ネタバレ感想 jin 『残念女幹部ブラックジェネラルさん』3巻


残念女幹部ブラックジェネラルさん(3) (ドラゴンコミックスエイジ)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

 大体の内容「残念女幹部エロハートデブさん」。やめろォ!
ということで、3巻になりました『残念女幹部ブラックジェネラルさん』。2巻ではブラジェネさんが正義のヒーローになってブレイブマンの隣をゲット! という思考に辿り着いてヒーロー試験を受けたり訓練を受けたりと、変わった展開に突き進みましたが、今回はそこまで無茶な展開を迎えてはいないので、安心です。むしろ、いままで公園でブレイブマンといちゃこら(ブラジェネさん視点)しているくらいでまともに(?)悪事を働いていなかったRX団が、とうとう悪事に手を染める形に、というある意味まっとうな展開すらしているのです。なんか余計に安心してしまいます。悪事してないと、単に世界征服を掲げることはしているけどボスすらRX団の為にバイト生活という、あれ? これ脅威無いのでは? という組織ですからね、RX団。いやまあ、今回も基本、世界征服と全然関係ないところでバタバタしてただけですが。
さておき。
今回の巻で個人的なピックアップをすると、先に書いた悪事の話、ブラジェネさんのローの話、そしてある意味何故このネタをしてなかったかのかな惚れ薬の話でしょうか。
悪事の話は、ボスのバイトの時給が20円あがったけど、まだまだ。でもお金がないなら銀行強盗でもすればいいじゃね? ということで今まで何でこのネタしてなかったのか、な銀行強盗をすることに。しかし、行った先の銀行が丁度銀行強盗真っ最中。身体能力には自信があるブラジェネさんですが、銃は卑怯だよ……。ということでおっ捕まる形に。でもどうせすぐ捕まるぜこいつら。おいおいおい。捕まるわこいつら。と思っていたらわりとしっかりと作戦を作って銀行強盗しており、あー、プランもなく突撃したこちらが馬鹿みたいやわ、ってなってたところが良いものでした。流石にまずいのでボスに助けを、としたらそれを感知されて更に危機的に、ってなった辺りも良いですよ。しかし最後の、ブレイブマンがあいつら別に犯人に何かされても問題ないですわ。ってなる展開が最良。悪の組織だもんね、RX団。捕まってやられたらむしろいいもんね、ブレイブマン的にも世界的にも。
ブラジェネさんのローの話。つまり口裂け女に執拗にローキックをうつ回は、戦力増強を目的にスカウトキャラバンを行うRX団が、口裂け女を発見して仲間に引き入れる、と思いきやブラジェネさんの審査が唐突に始まって、こき下ろしからの最終的に不採用! というまた意味不明の展開に。スカウトじゃなかったらなんでわざわざ探してたんだ! という色々な意味でRX団というかブラジェネさんのおかしさが伝わってくる回でした。執拗にローをうつ件については、特に深い意味はないようで、後で逃げる為に足を潰していたのかも、とも思わせるものがありましたが、ブラジェネさんなので特に意味はないでしょう。3発で轟沈だから流石ですが。
惚れ薬の話。これは二回に分けてされますが、一回目は強力惚れ薬を秘書さんがちょっと飲んでしまって、というお約束展開。飲んで最初に見たものにラブラブしちゃう、というので、当然のように最初に見られてしまうボス。からのボス大混乱の秘書さんべたべた抱き着きからの、少しだとそれ程効果は長くないというこれまたお約束な展開によるアジト大爆発(秘書さんが正気に戻った)という多段な展開が面白い回でした。で、それを経由して、ブレイブマンに飲ませよう! と、いつもの公園でホットチョコ屋を開いて、そのホットチョコは他の人も飲んでいるから大丈夫だろう、と思わせての紙コップに惚れ薬を塗っていたのだよ! というわりと冴えた作戦を繰り広げますが、ホットチョコ屋が繁盛し過ぎて、その塗った紙コップが他の客に、からの百合から薔薇から老から若から、という一大発情祭りが開催されることに。当然ホットチョコ屋の周りは大混乱。というのに、次の日に甘酒屋を開くブラジェネさんの作戦にというかブレイブマン篭絡にかける想いの強さには脱帽です。二度目が通じる訳ねえだろ! とも思いますが。
ということで、今回の巻はブラジェネさんがわりと活躍していたなあ、と。他の面子も活躍してますが、バランスが良かったというか、いい感じに全員に見る所があった、というやつでしょうか。ブラジェネさんが悪目立ちしてたという段階から、だいぶ普通に出番があって目立つ、と言う形だったかと。こういうのでいいんだ、こういうので。という井の頭五郎セリフを吐いて、この項を閉じたいと思います。