感想 あらたまい 『ほおばれ!草食女子』


あらたまい ほおばれ!草食女子 1巻
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

 大体の内容「野草、食いもうす」。ある日会社を首になってしまった日高ちゆさん(実際の本名は……、いやここでは語るまい)は、貯金も資格も彼氏もないない尽くし。食うに困る状況になり、どう生きていこうか。そう思った矢先、家の外でなにやらしている隣の部屋の白神スズナさんと遭遇。何をしていたかと問うと、つくしを取っていたと答えられることに。そうか、野草を食えばいいんだ! ということで知識面でスズナさん頼りながらも、野草食い生活が始まるのでありました。
 しかし、野草ですよ奥さん。そりゃ、食える野草というのがあるのは分かっています。元々野草だったのを改良したりそのまま使ったりというのもあるのは分かります。でも野草ですよ、奥さん。普通手を出さないでしょ。昔バラエティ番組で良く野草を食う俳優さんがいたのを覚えていますが、それを平常でやっていくというのはどう考えても。
 そう考えていた時期が俺にもありました。
 この漫画で提示される素朴ながらもしっかりとした野草知識からくる野草食は、その辺の草を取ってきたとは思えないバリエーションで迫ってきます。
 野草、いけるのでは!?
 そういう考えになってしまうちゆさんに対して、偉そうな口はとても開けません。まあ、ちゆさんはそれが速攻してその辺の草を本当にむしゃぶりついて酷い目に遭うんですけれども、でも、金が無い状態で、その辺の野草が食材として立ち上がってきたら、そりゃそれにかぶれてしまうのも無理はないと言えるでしょう。だって、タダだぜ!?
 さておき。
 この漫画はあらたまい漫画なので、基本的にちゆさんは駄目人間です。不手際とかではなく、単にちゃんと仕事しないから首に、というかなりあたた、なお人で、家事スキルとかも特になく、自堕落で、そこまでスキル無くて欲今まで生きてこれたな!? というありさまです。そんなちゆさんが野草食に出会って変わっていく。などと、その気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ。というくらい、やはり自堕落なままのちゆさんです。本当にスズナさんに出会わんかったらえらいことになったに違いないというのが想像に難くない辺りが本当にあれだ、駄目だ。でも、なんとなく憎めないんですよね。欲望に忠実なのは、見ていて分かるからかもしれません。忠実過ぎて知り合いの序列で底になるのは避けたい! とかするのは流石にあれだ、駄目だ。
 そんなちゆさんなので、それに対するカウンターと生命線のスズナさんはしっかりしています。人見知り凄いですが。そして偶に野草の群れを見つけてゾーンに入りますが。あんたがしっかりしてくれないと、俺孤立無援じゃねえか! というくらいにゾーンにはいります。どうすればいいのだ・・・。
 さておき。
 これは特に筆するので書いておきますが、やはりあらたまいキャラの駄乳感は素晴らしいですね。ちゆさんがわりとあるんですが、あんまりセクシーじゃない感じ、無駄にしている感じがいいのですよ。基本油断しているおぱいですので、そのある感じがむしろセクシーさを奪っているという亜空の仕上がり。いいなあ、この無駄な感じ。
 とかなんとか。