感想 森繁拓真 『となりの関くん』4巻

 大体の内容。「教室から飛び出せ!」と言うほどアグレッシブに外に出る、あるいは授業中に外に出て、というのは当然無いのがこの漫画。教室から飛び出たのは、体育祭だからであったり。そこでも体育祭というある種お祭りだというのに、関くんの遊び心、遊びたい心は留まる事を知らないのであり、そしてそれについてツッコミを入れる我らが横井さんの的確なツッコミも留まる事を知らないのでありました。そんな二人の蜜月、それが『となりの関くん』4巻なのかもしれません!
 冗談はさておき。
 今回も遊びのネタは尽きない関くん。今回の白眉も白眉なのにたくさんありますが、2つ程ピックアップすると、カブトムシを戦わせる回と百人一首花札の回が特に宜しかったと思います。
 カブトムシを戦わせる回は、普通のカブトムシに結構でかいクワガタを戦わせて、一体なにしてんだ!勝てるわけ……、勝った!? というサプライズから急転直下する展開が良かったです。つまり、八百長じゃねえか! というその驚愕の真実と、最後にその八百長がピークに達し過ぎてしまっての当然と言えるオチ、そして横井さんの的確なツッコミも相まって、なかなか楽しい回でした。
 百人一首花札回は百人一首花札の戦い、カードバトルが繰り広げられます。一体何を言っているんだと思われるでしょうが、実際そうなんだからどうしようもないんですよ。関くんだけが決めてる謎の審判ラインでジャッジされて、勝敗が決まるんですが、これについては流石の横井さんもおぼろげながらにしか勝敗が分からないというカオス。そもそもお互いの枚数が違うという状態なので、そんなの絶対おかしいよ! なんですが、それも含めてレベルの高い遊びであったかと思います。
 さておき。
 今回は上記のように教室から飛び出す展開もありあり。中でも野外学習の凧揚げ(凧揚げて)での顛末からの横井さん大受難は見応えがありました。凧揚げの授業中もいつも通りサボってる関くん。しかし凧は揚がっている。アーモウドユコト? と思ったら、いつものロボ親子が凧を揚げていたのです!というなんだそれから、ロボ親子の処遇に怒りを感じた横井さんが取る、意外な行動。そしてそれを丸く収める為に、横井さん頑張るの巻に続きます。明確に続いたのって始めてだよなー、とか思いつつ、どんどんドツボに嵌って危険になる横井さん。すわ! 不審人物! という大危機まで行ってしまって、この漫画としてどうなの? とも思いましたが、まあ半分以上因果応報なのでしょうがない。それに、関くんの妹が純ちゃんという事が分かったので、イーブンでしょう。←女児に弱い
 そんな色々あるけど、でも基本的には関くんの遊びをクリエイトする漫画であるのは変わっていない漫画。それが『となりの関くん』なのです! アニメ化するそうですが、一体どういうアニメに、そして横井さんのなんか妙なエロさはどうなるのか、気になるところでありますな!←変な〆