『まんがタイムきららミラク』2017年6月号 感想

今号の巻頭漫画感想

はりかも『うらら迷路帖

ノノさんの決意。それは、姉であるニナさんにも道を目指してほしいというものだった。ということでいい話だなーなりつつ、ニナ先生が面相コロコロと変わって大変面白いところもあるというテクい回でありました。まさか次回からきっちりつながるとは思っていなかったので、ちょっとびっくりしたりもありましたがね!
それにしても、ノノさん、皆といる中で成長しているんだなあ、と。昔のおどおどが鳴りを潜め、今ではニナさんのことも考えられて、そして支えたいという気持ちも持つように、って5人娘の中では一番目標地がはっきりしているのが驚きです。決して低くはないけど、でも一番占を目指すのとはまた違った道を、というのを、妥協とかではなく実際に目的を見据えて、というのが本当に。そりゃニナ先生じゃなくても大きくなったのね、って思いますよ。
後、椿先生の株も今回上がっている辺りも抜け目ない。修行仲間のことをきっちり気にかけていたんだなあ、というがもう。私がそういうムーブにすこぶる弱い年齢になってきたのが丸わかりなくらいにああ、いいなあ、って思いましたよ。

個別チェック三連撃

タチ『桜Trick

想いを告げる楓さん。その言葉にゆずさんは……。という回。
楓さんがいつもはゆずさんにちょっかいかけているのに、ここぞで全くその言葉がしっかり出せなくて、というのでもう可愛いなあ!ってなりますよ。で、さらっと装いつつ、片想いしていると告げて、それから駄目だよねじゃあ、ってなるところでもう。いつのも感じが全く出せない辺りに本気度が垣間見えます。
その本気に対して、ゆずさんが惚れさせてみろ!ってなったっぽい(直接の場面は無い)辺りがまたゆずさんらしいというか。女の子同士がいいのか悪いのか分からないけど、もしかしたらそういう気持ちになるかもしれない。それでもいいなら、って感じだったんでしょうか。この辺はその後の行動などから垣間見るしかできませんが、それはそれでゆずさんらしいちゃんとした回答だったんだろうなあ、と。その為に楓さんがモーションかけまくるんだろうなあ、と思うと、なんかいいですね。この関係も。ったく、本当にタチ先生の百合は業が深いぜ!

上下『魔王城のお姫様』

ドラゴン。それは脅威であり暴威。そのドラゴンはこの漫画の世界でもちゃんといるようで、そして案外優しいようで?
ということで、ドラゴンの昔話にしてハリベル様の昔話が開陳される回でありました。ハリベル様が案外弱っちいというか、ドラゴンに常に上手を行かれてたというのが、この漫画のパワーバランスに影響を与えそうだなあ、と。そっちは出てこず、娘の方がメルルさんの妹マールさんと旅に、というので、さてどうなるのやら。メルルさんはその旅の話聞いたらいいなあ! ってなりそうですヨネ。ある意味怖いもの知らずというか、魔王城で慣れ過ぎて恐怖のスイッチが壊れている感がありますし。

描く調子『広がる地図とホウキ星』

野外活動! と思ったら早速面倒事に巻き込まれて、という回。
この漫画の世界観情報提示のさらっとし具合は毎度惚れ惚れするのですが、小さいな人の登場からメイン三人への絡み方、事態の展開と小さい人のことから解決まで、目まぐるしいのに混乱が無い、というのが素晴らしいかと思います。いい仕事とはこういうのをいうのですよ?
さておき、小さい人がいる、というのがこの漫画の幅をまた広くしそうです。そうそう巡り合わないんでしょうけど、そういう小さい人がいる、というだけで色々と想像がはためくわけですよ。普通の人間と同じ生活圏にそういうのが、と思えば、それだけで楽しみが増えるというもの。これが今回だけのネタに終わるとは思えませんしね! いやあ、いいファンタジーだわー。

今号の巻末漫画感想

知梨『あじさい*プラネット』

水族館デート。
雨音さんはどうするのか。というのがこの漫画の基本的に解決しないといけない部分ですが、今回はやや強引に話を振った晴奈に強引に話を途切れさせた辺り、まだそういうのは難しいのかな、と。水槽の中の魚たちを見ての海でなら、という言葉も、じりっと重いものがあります。果たして、晴奈さんと雨音さんの生活はこのままになっていくのか、それとも。

一応の総評

今月号では以前連載していた面々の読み切りがぶっぱなされました。それが、PAPA『サイエンテイスト science taste』と、鴻巣覚『がんくつ荘の不夜城さん』。共にこの読み切りでかっちり終わる内容で、且つどちらも自身の味わいをしっかり出したいい作品でありました。個人的にはどちらにも戻っていただきたいと思っております。どっちも連載取れるって!
他に、というともちろん! そうもちろんですよ! あfろ先生が来月号から『mono』を新連載として帰ってくる! 突っ込んでくる! 突っ込んでくる! 突っ込んでくる! そう突っ込んでくる! そこをガツンだ! ですよ! 嬉しい以外の何物もない! ヒャッハー! とテンションを高めてこの項を閉じたいと思いますヒャッハー!