感想 宮原るり 『恋愛ラボ』11巻

 大体の内容「恋仲が 進んでるのか いないのか」。合同学園祭に向けて動くマキさん達。その中で仲も深まる、ような、違うような、というか深まるってあれであってますかね? というのが『恋愛ラボ』11巻の概略なのです。
 基本的にマキ、リコ、スズ、エノ、サヨの五人娘の恋模様がこの漫画の基軸ですが、今回はエノさんが大分進展していたりします。そもそも今までほぼ会ったことが無いのにエノさんが一人トダくんに昂ってたのが今までのトダエノですが、今回ではトダくんがちゃんと出来る! ヤンに言われるくらいでへこたれるな! とエノさんに説教をかまされるという場面によってトダエノは一気に飛び上がっていきます。それでトダくんがつたないながらもヤンの苦労を減らそうとする、というので一番無いだろこれ、と思っていた時代が到来ですよ。そしてトダエノが盛大に立ちあがってきておりますわけですよ。本当にトダくん、頑張り始めてて、どんどん好感度が高まりますが、でもやっぱりまだトダエノが成り立つかどうかは不透明ではあるなあ、とも。もうワンポイント欲しい所です。今までの時間の共有の少なさを払しょくできるワンパンチを。
 さておき、他の面々の話もしていきますが、今回はヤンマキもかなり高まります。というか、マキさんが一人高まっていた感が強いです。ヤンを男子として意識するのを意識してしまって、というのがマキさんの状態でありまして、更にヤンもちょっと意識するのに意識して、という感じで、なんだこのお互いの意識し合いは。お前らもう付き合っちまえよ! という程度には高まっておりますよ。本当になんだよ。なんなんだよ! なんなんだよでいうと、スズレンもかなりなんなんだよ! でした。いつもあわあわするスズさんがヤンに立ち向かう(語弊)という成長をしているのを、スズさんは全然できなかった、って言っているけどレン君がそれを肯定してあげて、というのでもうね。レンとしてはスズさんはまだ恋愛対象ではないんでしょうが、それでもスズさんの方は大変嬉しかったことでしょうし、気持ちはいっちゃうんではなかろうか。ここにきての恋愛推しのなんなんだよ! 感がここでも健在であります。
 さておき。
 この漫画のメインである所の右の翼である*1ナギリコは、リコがナギを避ける展開になっており、ここは遅々として進まない展開に。なんでナギはあんなにリコの言動に、というのがキーとして伏せられたまま、それが励起するまで待つ展開でありました。おかげでナギリコは先に書いたように遅々として進まないのです。お互い避けあってるので、やきもきですよ。話しろお前ら! とも思いますが、前提条件が共有されて無ければ話にならないのもまた理解出来るので、どうなるのかと冷や冷や物です。二人とも淡いけど互いを想いあってるので、上手く行って欲しいんですからね。でも、この巻の最後で、とうとうその道筋、過去に何を言ったかにに到達したリコ。さて、それでどうなるのか。というか、リコ何言ったんだよ……。可愛いを理由に好きにさせて、可愛いを理由に振るとか。小学生の頃とはいえ、ナギはトラウマ級みたいだしなあ。ホント、何を言ったんだリコ。そしてそれを乗り越えられるのかリコ。今回少ない動きだったから余計に注目点ですね。
 最後にサヨさん。一応の恋人と再会した話が今回ちょろっとありますが、サヨさんが嬉しそうに話しかける、というだけでどんだけー!? という風に思う程度にはこの漫画に知悉しております。というか、あのサヨさんが嬉しそうにってどういう! どういう状態なんだ! ていうかその表情見てえ! 見せて! 見せてよ! 見せてよー!
 とかなんとか。

*1:左の翼は当然ヤンマキ。