感想 関根光太郎 『ニンジャスレイヤー殺』1巻

ニンジャスレイヤー殺(1) (シリウスKC)

ニンジャスレイヤー殺(1) (シリウスKC)

 大体の内容「ここから始まる、ニンジャスレイヤーの物語!」。もとより『ニンジャスレイヤー』はニンジャスレイヤー、フジキドの復讐の物語ですが、それはtwitter連載ではエピソード毎で内容でのリンクはあるものの、時系列順としては連載されていませんでした。それに対して原作準拠版であり、原作の味を活かす事に注力した、余湖『ニンジャスレイヤー』、エピソード内に他のエピソードの話をまとめて見せたさおとめ『ニンジャスレイヤー』という先行する者がいる所に、どうやって忍殺に食い込むのか! というのに対して少年漫画アトモスフィア! という手管で来たのでこの漫画も一周越え済みです。
 なので、ストーリー展開もエピソードを綺麗に繋いでの見せ方。“ゼロ・トレランスサンスイ”から“メナス・オブ・ダークニンジャ”という基本的な筋道に、ニンジャスレイヤー誕生を前後にかます構成。この巻で必要である『ニンジャスレイヤー』とは!? というのもがしっかり描かれているのが素晴らしいです。ニンジャでありながらニンジャを殺す復讐者である。そして敵をソウカイヤ・シンジケートと定め襲う。それをソウカイヤ・シンジケートに追われて、からはそのまま『メナス・オブ・ダークニンジャ』の内容となっていきますが、原作のあっちこっち度合いに比べると大変ストーリーラインを追いやすい形。フジキドの心理的な部分というのもその前後の内容で、復讐心の要はどこか見える。その上でバトル物としても動きが激しく見栄えが良く、ナラクに乗っ取られるとかの要素おどろおどろしくてよく、綺麗に決まっていた感じです。原作の濃い目のネタ成分をじっくりと薄めているのもそういうヘッズ用とはまた違う方向に見せる為に、なんだろうなあ。ユカノがエロ可愛い重点でアムネジアエロ可愛い重点なのもそういうのなんだろうなあ。でも、なにも原作通りのどぎつさで描く必要はないと言えばそうだから、正しい判断と言えないかなとか。これで入って、ヘッズとして成長して行くという道筋もあるし、ストーリーがぐらぐらしているのをある程度しっかり見える流れとして立ち上げていくのも、良い物ですし。
 とかなんとか。