<支倉凍砂:文倉十:電撃文庫:630円>
内容を要約すると、「ロレンスがだんだんと京の字(宵闇の)みたいに見えてくるよ」
今回も安心して読めるので安心です。
今回もまあ色々あるわけですが、まとめると「ホロとロレンスと」と「信用する」の二つ位にまで単純化できるなあ、と思います。
「ホロとロレンスと」の方は随分と進展。距離感がいい具合になってまいりました。つっても変化は全然劇的じゃなくて地味じんわりで、やっぱりホロが上手なんですけれど、ロレンスのいなし方が若干こなれてきたので、これはこれで良いなぁと。ラストの脅し会の時の息の合い方もそれはそれで良し。というかああいう所でかみ合うから京の字を以下略。
「信用する」は「全幅の信頼」を最終的な着点とせずに「フォロー可能な範囲で信用する(=無闇に信じない)」という展開だったのが良いなぁと。「信用買い」をこの話に持っていく為のだしにする辺り、狙って書いているのがわかって既に高い好感度が更に高くなりました。
あと、状況を積み重ねて、後半からラストにかけて一気に話を流れさせる形なのも、川上稔さんのやり方に近いなーと思ってしまってまたまた好感度が上がったり。川上さんのより積み重ねる山が大きくないんだけれど、まあ一冊でやる&あの話の中である点を考慮にいれれば、よくやってると思えます。川上逆落としより読んでて疲れないしな。
次の巻がでるなら、そろそろオチに向けて話を展開して欲しい、と思う今日この頃でありました。