ネタバレ感想 TOもえ 『宮尾さんは生えている』1巻


宮尾さんは生えている(1) (バンブーコミックス MOMOセレクション)
(画像がAmazonの物理書籍のページ。文章がKindle版のページ)

大体の内容。「宮尾さん、本能に抗う」。と書くと表紙絵と含めてはてなマークが十連続ぐらいで出るかと思いますが、これが実際その通りなんだよ、としかいいようがないのが、『宮尾さんは生えている』なのです。
舞台は人に獣耳と尻尾が標準装備されている世界。その世界で猫っ子な宮尾さんは、真面目な性格なものの猫の本能のせいでちらちらしたりふらふらしたり、とにかく目の間にちらつくものにどうしても反応してしまい、学校に遅れてしまって罰掃除をさせられる毎日。その中で出会った他の耳っこたちと、色々と交流を深めていく、というのが大体のあらすじです。さあ、最低限の仕事は済んだ! 半澤先生の話をしましょう。
半澤先生は養護の先生ですが、何故か薄着に命を懸けるというポリシーを貫いているお人です。体の起伏も端正でありまして、端的に言って痴女みたいなんですが、痴女みたい、だからこそだろうがッ! とコミックマスターJ顔で言いたいところです。眼鏡の猫科先生が薄着! kの文字列のインパクトの前では、宇佐美の私可愛いのでムーブすら霞む! いや、あのムーブもいいんですよ? 自分の可愛さに対する揺ぎ無い自信がもたらす安定した態度、それもまたいい。でも、寒くても薄着が信条だから、と耐える半澤先生の高潔さもまた、捨てがたく素晴らしい。実際問題、まんがくらぶ誌の三か月ゲストの最後の月で出ていらして、それを見てこの漫画買おう。となったくらいに、私にはドストライクスキーだったのです。で、買ったら結構出番が多くて更にうおおおおおおおっ! って盛り上がったんですよ。くそう、半澤先生可愛いじゃねえか……。後宮尾さんも宇佐美さんも可愛いじゃねえか。というかTOもえ漫画の子は大体誰でも可愛いじゃねえか、ですけれど、これは設定がもろにあざといというのに、それを感じても問題ないわ! と言わしめるこの可愛らしさですよ。くそぅ、可愛いやつかよ……。
話としては単なる日常学園生活を描く、という漫画ですが、耳と尻尾以外の捻りは特になく、その元の獣の性質に見られるのが困るとか、その本能で困るとか、あるいにはありますがどれも可愛いなあに収斂していく貯めの土台であります。ある意味ではその点は批判の対象になりかねませんが、いやでもこれだけ可愛いを十二分にぶっこんでくれるなら、満足させてくれよ! ってなった心に十分な慈雨が降り、なんだかとっても、ありがてえじゃねえか……。と稲田徹声になろうものです。なにか得るものがあるとすれば、それは可愛いは強いという事実でしょう。可愛いが世の中を席巻している、という事に対する一つの到達点という見方すら可能かもしれません。大きく言い過ぎました。でも、それくらい可愛いのです。半澤先生ラブいのです。かうぃぃのです。素晴らしいのです。わかたか!
とかなんとか。