感想 OYSTER 『超可動ガール1/6』3巻

 大体の内容「超可動ガールの謎とは!? そんな事言ってる間に嫁が増える!」。と言う事で、2巻終了時のまた一体動いた! から始まる、ってあれ? あっという間に状況理解しちゃったよドタバタしないの!? すんなり受け入れるの!? なのが『超可動ガール1/6』3巻なのです。
 今度の超可動ガール(命名者冠さん)は格ゲーのキャラ天乃原すばる。その設定は古武術系格闘娘だけどオタク! というので、この超可動ガールという異常事態をあっさり受け入れてしまいます。話が早い! 三度も似た展開かます訳にもいかないから当然とも言えますし、オタならこういう状況に陥るというのを一度は夢想ものなのも理解出来るから、いいはしょり方だと思いました。むしろ飲み込み早過ぎるから房井田さんが自分のディープな趣味域まで知っている!? ってなってぶん投げてましたが。そりゃなー、自分も極個人的な嗜好を知られたら、そいつの口は封じないと……。ってなりますから気持ちがとてもよくわかります。でも投げなくても。とはいえ、そこは房井田さんなので、コミケカタログに誓って追及しないといい、そして自分のド弱点をきっちりすばるさんに教えて、お互いに爆弾持ち合う状況にするのでナイスガイです。中々すぱっとこれは出来ないよなあ。フィギュア上がりでも相手を重んじているというのは読者としても好感が持てます。
 好感というとベルノアさん登場の時は存在感がなくなりそうででもきっちりあったノーラさんの存在感が…、消え……、ないんですよこれが。メインが4人になったので、色んな組み合わせの選択肢が増えたので、わりと存在がしっかりしておりました。ベルノアさんもやはりしっかりと存在感があり、すばるさんがそれに追いすがって一気に存在感を得た、というのがこの巻のおおよそなキャラクター面でありましょうか。それが顕著なのはバトル展開めいたものに移行したこの巻後半。バトル相手もすばるさんゲーのボスキャラ、ベルノアさんゲーのボスキャラ、で、それを違う超可動ガールが戦う! というのですが、この漫画はOYSTERせんせの漫画なので、ガチガチ格闘すると思った? 残念ゲンゲン肩すかしでした! といううっちゃりかたを三戦中二戦がされます。最後の一戦は次巻! なのでどうなるのかですが、そこで語らる話、ゲームのシナリオ面では色々とぶっちゃけがあちこちにふりまかれておりました。というか、ベルノアさんとあいつとが、とか、ノーラのあれは一体? とかですね。どっちもそれをどうするつもりなんだ!? という思いにとらわれるぶっちゃけです。今後に生きてくる話なのかなあ。でも違うゲームでシナリオ面が語られるってベルノアさんゲーがどうなっているんだろうか。進んでいるからそれが混ざったのか? うーん。
 さておき。
 ここに超可動ガールが三体揃った訳で、そろそろ房井田さんのキャラクター趣味も分かってこようと思ったんですが、しかし胸も貧から豊だし、三人は性格全然違うし、設定面もばらばらだしで全くつかめない。髪長いにしても若干振れ幅広いし。もうちょっと情報が無いとこのピース埋まらない感がありますが、なんか出会いが房井田センサーに引っかかったから、というのが多いんだよなあ。そのセンサーの起動条件が分かれば、たぶん共通点も出るんでしょう。その辺も、冠さんが調べたい事なのかもしれない。
 そうです冠さん、超可動するのを調査したい、というのが一個のオタクとしてではなく、社長として、それもフィギュアが超可動する、つまりノーラさんとベルノアさんとすばるさんの最大の共通点である、TAKASAGOYA社の社長としてであるようで、それがもっと広まれば、と思っているのかしら、とも思わされます。確かに、ある種の夢ですからね、フィギュアが動いて仲良くなれるって。それ以前に金の為、というにはやり口が悪辣じゃないから、本当に知りたくて知ろうとしてるんだろうなあ、とも思ったり。と言うか今後TAKASAGOYA社製のフィギュアがどんどんと、ってなるのかしら。ならないから調べるのだろうけども、案外さっくり開きそうだよなあ、その道。
 とかなんとか。