感想 沖田雅 『オオカミさんと洗濯中の天女の羽衣』

オオカミさんと洗濯中の天女の羽衣 (電撃文庫)

オオカミさんと洗濯中の天女の羽衣 (電撃文庫)

 内容を要約すると「亮士くん亮士くん、あなたはどこへ行く?」。元よりあまりあがったことの無い株が更に暴落してるのは、それはまあ、男の子だからしょうがない、仕方ないんだけど、たまには上げる話も無いとそろそろ底値ぶっちぎりだと思うが、卿らはどうか。
 さておき。
 今回も全体的に奮ってましたが、でも、オオカミさんの出番が少ない、といううがった見方をしてしまうくらいに私はオオカミさんが好きです。卿ら(略)。いや、そうですよね。聞くまでも無い事でした。オオカミさんが嫌いな男の子なんていません! という名言が今この瞬間の捏造によって存在するくらいですから。その視点はむべなるかな、ですねっ。
 ということで、気持ち悪く行きますが、話に触れずにオオカミさんについてだらだら語ると、メインなのがラブホに行く話だけってのは確かに少ないです。おっぱいおっぱいのムラムラしてる(語弊)時とかもいいちゃいいんですが、もうっと前に出てください! と叫びました。うぎゃーとか可愛いにも程がありますけど、それでももっと前に! メインヒロインが前線に出ないで他の兵がついてくると思うんですかっ! とか思ったものの、前に出ない代わりに銀行メンバーの一面、と言う話も出てきたんだからこれはこれでいいのか。と思いなおしました。アリスさん、ホント……。とか、おつうさん、ホント……。とか、乙姫さん、ホント……というより浦島……、とか魔女先輩、ホント……、いや一体なんなんだあんた。とかの場面が流れたのなら、それはそれじゃないか! 今回魔女先輩がとうとうキャストオフとか、最高の場面がちゃんと写されている、というか絵としてあったのはグッジョブです。グッジョブです。大事なので二度言いましたがグッジョブです。これで三度です。
 それは脇においておいて、オオカミさんが主役じゃない、脇キャラもそれなりの出番。なら誰がメイン、と言えば雪女さん。イラストが最後にしかなかったのが悔やまれるくらい、いいロンゲクール。表紙もそうといえばそうか、と思ったけど、なんとなく余裕が強く見えるので、成長した雪女さんがセーラー着てる、ということでよろしいでしょうか。よろしいでしょうかじゃねえ。
 で、雪女さん。これがクールかと思ったらクールじゃない、恋に恋してるんや! というぶっちゃけが出た時の周りの反応が可愛いですね? 特に若若人さん。男の子だもん、仕方ないよ。好きな子にゃあ、とことん弱いって、いいじゃない。ソコくらい弱点でもいいじゃない、男の子だもの。それ以上に、若人さんに一瞬でも振られた? と思って自然と涙の流れる雪女さんが、が、が、が。いやあ、女の涙は武器だとはよく言ったもんだ。
 さておき。
 それ以上にいい話、というか駄目な話なんだけど楽しかったのは、やはりおっぱいおっぱい。亮士くんの周りの男達はどうしてこう、駄目方向に特化しきって駄目駄目なのでしょう。でも、そんなお前らが嫌いじゃない。というかいとおしい。むしろ、いとおかしと言った方がいいか。うん、おかしい。
 そろそろ話が大きく動きそう、というより動け、動け、動いてよ! って気分なので次巻は少しはオオカミさんが大盤振る舞いしてくれますように。