感想 星野蒼一朗 『這いよれ! スーパーニャル子ちゃんタイム』5巻

這いよれ! スーパーニャル子ちゃんタイム(5) (メテオCOMICS)

這いよれ! スーパーニャル子ちゃんタイム(5) (メテオCOMICS)

 大体の内容。「ニャル子達は永遠に不滅ですよね、真尋さん!」。そういう、なんか綺麗な形で終わったー!? のが、『這いよれ! スーパーニャル子ちゃんタイム』なのです。
 原作の方も12巻で一区切りついたと言う事で、この漫画も終了の運びとなりましたが、原作が一カ月の話なのに濃密過ぎんだろ! というのをこの漫画は通り越してしまっておりました。だって季節ネタ2周目が発生してたんでよ? クリスマスとか二回やってますし、二回目は行動予測されてプレゼント袋に入ったニャル子さんが外にそのまま捨てられて「ああ…」ってこの漫画で一番笑った台詞を出しちゃったくらいの、二年以上経過してるはずなのにしてないという謎のアトモスフィア! しかし、それが楽しかった。それだけで我々は満足するのです。この巻で〆にふさわしいネタは決まった! とばかりに原作では手出しできない文化祭ネタを放りこんでくる辺りとかも。手出しできまい、グッバイマンタ! グッバーイ! ンフハハハハハハハ! という高笑いが聞こえてきそうですが、そもそも俺まだ12巻に手をつけてないので学園祭ネタやってるかもしれないのですが、まあしてたらしてたで、俺もやってやったぜ、もっと酷くな! グッバイマンタ! グッバーイ! ンフハハハハハハハ! とやっぱり高笑いしてそうです。
 というか、むしろ全方位にネタ消費し過ぎて原作がするネタすら食ってるっぺれえからなあ。ネット連載だから出来る、当意即妙の、でもそれゆえに風化が早いネタを、だからこそだろうが! と使う事に淀みが全くないこの漫画が大好きでした。ぴょんぴょんとかズギャアアアアンとか、古今オタ材組まない仕儀であり、特にこの巻の最後の方でも壁ドンとか「がんばるぞい」とか「がんばれ がんばれ」とかもう使うのかよ流石星野蒼一朗、速い! としかいいようがありません。物は古びますが、それを恐れてネタにしないのは俺の心が許さねえ! という星野せんせの男気の発露だと受け取りたいと思います。すごい男だ……。真尋余市もここぞで入れてくるし。すごい男だ……。
 さておき。
 個人的にはこの漫画のいい点はやっぱりナッ子タンとシャンタっ君の可愛い触れ合いですヨネ。ちびっこいのがわたわたとしてるのが、ルーヒーものけぞるレベルの大変な癒しでしたが、今回はとうとう宿敵ニャル子と相対し、というので波乱があるかと思ったけど、確かにニャル子の言う通り、一々エリミネートする必要はないよな、というオチで大変安心したり。これは今後も、この漫画が終わってもナッ子タンとシャンタっ君が仲良くしていくんだなあ、と思えるだけで大きいですよ。シャンタっ君は大きな代償を払う羽目になってましたけどもね。まあ、それで終われば無罪放免なら耐えろ、としかいいようがありません。あの可愛いアトモスフィアが横溢する空間が維持されるなら、シャンタっ君の一匹や二匹……。←話の趣旨変わってるぞ
 さておき。
 そんなこの漫画のノリともお別れ、というのは悲しいですが、真尋さん達の今後に幸あれ、なんか12巻で朝チュンしたとか未確定情報が流れてきて混乱してますが、とにかく幸あれ。あれったら! と書いてこの項を閉じたいと思います。