ネタバレ?感想 浜田よしかづ 『つぐもも』桃

つぐももフルカラーコミック つぐもも桃 (アクションコミックス)
つぐももフルカラーコミック つぐもも桃 (アクションコミックス)

 大体の内容「裸及び得ろ印象的シーン満載!」。ということで、昔なら総天然色という言葉が似あう、今までの話から裸関係をピックアップだ! な巻。それが桃なのです。成程、桃……。
 さておき。
 今回の桃巻は裸でエロス! なところが中心ではありますが、案外メインなストーリーの部分も多く、あれ、こんなにエロって少なかったかな? となっております。これはやはり印象のせいでしょう。どんどんと、隙あらば入れてくるエロ。しかし、よくよく考えれば隙あらば、であります。メインではない。ちゃんと、隙に入れている。このことに、この桃まで気づかなかった……。この海のリハクの目をもってしても……。
 とはいえ、すなおさん絡みはしっかりドエロいし肌色成分多いですし、他の浜かづ屋に対するサービスシーン、浜かづ屋の喜びと我々の喜びは軌を一にしますからね、もきっちりぶちこまれております。すなおさんの高速まんぐりがえしとか、色がついてしまうと余計にあれがあったことにGJ部してしまいますよ。あれだけ何もないところで隠すものがあった、というのはやっぱすげえ発想だったなあ、とか。しかしそれでもそれ以外の部分での色付け、というのが手抜かりあるかというと、それが全くなく行われているので、存外にそれでこの漫画の解像度があがってくる、という、もしやそれこそが狙いだったのか!? と一瞬以上錯乱する仕様となっています。
 いや、本当にそういう部分がしっかりあるんですよ。例えば、初見ではほぼサービスシーンとしての存在感の霊圧しか感じてなかったすなおさんの家に行ってみよう回ですが、すなおおとんの常軌の逸し具合が色が付くことで尚更明確になっていたりするのです。それも、すなおさんがめかしこんでいる様が、色が付くことで、明確に言うと薄水色の着物が大変にあっていて、だから更に箔押しされる感じで、成程おとんが常軌を逸するのもしょうがないな、くらいにすなおさんが可愛いのです。だからこそ、この常軌を逸したおとんを軽々と止めるおかんというのが、更に迫力を増してくる。これが、色の力! と思ってしまうレベルです。なんだ色の力って。
 さておき。
 内容に関して言うことがない、というのも基本的に今までの中で肌色総天然色したらいいんじゃないかな? というのを積極的にしてくるせいで、話はほぼ繋がってないのです。オムニバスとも言えないレベル。一応、アニメ化範囲の中で起きた事の模様なので、それらしい謎具合が、搔い摘まれているゆえに良い感じに残っている、という、これもまさか狙って……!? という疑惑を持たせてもらえますが、ストーリーってのではマスキングされた感じです。
 狙ってこれなら匠の技ですし、実際そういう技なのかもしれません。この巻最後に収録の『恋のすごろクイズ』は特に脱ぎは、一瞬ありますがそこ以外は無く、基本的に恥ずかしいクイズに答えていくだけの回です。でも、アニメ化範囲内で敵対する相手と、呉越同舟する回であり、案外近づいてしまう回なので、アニメに対してこれを先に出す、というのが狙って、という風に見えました。とすれば、やはり匠の仕事。
 どの辺が匠なんだよ、というのを書きますと、これ、色付けがエロの部分以外に結構多い。というか7割はエロ関係ないところです。つまり、それだけ浜かづ屋に負担がかかる訳です。他人が塗った可能性もありますが、浜かづ屋がエロを他人に任せるとは思えないのですよ。なのでそれなりの手間はかかっている。それでもそれを浜かづ屋が了承した、ということ自体が匠の仕事だと、ナイスコミュニケーションだと言えると思います。何か代替となるものがあったのですよ。たぶん、裸のところに、B地区とかまんに色を塗っていい! ということ自体が代替だったのだろうと思いはしますが。そこまで考えて、この仕事をさせた、というなら編集部のスキルが常軌を逸している案件です。浜かづ屋を完全にコントロールしている……。あれだけ分かりやすくコントロールするアメが分かる人も少ない気もしますが、それでも実際やるとなれば中々生半にはいかないことですよ。双葉社……、恐ろしい子……。
 とかなんとか。

蜜が出たんだよ……。

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