイなのです。やり方とかもそうですが、大金時殿を執拗にしたりするので、たぶん正統なそれよりヤバかったんじゃないかと思います。また18禁本の扱いになるんじゃねえか? とすら思いました。普通に買えたので大丈夫という判定なんでしょうけれども、どこを攻めているんだよ、とつい笑いがこみあげてくるものがありました。
さておき。
長かった親VS隷も終わり、桐葉さんも復活し、さてこっからどうなるのやらと。いきなり時が飛んでもおかしくはない、けど今やってるのがそういうのではないっぽいので、本当にどうなるのか。というか、これだけやっててもまだ母様の方が強い、というのはどうなっちゃうのかと。格が上がり過ぎて収拾つかなくなるのでは? と門外漢が懸念を示してみたりしつつ、この項を閉じたいと思います。

 感想 原案・あぶぶ:漫画・りしん 『姫騎士「姫には死んでいただきます。」』1巻


女騎士「姫には死んでいただきます。」(1) (電撃コミックスNEXT)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「逃げろ!」。フォルティーヌ王国の第三皇女ルカは危機に瀕していた。城の周りを魔王の手によって集められたオークに取り囲まれていた、のは半分の理由。もう半分は、その状況において、女性騎士団長クリンフリートが下した決断である。
曰く、汚されるくらいなら死を選ぶ! もちろん姫も!
びーくれいじー。ということで殺害されそうなその場からは脱したものの、さてこのままでは殺される。となった時、ルカ姫の前に現れたのは、なんとセーブポイント! なので、ここからやり直せるよ! という形で死に戻りの地獄が始まるのが、『姫騎士「姫には死んでいただきます。」』なのです。
死に戻りものは、リゼロからカマタリさんまで振れ幅多めに存在する既存ジャンルとなって久しくはありますが、その中にあってこの漫画がどういいのか、というと、姫君ルカさんが基本ステータスが酷い点にあります。こういうの基本悪くても普通レベルのステータスがあるか、バランス悪いけどどこかが秀でているという中でなんとか、ですが、ルカさんは姫君なので身体的ステータスは弱く、精神面も弱く、知能も弱く、と三重苦となっています。
身体面ではデブの一般兵から走って逃げられない程度。精神面は逃げきなかった時に卑屈になり過ぎて誇りとか品性とか食べ物ですか? とか言ってしまうほど。知性は今のタイミングでセーブポイント移動させたらやばいかもしれん、と言うのに後先考えずに移動してしまうレベル。どれもお粗末です。
その為、ルカさんは死にます。このタイプでは死ぬのが展開のベースではあるんですが、それにしたって死に過ぎです。帯を信じるなら、この巻で97回死んでいます。一部の場所で死に過ぎて回数稼いだところはあるんですが、それでもそこまででも結構死んでいるから可能な数です。なので、無茶苦茶すぐ死ぬ、『吸血鬼すぐ死ぬ』レベルで死ぬと理解していればいいかと思います。
その死にざまの中でも、都合二度あるVS魔法使いは凄絶です。魔法使いは長いこと牢に繋がれていたせいで、性格がドSとなっており、姫を見つけて殺すのにやたらじっくりといたぶるターンを入れるようになってしまっています。ギリギリ長く生きるレベルの火あぶりとか、生きたまま食べられるとか、笑い死にさせようとか。とかくここでの死はかなり苦しかったらしく、クリンフリートが痛みもなく殺してくれたんだ……(最初の死は捕まってクリンフリートに斬首)。ってむしろ感謝を覚えたりする辺り、どこまでサドってたのか分かろうものです。
その上で、このVS魔法使いは短くまとめられてはいるんですが、作品内の実質時間では長丁場。1戦目は様子見で死にまくりながらもどうにかスルーできましたが、2戦目はセーブポイントを移動した後でいきなり外に魔法使いが、ということで避けることがほぼ不可能。最終的に土下座までしたけど殺されてしまいます。しかし、ここでいい加減どたまに来て殺る気を出し、死にまくりながらも撃退する流れに。ここの、死に戻りで運命をつかみ取る、という部分はかなり熱かったです。単に身体能力が伴ってないせいで無駄死にな部分が多かったとはいえ、それを死に数の暴力でねじ伏せる。この爽快さ! もともとゲームらしいので、成程そうだと分かる。と言えます。
さておき。
この漫画、基本バカ話ではあるんですが、細かいところで正答を選ぶ為でのルカさんの精神性はいいなあ、と思ったりするんですよ。騎士団が跋扈する階で姫らしく毅然と王道を示したりとか、先に書いた魔法使い戦第二回でぶっ倒したらあ! となってからのきっぱりと死にまくることを決断したりする辺りとか。先に精神性は酷いといいましたが、ここぞではもしかすると皇族のそれが出ているのでは? と思ったりもします。この辺が、どういう結実になるのか、色々伏線もありますし、というのがちょっと気になるので、もっと続刊ください。
とかなんとか。

 感想 宮原るり 『恋愛ラボ』14巻


恋愛ラボ 14巻 (まんがタイムコミックス)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「あのヤンともあろう者が……こんなにも無様に……」。五人五様の恋愛模様が楽しい形になってしばらくが経った『恋愛ラボ』。いの一番にきっちり恋仲になったリコナギを続くように、結構いい所までいっていたり、積極的になったりとする面々の中、お互いの恋愛ポンコツ具合のせいで進展んでいるのか後退しているのか分からないマキヤンの明日はどっちだ。それが『恋愛ラボ』14巻の骨子なのです。
五人五様の恋愛を見るのが大変楽しい今作ですが、どれも一筋縄ではいかない、という感じだったのが一転し始めてきています。それは一番こじれていたリコナギがカップルとして成立したので、その波及効果のような状況になっているからです。特にスズレンとエノハルは良い感じです。エノハルはまだ関係性がカップルじゃないだけですが、スズレンはスズさんが積極性を出してきたのが好印象と言えるでしょう。あのスズさんが! 積極的に! この漫画もいい加減長い連載なので読者の方も年齢がいい具合に上がり、スズさんが我が子のように見えてくる状態なので、引っ込み思案だったスズさんがこんなにも、というだけで「なんだかとっても、ありがてぇじゃねえか……。」とCV稲田徹してしまいます。
そんな皆の上向きが、更に波及したのがサヨカレです。彼氏さんが女といたところに遭遇してしまったサヨさん。もう知らん、と切り捨てるんですが、でも一々もやもやして、それをエノさんたちに指摘されて更にもやもや。というのからの展開が素晴らしく、年貢の納め時という言葉がこんなに似合う展開も無いな、という状況に結実します。ここの面白いところは彼氏さんも長年サヨさんの彼氏面ゆえに肝が据わってしまっていて、サヨさんが女の子と彼氏さんが一緒にいた、というのに怒ったことが嬉しかった、とか言い出す辺りでしょう。流石にサヨさんの彼氏面するだけはある。そう戦慄すらしました。
さておき。
13巻がリコナギの巻だった、とすると14巻はマキヤンの巻と言えるでしょう。今回の巻では、恋愛に関してお花畑だったからポンコツなマキさんと、そう言うの意識してなかったせいでポンコツなヤンとのポンコツ試合が繰り広げられます。
まずヤンがリコナギ成立によって、僕、リコ好きだったんだ、というのに気づいたけど、でもこの感情が恋なら、マキさんにも同じこと思ってねえか? とも気づいてしまうということで僕、二股を……、というので話がねじくれてしまいます。ついついマキさんに対して(イマージナリー)二股してたと言うのも悪手ですが、更にマキさんも勘違いしてリコさんともう一人を自分ではなくナギなのでは? とか考えだしてしまうのでもう駄目。お互いがお互いを好きではあるんだけど、どちらもその矢印の想定が違う方に向いてしまって話が空転します。
そこがいいんだ……。目前なのに足踏みどころか四股踏んでいるような謎のムーブ。たまらん。流れでそろそろ大丈夫な位置につけてきてはいますが、まだまだ予断を許さないと言っていいでしょう。まさか、塾の先生のことが!? って流石に落ち着けお前ら案件でしたし。
さておき。
13巻がリコナギ。14巻がマキヤン。なら15巻はどうなるでしょうか。エノハルになる可能性が高い、と踏んでいます。ハルが、なのです。その時エノさんはどうするのか。はたしてはたして。ああもう、15巻早く出ないかなあ!
とかなんとか。

 感想 西園フミコ 『おみやげどうしよう?』1巻


おみやげどうしよう?(1) (コミックDAYSコミックス)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「おみやげ、いかんせん」。とある都立大学の入試広報課に席を置く基山トウコさんは、生真面目でしっかり仕事が出来るお人。素早く決断する彼女に、しかし即断出来ない問題がありました。それが、おみやげ問題!
ということで、おみやげを基点にあーだこーだする漫画。それが『おみやげどうしよう?』なのです。
この漫画の基本形というのは、素早く制定されます。1話目である『福岡のおみやげ』で完全にフォーマットが出来上がっています。出張の前に>おみやげどうしよう?>おみやげ発見>職場で振る舞う、という4つのシークエンスとしてはこれでほぼ完全といえる状態です。ならパターナリズム溢れているか、というとこれが中々バリエーションがあります。4つのシークエンスのどれを強調するかで、仕上がりが違ってくるからです。
とはいえ、出張前の段階で大体今回の積み型が決まってくるんですが、それでもおみやげどうしよう? の部分で混乱したり、おみやげ発見の段階で光るものがあったり、振る舞う段階で相手をずんどこに陥れたり、と、色々なパターンを見せ、それがワンパターンではない感じを出しています。個人的には基山さんの同僚の南条さんが、彼氏からもらったお土産が金平糖! と怒りをあらわにしていたけど、探ってみたらそれは超貴重、という回がこの巻で一番いいバリエーションであったかと思います。そういう部分も出来るんだ! やるやん!
さておき。
先に書いたように、この漫画の基礎はある程度固まっています。それを逸脱するか、それとも上手くパターンに乗るか、という部分で、パターン重視な面がそこそこあるのが、安定感に繋がっているといえましょう。しかし、それだけでは当然ありません。違うバリエーションをかましてきます。
それは、吉本マコトさんのメイン回。これが特に異彩を放ちます。なにせ、吉本さんはおみやげ反対派なのです! 一々大きくは言わないものの、公私混同はダメ! だからおみやげなど不要! と感じているのです。いきなりこの漫画の根幹を崩す発想! と戦きますが、そういう選択肢をきっちり残すということの妙味を、この漫画は見せてくれます。
それは、吉本さん登場二回目の第9話『栃木・日光のおみやげ』でのこと。
登場一回目の時は基山さんのおみやげに、ついつい舌鼓を打ってしまった吉本さんですが、その仕事ぶりは、気遣いとか分かんねえよ! という典型的仕事人間のもの。その中で、おみやげを買うことに抵抗感があった訳ですが、それが基山さんのおみやげに少し感化されたのか、この第9話ではおみやげを買う、ということはするんですよ。しかし、貰う相手のことを考えてないとしか言えない、パン一斤! こいつはダメだ! と思ったら基山さんと課長さんの発言でどうにかこうにか。それもあってか、少しだけ態度が軟化する、というお話でした。ここに、新たなおみやげ購入者軸が生まれた訳ですよ。基山さんはそこそこおみやげ買っているけど、吉本さんはそこはずぶの素人。この違いを、今後使ってくるか? という風に思う訳ですよ。新たな枠、イエスだね!
さておき。
おみやげということで当然食べ物系の漫画なんですが、お土産ということで千差万別な上に振れ幅がたくさん。個人的には博多あまびが大変気になります。あまおうの、わらびもち! ということで気になりまくります。これだけの為に博多に行きたいまでありますよ。後、岐阜のみずのいろも虹をイメージした配色らしく、見た目美しそうでよいです。みずのいろはどっかのテレビ番組に出ていた記憶がありますが、それだけ目を引くものであろうとも。これも一回生で見てみたい。そういうお土産を紹介する側面としてもきっちり立っている漫画なのです。出来ておる喃……。
とかなんとか。

 感想 クール教信者 『ぱらのいあけ〜じ』3巻


ぱらのいあけ〜じ 3 (MeDu COMICS)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「帯にすらナチュラルボーンエロ漫画家と呼ばれるようになった水木先生の明日はどっちだ」。油断するとエロ漫画ネタ、油断しなくてもエロネタ。その生きざまがナチュラルボーンエロ漫画家という言葉を一身に受ける水木先生。今回の表紙でも黒ロン縦セタ巨乳パイスラという己の持つ属性を完全に理解した一枚な時点で、一生どこへでも、ついていきます! と、女の心変わりは恐ろしいのぉー! してしまう漫画。それが『ぱらのいあけ〜じ』なのです。
先に書いたように、今回も隙あらばエロ漫画ネタをぶっこんでくるし、隙が無くてもエロで隙を作ってくるこの漫画ですので、そこをクローズアップするのが正道。よって、エロ漫画ネタとエロネタ、後どうでもいいネタの三つをあげていきたいと思います。

エロ漫画ネタ

規制!
 ファック!!

規制とエロ漫画は切っても切れない間柄ですが、この規制にキレる回はどこまでがエロスでしょうか? という感じの攻め方したり、それでもエロをするのよ、という水木先生のナチュラルボーンエロ漫画家らしさが存分に出ていて楽しかったです。でも、白いのを歯磨き粉だ、あるいは歯磨き粉が白いのだ、とグルグル目で言っていたやつは、止めろよ……歯磨きできなくなるだろ……。って感じで、歯磨き捗りました。とりあえず、作者の寄り方で、人間牧場系の人が優しい話書いているといつだるまになるんですか? となるという感じに、エロく感じる部分も変わる、というのだけは覚えて帰ってください。

エロネタ

性感帯開発回がマストでしょう。強度の反復と強引な刷り込みによって小指でikeるようになる、という亜空の回です。本当に、小指でikeるように頑張るだけの回で、何がこの人にここまでのことをさせるのだろう……。と戦くしかない回でもありました。訳分かんねえよ……。そんな半端な覚悟じゃ見てられないようなネタ回のくせに、オチも綺麗に決まっている、んだけど、そのナチュラルに小指で指切りげんまんって、なんかいい関係だなあ、おい! というやっかみも入ってしまうので、それ含みで大変いい感じですね?

どうでもいいネタ

サキさんの家にお泊りに行こう回はマストでしょう。ただ、サキさんのいつもの仕事の側面ではない、プライベートの部分をクローズアップする形になるだけ、なんだけどこう、それだけの話って素敵やん? といいましょうか。ちょっとただごとじゃないこともしてるんですが、それも含めて、本当に素のサキさんが見れたというのが良かったかと。こういう側面もあるんだー、というか。こういうどうでもいい回こそこの漫画の良さが凝縮しているのではないか? という問い立ても出来るかと思います。エロに関するネタがほぼないから余計にそう思うのかもしれません。色んな意味でこの漫画だからこそ出来る次元でしょう。

総評

「そうねえ、榎木さんといい仲が続いているのがいいってことでいいんじゃないの?」
「そうですね」

 感想 あfろ 『mono』1巻


mono 1巻【Amazon.co.jp限定描き下ろし特典付】 (まんがタイムKRコミックス)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「シネフォト部の活動記録」。などと、その気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ。と亡き家弓家正声が聞こえてくるくらい、ベースに対してアドリブ部分が際立っている漫画。それが『mono』なのです。
この漫画の細かい良さというのを書くのを今回は放棄します。というくらいにこの漫画のイレギュラーな良さが際立っているのが1巻なのです。細かい、いい話なところとか、ボケ倒すところとか、書きたいですが、この1巻に限って言えばここで書くことの偉大さというか、異常さというか、とにかく今後10年はこれと同じタイプのことをする漫画は生まれえないだろう。そんな予期をさせる漫画となっているのです。
婉曲に語り過ぎました。直接的に行きましょう。なにがこの巻を異常性の獣にしているか。それは、あfろゆるキャン△』の聖地巡礼をこの漫画、あfろ『mono』でしてしまっているということです。自分の漫画の聖地巡礼を、自分の違う漫画で! これが如何に頭おかしい案件か、よく噛み締めていただきたい。聖地巡礼漫画というのも多くはないですが、本人の漫画を本人の漫画で、というのは古今類を見ません。あるいは今後一切出てこない可能性すらあります。丁度連載していて、丁度アニメ化で、丁度そういうのが出来る漫画があって、というここまでの好条件は揃う可能性は極めて低い。そういうことを踏まえてれば踏まえるほど、この奇跡と、その上であfろ先生がやったという事実が、極めて強く輝くのです。ある意味コメディ漫画としては最上のネタですよ。それが出来る位置に、あfろ先生がいた。それになんというか、感謝するしかねえじゃねえか……。とCV稲田徹です。
さておき。
この天の采配は、しかしおざなりに繰り出さたりはしません。ちゃんとボケの要素、ペーパードライバー講習受けたから! と自信満々で実際運転も安定しているけど運転姿勢がおかしくなっているとか、や絶景パートとかも完備。アニメになった漫画の方の家があるところは更地だとか、細かいネタも織り込みまくりで、成程、自分の漫画でネタにしたからこそできるネタがあるのか。と納得しきりです。本当に、こんなネタをする漫画は早々現れないだろうな、という思いを強くするばかりです。ぶっちゃけ、この無茶さを感じ入るだけで、十分満足させていただいた。そう言わざるを得ません。
とはいえ、それ以外の部分も取り上げはしませんが大変いいので、『ゆるキャン△』からあfろ先生に入った人には手軽にお薦めできます。本当は『月曜日の空飛ぶオレンジ。』をごり押ししたいという面を隠して、まず懐に入る為の一作として、布教家の方にも一読をお勧めしたい。そんな漫画。それが『mono』なのです。