感想 明音 『ぷちます!』10巻


ぷちます!(10) (電撃コミックスEX)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「100回、そして10巻! でも変わらない不思議の世界の765プロ」。アイマス世界線において、もっとも不思議の世界の765プロの日常。それが『ぷちます!』なのです。
この漫画、やっていることはいつもの「アイマス、いま再び、亜空間にて」なんですが、それでも全く食傷気味にならないのは、やはり765プロのアイドル面々がきっちりとした存在としてある、というのと、ぷちがいる、という亜空間にての部分ががぶりとヨツンヴァインになっているからでしょう。初期の頃からそのぷちを使う手管に混ざりものは無かったのですが、それが10巻ともなると765プロの面々も、ぷちどるも、当意即妙の奥義を会得したとしかいいようがないくらい、入れるのも引くのも思いのまま。なんならわりとおかしい展開の途中からぶっこむのもあり。もう俺はこの漫画を手中に収めた! と言われても全く頷くしかない天然自然の765プロの生態漫画となっているのであります。
お話というか小話というか、とにかく1話1話の振れ幅も大きいです。普通にお仕事する話からプチ探検、ちっちゃんの一日から突如のおこた回。どれをとってもぷちます!印。全く揺ぎ無いとは恐ろしいのー! というレベルでどの話もぷちます! です。アイマスの話ですが、これはやはりぷちます! としか言えない。そんな話が乱打されます。
この漫画のアイドルさん達のアトモスフィアがおかしいですが、うんうん、それもまたぷちます! だね! という納得感にミチミチ満ちています。特に四条さんのアトモスフィアのおかしさは特筆に値しますが、徐々に皆慣れてきているというのがこの漫画の末恐ろしさです。伊織さんの四条さんの自然な扱い方とか、四条さんが戦くレベルですから、如何にレベルアップしているか分かろうものです。必要なレベルアップですが、本当に必要だったのかというレベルアップでもありますが。
さておき。
個人的な好きな回の話をしましょう。おこた回ですよ! おこた回をする作品は名作なのは昔からの規約ですが、この漫画もその例に漏れません。きっちりとぷちどる中心回とアイドル中心回があるという抜かりなさです。どっちもだらー、とした雰囲気が素晴らしく和むものがありました。あと律っちゃんのケツ。律っちゃんのケツと言ったか! おのれー!
ぷち回では最終的に牙城になってしまったのが笑いどころだったかと思います。あんな狭い陣地で得々としているぷちたちの可愛らしさと、それに比肩しない物騒な雰囲気が相まって、大変ニヨニヨ出来ました。本当に、自由自在とはこのことですね。
とかなんとか。