感想 増田こうすけ 『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和GB』2巻


増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和GB 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

 大体の内容もなにもオムニバスだよ! という定番の入りから感想を書いていきましょう。今回の巻もいつも通りのギャグオムニバスですが、おなじみなキャラからニューカマーまで盛り沢山の内容になっております。その中でこれ! というのを5作ほど上げていきたいと思もいます。

第25幕『夢新』

 ギャグマンガ日和の中でも最も知名度があるだろう、『ソードマスターヤマト』の夢野カケラ先生が帰ってきた!
 ということで、今回もまた無茶ぶりされる夢野先生の未来はどっちだ! というのはメインではなく、やはり無茶ぶりに答えた漫画部分こそ夢野先生の真骨頂。72ページを3ページにしてくださいという途方もない無茶ぶりをきっちりと凌ぐスキルはマジ尊敬できますが、どう考えてもその内容で72ページなら逆に見てみたいわ! と発言せざるを得ない一品となっております。で、その漫画の第2話目で最終回というまたしてもが待っています。それは1ページで、というので夢野先生のスキルが爆発しておりました。締めれるかー。
 ということで、伝説の名作『ソードマスターヤマト』とは、また違った意味で伝説的な回になったかと思います。ある意味桁違いのまとめスキルがある漫画家だよな、夢野先生。

第32幕『持込君物語』

 持込にきた彼の作品がそれはもう。
 何がそれはもうなのかというと、編集さんも言ってますがいきなり澤穂希物語というタイアップ企画で攻めてくるという悪魔的奸智・・・・っ! 持ち込みという行動からすると真逆の発想過ぎてそれは確かに無かったわ! とその酷さへの予兆を見せられて唸らされます。当然、内容の方も酷く、まずwikiを使ったにしてもそれだけだったのかよ! という情報の持たなさぶり。ちゃんと史実通りにしろよ! と言わざるを得ません。また実際の試合光景が二回あって二回とも全く同じ酷い絵、若干違うとはいえど、が繰り返されるというエンドレスエイト状態で、お前がナンバー1だ! という言葉で不必要なフォローさえ必要に感じる凄まじい出来栄えでした。駄目持ち込みをバカにしても角が立たない形、というのの一種究極系でしょうか。逆に良くこの道が見えたなあ、と感心するしかないです。

第35幕『百物語』

 百物語が繰り広げられ、られ、られ……。
 三人で百物語を、というのがまず厳しめに見える中、一人がおおざっぱ、一人が話の怖さが違う、一人がホラー映画をくどくど、というこの段階でもう時間内で終わらないだろ、というアトモスフィアなんですが、それが実は伏線であった、というので中々やリおる感重点。簡潔に書くと夜明けから日暮れまでまた繰り返すから永遠に終わらないエンドですよ。なんか微妙にトワイライトゾーン的な終わり方でした。増田こうすけ作品でも結構見られないレアな終わり方でありました。

第37幕『トーナメント』

 なんだか良く分からないがとにかくトーナメントだ!
 ということで全く何の大会かもさだかではないままにトーナメントだけが始まるというトーナメント漫画。訳が分からないまま、というのは麻雀回でもルールも分からないままに、というのがありました。しかし今回は何を競うのかも分からない、それは審判も、という状態で探り探りやっていく謎試合は、結局跳ねる勝負になりました。しかし、この跳ねる勝負、どういう状態であればいいのか、と言うのもやはり探り探りで、跳ぶ方法をめぐって謎ジャッジ、審判も探り探りだからしょうがないんですが、される羽目に。色々と凄い人もいたけど、炎を自前で出して跳んでも道具だから駄目、とか意味不明な状況が連発して、しかし見ていて楽しいトーナメントじゃなかっただろうなあ、と。実際二日目には人が全くいなかったらしいのでさもありなんですが。

第43幕『聖徳太子雪丸

 犬が欲しい! そう言ったのが運の尽きだった。
 ということで、雪丸と名づけることになる犬をもらいに行く話ですが、クソトップブリーダーというパワーワードに終始惑乱させられた、という感じです。クソがどっちに付くのか分からないけどどっちについてもよく考えたらクソじゃん! というのにもうちょっと早く気付くべきであった厩戸王になるらしい聖徳太子、と言えましょう。そのクソトップブリーダーはつばの圧が強かったり、私て来るのが土佐犬のパワフルなのだったり、と本当に散々な展開で、でも最終的に後に雪丸となる犬には出会えてよかったよかった。でありました。印象ではクソトップブリーダーのつばの圧の方が強いですが。