同じ位置、同じ位置、同じ位置。

この項について

 皆さん、ご機嫌いかがですか? 問われる前に機嫌は自分で整えるのがベターですよ?
 という妄言はさておき。今回は自分で自分の機嫌を取る為に、ここに駄文を書き連ねていこうという格好となります。かなり適当に書くので、整合性とか無視します。その点は先に記しておきたいと思います。
 さておき、何ゆえに何か書くのか、というのはまあよくあることです。ツイッターで見た文字列を自分の中で勘案して、発せる形になった時にはもうツイートが忘却の彼方、というやつです。そこで勘案したこちらの気持ちの持って行き場所が、ここになった、ということです。見たタイミングで書けなかったので、完全に古美門顔で「あの時言えてたらなあ!」なんですが、折角勘案したので、一回出力しておかないと脳のタスクが解消しないのです。
 ということで、自分の家なのを良いことに、適当に語らおう。それがこの項となります。

何を見て何を思ったのか

 そういうの良くない。と言いたいことをここに書き連ねていきます。
 さておき、その気になったツイートの内容が今一記憶に残ってない、部分部分は覚えているんだけど繋がりが分からん。ということで、検索しろよ案件なんですが、そこはあえて印象だけで言う、という愚策に出ます。
 で、愚策で思い出すだけにすると、確か話題のモルカーで「人間は愚か」とか呟いているのは、昔”㌠”つけてただろとか○○のふれんどなんだね! とか言ってただろとか、有体に言えばそういう類の話です。
 個人的に一瞬は「お、そうだな」とは思ったんですが、なんかその後がもやもやとしてよくない。なんだかとてもよくない。
 というので掘り下げてみたんですが、どうも別にそういうやつが居ることは問題ないんじゃないか? ということが引っかかるようです。いいじゃん、そんな人が居ても。でも、そのツイートのトーンでは、それは良くない、というかあしざま? だった訳です。あざけりという感じが一番ピンとくるでしょうか。
 で、そんなに馬鹿にすることであるか? 別に、色々なコンテンツを流れ流れていつか、しても問題ないだろう、という立場と言えばいいでしょうか。
 なんか流れが来てるから言っとけ。
 そういうタイプな人だっているでしょう。その人のことを一瞬おかしくも思うんですが、でもそれで悪いわけではない。とも思い直したりするのです。
 誰も強制してないし、誰も抑制していない。そうしたいからしている。
 あるいは『銀河鉄道999』のOP、当然ささきいさお版でいうなら、

人は誰でも幸せ探す旅人のようなもの
希望の星に巡り合うまで歩き続けるだろう

 そういうものだと思うのです。
 ただ流れがあるから乗る。そういうのが悪いことなのか。いつかその人がその流れから掴む物があるんじゃあないか。
 それを、あしざまに言えば格好がつく。とする思考のダレ場に自身があることを気づかない点の方が、あるいはなんか言っとけよりたちが悪いのでは、とも思うのです。
 適当に尻馬に乗るのがいけないなら、そういうあげつらえをするのもまた、尻馬に乗っている、という矛盾を解決してからにしていただきたい。そう思うのです。

別に他人が流行に乗ってるの、気にしなくてよくね?

 話がやや逸れです。適当に流行に乗る人の話です。戻ったところで、これが悪いことであるか、という話をしていくことにします。
 流行に乗って言ってみる、やってみる。確かに、それらは尻馬扱いはされるでしょうが、悪とまで言えるのか? という疑問が当然のように励起します。あるいは、尻馬という言葉が悪い意味なのか? まで掘り下げたいくらいです。しかし、それをやるには私は知識不足ですので、そこはあえて寝る! の勢いであえて無視して進みます。
 尻馬に乗ることが悪い、と私は思わない。
 そういうスタンスをここで提示しますが、この理由については、なんで他人の行動を気にするんだよ、という点に尽きる。究極すれば、自分の視点が他人に脅かされるとか言ってるのはすくたれものだ、とも言えます。
 他人の言動で、何か棄損されることがある、というのは理解可能です。そういうこともあるし、そこにいくとよくないこと、という判断は出来る。
 しかし、単に「人間は愚か」程度のことで、それも流行りに乗って軽々に流れてくる言葉に棄損されるのか、お前は。そういう言葉も出てきます。
 モルカーを見ていて人間は愚か、というのはふっと出るのは分からんでもない。でも、皆同じ感じで言うの、あれじゃね? と言うのかもしれませんが、そういうことにセンシティブになり過ぎている自身がめめなんです。オタクとして確固とあれ、とまで言うまでもないんですが、それをあげつらう程度のことでそれの上取れるという意識自体に、私は苛立ちを覚えるんですよ。お前、㌠の時もフレンズの時も同じ事を、同じように問題提起面やってたんじゃねえか?
 ですが、他人がどうしていようが、基本そーなのCARでええやん。なのです。そこは、どうせこっちで制限出来る世界じゃないんですから、そういうものだ、って割り切る、と言うと変ですね。受け入れる、でしょうかね。とにかくそう受け取るものじゃないか、って思う訳です。
 確かに、流行に乗るばっかり、と揶揄する気持ちも、そういう人を見ると一瞬はてな? ってなるので分からんでもないんです。しかし、それはどうやっても改善しようがない。揶揄しても何にもならない。
 なら?
 まず、他人を変えるより自分を変える、というのではないです。単に自分もあるがままである、変わりなく、気にしない。
 流れがある。どうするか。伸るか反るか。流行に乗りたきゃ乗るし乗らないなら乗らない。そういう所作が必要と思うんですよ。

そもそも論

 先に触れましたが、そもそも流行りものに乗ってるのを揶揄する、というのもまた一つ、流行りものに揶揄する流れに乗っている、という点も注意が必要です。自分は流れに乗っていない、という言い草をする流れに乗っているんですよ。
 しかし、そこは苛立ちはすれ否定するべきではないのかも、と書いていて方向が修正されつつあります。
 というのも、流行に乗ってる感じを出す、という人にそれぞれの積み重ねがある、という話をしようと思ったんですが、そういうなら流れを揶揄する流れに乗っているのもまた、それぞれの積み重ねがあるのでは? という地点に到達したからです。
 そもそも、流行りに乗って言っている人、というのが、すべて同一人物であるかのようなすり替えをしている言が、揶揄する言葉のイラつく一つのポイントなんですが、それは揶揄をする人も同じではない、というポイントがあります。
 同じように流行に乗って言っているけど、それぞれ違う人である。どういう積み重ねで、同じような人とされているのかも、人によって違う。本当に全部同じ人でも、それはそれでの積み重ねがある。軽々に言えないだろう、と。
 マキシマムザホルモンの<予襲復讐>の歌詞から引用すれば、

例えば、その量りの針が指した重さ100グラムと
一周回った1100グラムの針は同じ位置。同じ位置。同じ位置。

 同じように流行に乗っていても、それが100グラムなのか11000グラムなのか、あるいはもっと積み重なっているのか。それは当人にしか分からない。あるいは当人すら分かっていないかもしれない。
 そういうのの中から、流行に乗るという選択をする、というのは、だから簡単に否定できないのでは? という話にしようと思っていたんですが、そういや、あしざまに言う方にも積み重ねはあるよね、という事に気が付いてさっぱり訳が分からなくなりました。

一生一緒にメガフレア

 ただ、あしざまに言うのは良くないというか、教養が無いって思うんですよ。オタ教養というのをちまちま考えていますが、最近では教養の立ち振る舞い、というかこう出来たら教養があるのでは? という地点を見つけたのです。
 それが、リスペクトを出来るか、というものです。もうちょっと砕けて言うと距離を取れるか、でしょう。砕け過ぎて原型留めてないですが、それはまあいいじゃん。
 で、距離を取れる、というのは一種リスペクト出来る、という風に考えているがゆえに出た言葉ですが、あなたは、そうなんですね。という所作をするのは、リスペクトであり距離を取ることである、とすれば意味合い的にはイコールにしてもそれ程違和感はないかと思います。
 この距離を取る、というが出来てないから、あしざまに言う人というのに、なんかイラァとするのだな、という風になる訳です。ここでイラァとするのと距離を取るのは同時に出来ることであると示すこともできます。そういうイラァってなることするんだあ……。という距離の取り方です。それはリスペクトではないのでは? ですが、リスペクトの時と同じ行動すればactuaryリスペクトです。つまり、リスペクトではあるのです。強引ですね?
 さておき。
 あしざまにする人には、やはりリスペクトが無い、という位置で話を続けます。
 リスペクトが無いとどうなるか、というと、当然マウントをとってもいいのだろう? って形になりやすい。上に立てると唐突にマウントをするのは人間のサガです。
 相手が、私が分からないけど同じようなこと言ってるやつらの中だから下に見ていいな、ってなる訳ですよ。
 はい、これがよくない。マウント取れるぜヒャッハー! ってなるのがもう自分が上からマウント取られるネタ振りみたいで、あれ。
 そういうマウントのマウントを取りたくなる所作を、恥ずかしげもなく、後自分はオリジナルだという謎の自負みたいなものをもってよくある印象批判するんだから更に、あれ。
 しかし、それは翻って自身にも積み重ねがあるように、相手にも積み重ねがある。そこを無視するのは、手としては愚である。となるかと思います。私もその愚を犯している気もしますが、そこはまあ、人間ってのは矛盾しているね。ということで。
 よし、訳分かんなくなってきた!

まとめ。そうねえ。

 あれです。なんか相手の積み重ねをというのを無視する言動って腹が立つしよくないってことです。前に音ゲーが高難度曲ばかりになって廃れるとかとぼけたことを聞いてキイキイしましたが、そういうのもやはり曲を作る人の営為とか、それをゲームとして形作る人の営みとか、プレイヤーの修練とかがある、つまり積み重ねな訳で、そういうのが積み重なって高難易度曲という一つの頂がある。しかし、そこだけじゃあ当然ないからジャンルとして一大勢力な訳ですよ。そのことがすぱっと抜けてるから、すぐ廃れるとか言い出すんですよ、あんたたちは!
 と軽くキレたところで、まとまってないのでまとめましょうね。
 と言っても、相手の積み重ねを棄損するのはよくねえよな、ということですが。それだけが長かった……。
 と言う事ですっきりしたので今回はこの辺りです。

 シャドウバース カード出入りの確認備忘録 十天覚醒版 ビショップ編

この項について

 シャドバの記憶用に、色々と数値を出してみる項です。案外偏りとかが分かって面白くなってまいりました。一回たたき台作っておくと、後が楽なのですヨネ。アディショナルとかでも微調整ですみますし。最初だけです面倒なのは。
 という謎の言い訳をしつつ、それではいってみましょう。

レヴィ―ルの旋風から十天覚醒へ ビショップ編

コスト別

1コスト:7枚→7枚
2コスト:18枚→18枚
3コスト:13枚→13枚
4コスト:10枚→10枚
5コスト:16枚→16枚
6コスト:5枚→4枚
7コスト:4枚→5枚
8コスト:2枚→0枚
9コスト:1枚→1枚
10コスト:0枚→0枚

カードの様態

フォロワー
  • 総数:54枚→52枚
    • ブロンズ:17枚→17枚
    • シルバー:12枚→12枚
    • ゴールド:10枚→9枚
    • レジェンド:15枚→14枚
スペル
  • 総数:11枚→枚→11枚
    • ブロンズ:6枚→6枚
    • シルバー:3枚→3枚
    • ゴールド:2枚→2枚
    • レジェンド:0枚→0枚
アミュレット
  • 総数:11枚→11枚
    • ブロンズ:5枚→5枚
    • シルバー:3枚→3枚
    • ゴールド:3枚→3枚
    • レジェンド:0枚→0枚

攻撃力別

攻撃力1:9枚→12枚
攻撃力2:18枚→17枚
攻撃力3:13枚→13枚
攻撃力4:6枚→4枚
攻撃力5:8枚→5枚
攻撃力6:0枚→0枚
攻撃力7:1枚→1枚

体力別

体力1:4枚→6枚
体力2:10枚→9枚
体力3:13枚→13枚
体力4:9枚→7枚
体力5:12枚→10枚
体力6:4枚→5枚
体力7:1枚→1枚
体力8:1枚→1枚

能力別

守護:16枚(条件付き1枚)→17枚(条件付き1枚)
突進:3枚        →3枚
疾走:3枚(条件付き2枚) →3枚(条件付き1枚)
必殺:1枚(条件付き2枚) →1枚(条件付き1枚)
潜伏:0枚        →0枚
ドレイン:0枚(条件付き1枚)→0枚(条件付き1枚)
アクセラレート:4枚    →4枚
結晶:8枚         →8枚

 今月のまんがタイムきららチェックポイント(2021年2月号)

まんがタイムきらら 2021年2月号 [雑誌]

先に総評

 現在におけるきらら無印最大戦力の感がある展開でありました。ちょっと前までゲスト多過ぎぃ! だったのを考えると、今の状態は法外とすら言えます。あまりにそのことが嬉しすぎて、事あるごとに言ってますが、それくらい一時期のゲストの多さは問題だったのです。きららの間、まっことせもうなり申した……。いいことですが。
 しかし、この安定した誌面も長く続かないだろう、という兆しはあります。子野日『きゃすとおふ!』がしばらく休載のアナウンス。折角ヤバ四天王として立ち上がったのに、ここで三傑に逆戻りです。きららヤバの時代、案外速攻で終わってしまうのでは? となりますが、そうなったらなっただよな。という見切りを入れつつ、総評と代えさせていただきます。

個別チェック三連弾

  • ルッチーフ『奥さまは新妻ちゃん』
    • うわあ! 新妻ちゃんが成長している! ということで、下間さんに冷たくあしらわれたけど、でもちゃんと踏み込んでなかった! と反省し、その反省を生かそうとする新妻ちゃんが素晴らしいんですよ。ついでにだーくんさんも的確な判断! いい人たちか、この人たち! いや、そうだ、いい人だ! というか、だーくんさんのメカクレ属性が薄れ始めている!? どゆこと!? 普通に顔出していいんですか!?←どういう疑問?
  • ちょぼらうにょぽみ『探偵夢宮さくらの完全敗北』
    • 突然、座敷童と名乗る幼女が現れた!? その独自のワールドで、まともじゃないとされるナナオさんもタジタジ! ということで、作中の危険人物ランキングに変動があるくらい、ヤベーやつが追加されました。今までの状態でも既にヤバイ漫画でしたが、更に一皮むけるという、莫迦!かぶってろ! な案件でありました。というか部長クラス、あるいは上回るレベルのが追加、ってどう考えてもこの作品ヤバくないですかねえ!?
  • TYONE『謎のリリリス
    • リリスが遊びに来たよ!回。ついでにあいまりさんもですが、リリリスの謎の力で大きくなっていく! という一種のホラーっぽいものに。しかし、部屋に収まらない! の解決が部屋を大きくしよう。だからこの漫画は一線越え済みです。まあ、そりゃそうなんだけど! 間違っちゃあ、いないんだけど! しかし、最後にぶちこまれたさーじまさんが過去に描いた絵が、いつか波乱を巻き起こす、のか? この漫画そういうとこサクッと終わらせるからなあ……。全く先が読めん……。

今月のワンワード

あ…っはい パンの人なんで…

  • あまりにパンを買いに行きすぎて、パンの人があだ名にとなりそうだと思っていたら本当にパンの人になった人の言葉。
    • 心ではやめろ、って言ってたけど、倉石さんが言いだしたら速攻受け入れる辺り鳥居さんってほんちょろですね……。

 ネタバレ感想 秋田禎信 『魔術士オーフェンはぐれ旅 ハーティアズ・チョイス』

魔術士オーフェンはぐれ旅 ハーティアズ・チョイス
魔術士オーフェンはぐれ旅 ハーティアズ・チョイス

 大体の内容「キースが全部持っていく!」。本当に、キース”真顔の変質者”ロイヤルが全部持っていくお話。それが『魔術士オーフェンはぐれ旅 ハーティアズ・チョイス』なのです。
 このお話は、オーフェン1部1巻目の所と無謀編を繋ぐミッシングリンクな時期の話ですが、本編のノリにキースをぶち込んだらどうなるんだろう。という昔我々が思ったことはあっても公言はせず、胸に秘めた事象を、秋田先生が現在の筆力でやってしまうという、夢がかなったというか悪夢が出てきたというか、とにかくおかしい感じのインシデントなのです。
 と書いて、最近オーフェンに入って、キース・ロイヤルについて知らない、無謀編は読んでない人もいらっしゃるでしょうから、少し解説しますと、無謀編はドラゴンマガジン誌で連載されていたオーフェン短編集です。かなり昔なのと、神坂一スレイヤーズすぺしゃる』の影響が誌面に色濃く、短編と言えば馬鹿をするものだ、という薫陶のもと、編み出された短編集。それが無謀編です。
 無謀編は、オーフェンが旅に出る前、あるいは旅から定着したトトカンタで起きるお話です。ただ、『スレイヤーズすぺしゃる』が股旅ものだから可能だった、出てくる登場人物がピーキーというのを、トトカンタオンリーでやってしまい、ピーキーな人がどんどん出てくることによってトトカンタが単なる魔境なってしまったという側面がありました。
 その魔境の中で燦然と輝くのが、無謀編登場人物で『ハーティアズ・チョイス』にも登場の無能と書いてコギーと読むのコギーさんの家の執事、キース・ロイヤルです。大体頓狂なキャラが多かった無謀編でも、超ド級のおかしいやつ。話が困ったらこいつが大体悪い意味でなんとかしてしまう。出てくると大体話のSAN値が下がる。あまりに便利なので縛りなのか終盤出番が少なかった印象すらある。それがキース・ロイヤルなのです。つまり、無謀編最終兵器なのです。
 その、ある意味無謀編を象徴するキースが、普通にシリアスの本編ノリで登場したらどうなるか、という攻めなくてもいい内角を攻めて、しかし事故らず成功しているという狂っている話。それが『ハーティアズ・チョイス』なのです。
 今、事故らずと話したな。
「ああそうだ大佐……、助けて……」
 あれは嘘だ。
「うわあああああああああああ!!」
 ということで、放してやりつつ、嘘を言ったと陳謝します。事故ってはいます。元々茫漠としてよく分からん、全体的になんだったの? という感じの話で、個人的にはシャーロックホームズ作品の『オレンジの五つの種』が思い浮かぶくらい、読者におめーの席ねーから! という感じで情報が与えられない作品が『ハーティアズ・チョイス』です。その訳の分からなさは事故と言って差し支えない。他のオーフェン作を読んでないといけないのか? という要素な気もしますが、それ以上にほぼ何もわからないをデフォで突き進めた方がよかろう、という匙加減な気もします。最低『コミクロンズ・プラン』読んでないと駄目なのかしら?
 さておき。
 そんな事故的な、訳の分からない話ですが、とりあえずキースが全てを解決します。無謀編でも大体全てを解決した、あれら事象を解決と言っていいなら、キースなので、そりゃまとめちゃうよね。とは思うのですが、全体として素っ頓狂過ぎるんだよ! などと力強く叫びたくなるオチがつくので困ります。
 ネタバレ感想といいつつ、その部分に対するネタバレはしたくない。というか、昔オーフェンを読んでいた人は、特に無謀編を読んでいた人は積極的に摂取して、うん、これこれ! と井の頭五郎顔になっていただきたい。
 そう思うので、キースが全てを解決する、という大枠のネタバレをぶちかますだけで済ませたいのです。実際、キースが全てを解決する、という文字列を見て買いに走った私が言うので、間違いは決してない! と思っていただこう!! なのです。
 実際お話としては、ケシオン・ヴァンパイアとかオーロラサークルとか、マリアベルエバーラスティンとか、覚えのある単語が頻出するわりにはやはり何がなんだったのか分からん無茶苦茶さなんですが、その中で完全に閑職にいたハーティアが、色々あってやる気を取り戻す話ではあります。
 そう、ハーティアが受付係をしている、という導入から始まる話なのです。
 お前トトカンタとはいえ重要職についてたんじゃなかったのかよ! なのですが、作中では無謀編より結構前、まだコギーが訓練生で無能だとバレていない辺りです。
 つまりオーフェン1部1巻の辺りとなら相当年月が違う、というので、なんとか這い上がったのか、というのが理解できるところです。そのモチベーションが、この話で畜養された、という感じなのかなあ、と勝手に判断するところであります。
 さておき。
 キースの話をすると大体ネタバレの深度が濃くなるので、そこについてあまり言えないのが切ないですが、まああいつのことだから無茶するんだろう? という問いにはどちらかと言えば大イエスです。それも、秋田先生が天然で正気のねじを外れていた前期無謀編ではなく、理性で正気のねじを外していた後期無謀編のアトモスフィアです。
 だからこそシリアスノリにも接続出来るのですが、正直正気で正気のねじを外すという離れ業は、この話の無茶苦茶さと相まって、秋田先生無茶しないでください! と老婆の心がビシバシチャンプする御業となっています。そして、この仕上がりを見るだけでも、昔のオーフェンファンの方にも絶賛お薦め出来るものだ、と断言出来るのです。
 もう一つの見所として、エバーラスティン家、つまりクリーオウん家の姉であるマリアベルさんが、なんでオーフェンをみそめたのか? というオーフェン史上でもわりとずっとあった謎の回答が地味にあります。あまりに地味なせいで、ほんの一瞬。俺じゃなけりゃあ見逃しちゃうね。という面に、オーフェンファンならなれるくらいに地味です。
 全体的な、えっ!? それだけ!? みたいなとこが、オーフェンシリーズを完全接続しようとするがゆえに生まれる貴重なインシデントとして立ち上がっているのです。
 正直、別にそこ接続しなくても良かったのでは? という疑問は重々承知ですが、それでも接続してみよう、という秋田先生のサービス精神には帽子と一緒に髪がずれ下がるくらいに脱毛です。よくやるわホント……。
 ということで、大体キースが全てを終わらせるせいで、この話、どうクラッシュするんだろう……! って目線が導入されることにより、世界が崩れる系のホラーみたいな味わいもある一作となっています。このオーフェン傍流接続系はもう一作くらいでるらしいので、とりあえずコミクロンズ・プラン読んでまってみようか。そう思う吉宗であった。
 ということで今回はこの辺りで。

 教養としてのまんがタイムきらら系漫画 第三回

この項について

 きらら系漫画にだって教養は出来る! という面構えのもと、やっていく漫画紹介の項です。そんなもん掲げているので、当然教養ってなんだぁ? とはなりますが、そこに肉薄する話というのが書けるかと言うと微妙なラインでありまして、つまり教養と言うのを捏造しよう、という所作になるまで時間はかからなかった。
 とか言いつつも、今回は若干教養っぽいネタにはなってると思います。必須かどうかと言うとやはり微妙なラインですが、そういう道もある、というのを示してみれればいいかなあ、とかなんとか。
 今回はわりとマイナーな一作を、ちょっと違うようないつものような、まあそんな感じで。
 ということで今回もいってみましょう。

第三回 小池一夫イズムと険持ちよRPG不動産』

小池一夫険持ちよ

 いきなり小池一夫という名前が出て、ワッザ!? となっている方もいるでしょうが、そもそも知らない、という向きもいらっしゃると思います。と言って、ここで小池一夫さんについて語って行くのは項の趣旨と反するので、ググレスカ、といって終わりにしたい所です。でも、ちょっとは説明すると、『子連れ狼』や『クライングフリーマン』の原作者として知られる方です。一昨年に故人となられている方でもあります。
 その名前が、劇画系の原作者の名前が、何故きらら系漫画の話に出てくるか、という点は不思議に思われる方もおられるでしょうが、そこは大変単純に、きらら漫画を描いている険持ちよ先生が、小池一夫さんの門弟だから、ということだからです。今回はその事実がどういう意味を為すか、と言うのをカタっていきたいと思います。

小池一夫イズムとは

 小池一夫さんという原作者について、私が知っていることはそこまで多くありません。その著書を読むようになったのはつい最近だからですし、故人となられているので、これ以上情報は増えない。ですが、それでも分かるくらいに漫画以外の著書で語っていたことというのが、キャラクターが第一義である、というキャラクター至上主義、本人の著するところではキャラクター原論、でしょう。
 内容的には色々ひだがありますが、創作においてキャラクターというのが大変大きいのだ、至上なのだ、というのがワタシが勝手に思っている大意です。それ程ずれているとは思いませんが。
 これは、ストーリーも世界観も、キャラクターの為にある。あるいはキャラクターがあるから、ストーリーも世界観もあるのだ、というレベルのキャラクター原理主義です。特にストーリーに関しては、キャラクターがどうするか追いかけるからこそストーリーは成り立つ、という話をされています。とにかくキャラクター重視なのです。これについては異論のある方もいるでしょうが、今回はそこに対してはそーなのCARくらいの気に留めで済まして、先に進めます。
 とにかく、キャラクターを立てることが作品を立てるということだ、というのが、キャラクター原論であり、小池一夫イズムなのです。

やはり出てくるか凶獣の板垣恵介

 と、いきなり板垣恵介先生の名前を出しましたが、これにはちゃんと訳があります。それは板垣先生も小池門弟だった、ということです。そして板垣先生を見つめることは、自動的に同門の険持ちよ先生についての視座を得る事が出来るのです。やや迂遠ですが、ちょっとやっていきましょうか。
 さておき。小池イズムでは、キャラクターを大変重視されます。そして、そのキャラクターはやりようによっては創造主に対して多大なゲインを与えるものだと、大体言っておられました。とはいっても、全く同じままのキャラクターでは、時代を乗り越えていけない。そこに柔軟に時代に対応できるキャラこそを、生み出せ、とも言っておられたのです。ある意味では、そのキャラクターで一生食っていけることを、それくらいのキャラをこそ狙うのだ、という意味だと勝手に拡大解釈をしています。
 ここで一段面白いと思える板垣先生の、それも恵介先生ではなく巴留先生にあったエピソードとして流布されるものがあります。それは恵介先生が、巴留先生の漫画に対して、「そのキャラで一生食っていける!」と言ったとされるものです。ストーリーとか世界観とかではなく、キャラを褒めるというのは、普通に考えると微妙な褒めに見えますが、小池門弟としては高い賛辞なのです。それも、一生食えるなので、小池門弟としては、あるいは板垣イズムにおいても最上級のものとなっています。そして、この言によって一生食えるほど優れたキャラを、という小池イズムが、恵介先生を経由して巴留先生に流れ込む、というエピソードとして、大変趣深く、面白いことだと思います。

板垣恵介の漫画家特性

 そういう意味で、小池イズムをしっかりと継承し、一生食える刃牙キャラというものを持つ板垣先生は注目に値します。一生食えるキャラを作る。それが実際に可能である、というのを示しているからです。
 そういう視点で見ると、板垣恵介漫画、というものの実情、と言うモノも見えてきます。その視点の話をしますが、まず皆さんは板垣先生を格闘漫画家だと思われているでしょうが、それは実は微妙に違います。
 実際の所、板垣恵介漫画というのは、格闘漫画ではなく格闘”キャラ”漫画なのです。格闘を魅せるのは、格闘するキャラクターの動きの為の余技でしかないのです。
 そう考えると、板垣先生の暴虐っぷりにも一定の理解が出来ます。ストーリーが定期的にジャガるのも、キャラクターがぶれてみえるのも、その前に立つキャラクターを立てる為に行っているのです。この瞬間のキャラクターの為なら、克己は腕が吹っ飛ぶし、烈海王は死にます。そして、克己に烈海王の手が移植されます。どれも、その瞬間のピクル、宮本武蔵、愚地克己の為だけに行われているのです。
 この瞬間で正しければ、ブレても構わない、という強い意志を感じますが、この、時節によって変わっていくというのは、先述の時代に合わせたキャラに、という部分に響き合います。時代に対してブレて、ずれていくことで、刃牙シリーズは今も連載され続けている漫画としてあり続けていると言っても過言ではないでしょう。

全選手入場から見るキャラクターを立たせるということ

 そもそも、板垣先生は漫画家として色々迷いがあって小池門弟になったそうなのですが、そのキャラクターを立てる、という話ですぐさま大覚して今の地位にいる、というのでやはり凡百の漫画家とは違うのを浮き彫りにしてます。大覚しても適性がないと出来ないものですが、板垣先生には天稟がありました。それも超性能のが。
 その超性能が一番分かり易いのが『グラップラー刃牙』の最大トーナメント編での、所謂全選手入場です。以後の格闘漫画、例えば高遠るい『はぐれアイドル地獄変』でもオマージュされていたくらいにインパクトの強いシーンですが、これがキャラ立てと言う視点からするとずば抜けて凄い仕上がりなのです。
 この凄さ、書いて理解させられるか、というのはありますが、それでもやってみますと、まず出てくる選手の大半が全く今まで欠片もでていないキャラクターである、ということが既におかしい。知ってるの3分の一しかいない! それなのに、読んだ後にその出てきたキャラクターの印象がしっかり残るのです。
 そういうものだからじっくり描かれているか、というとさにあらず。使われているのは1ページに2コマの中で、1人1コマで姿とアナウンサーの台詞、それもイン殺さん的に言うならマッドアナウンサー概念で、出自について言うよりひたすら煽るだけです。それで一話の大半を使う、というバランスもちょっとありえないレベル。
 更に最後に刃牙が出てくるところの盛り上げ方も凄く、2ページ使うという破格の上に、その方向を見る観客の顔とマッドアナウンスの組み合わせによって、刃牙がこの漫画の主人公である、というのを強烈にアピール。色々出たけど最終的に刃牙だけ覚えておけばええんや! という割り切りさえあります。普通そこまで割り切れないのは、先述『はぐれアイドル地獄変』の全選手入場でも、主人公の海空さんに「範馬刃牙の登場だーっっ!」的なのをしてない辺りで、くみ取れるかと思います。
 そしてそれゆえにこの全選手入場が、キャラクターを立てることだ、という一つの解として、漫画の教科書があれば絶対に載せたい、キャラ立ての最高峰になっているのです。

RPG不動産』から見るキャラクターを立たせるということ

 さて、実はあまり関係ない板垣先生の話が長くなりました。全選手入場の凄さを語りたかったので、こういう構成になっていますが、そろそろきらら漫画の話に、それも険持ちよ先生の『RPG不動産』の話に向かいましょう。
 『RPG不動産』はファンタジー世界の不動産屋さんの話です。ファンタジー世界ゆえ、当然我々の世界とは違うアトモスファイアに満ちていますが、そういう世界でも住宅事情というのはまた、当然ある。ファンタジー世界の住宅事情。それだけで、十分に話になるだろ? というしゃっつらで、この漫画はやっていくのです。
 その部分のジャブは当然1話目。主人公の1人である琴音さんが、私の住む部屋を、この値段でお願いします! とやり、RPG不動産のルフリアさんとファーちゃんと一緒にお部屋を回る、という話になっています。最終的に、そのRPG不動産に琴音さんが新入りで、というサプライズをかましつつも、それ以前にこの漫画がどういう漫画か、ルフリアさんとファーちゃんがどういう人となりなのか、というのを1話でしっかりやってきているのです。
 そして2話では、1話では顔見せだったラキラさんのキャラクターと、ルフリアさんのキャラクターの掘り下げを抜かりなくしてきます。戦士職だけど女の子なラキラさん、というのが、仕事場に厨房があって、料理も作っている、というのとか、女の子に見られたい欲求が色々と出たりとかで魅せる様は圧巻。
 対してルフリアさんは仕事できな感じに見えつつ、色々と残念というか、抜けているところがある、という掘り下げがされます。1話目で結構クール系だな? と思った所でタン! と落とす様、意外とできではない、という辺りは名人芸の域です。
 さておき、この漫画にはファーちゃんに対しては地味に重要な事実あるのですが、それがしかし超さり気なく、ギンギラギンにさり気なく埋め込まれていて、再読するとそのさり気なさ具合には唸らされます。ファーちゃんが天真爛漫な感じでバタバタするので、そのことが特に本人にとっても周りにとっても不思議な事ではない、という処理なんですよ。ここがお美事! お美事にございます! と虎子状態になります。これが後々まで引いてくるとは、であります。
 このファーちゃんの意外な事実というのが、この漫画の推進力、謎という推進力として、通奏低音として流れているのです。

そう、謎!

 小池イズムというのは、一にキャラ、二にキャラ、ですが三にはキャラではなく、謎、となるくらいには、謎は小池イズムの根幹にあります。
 この謎、というのはミステリー的な謎か? と大きめに思いがちですが、そんなにがっとした謎でなくてもいい、でも謎としてはつけておきたい。というやや矛盾めいたものがあります。
 この辺のアトモスフィアは具体例を出して説明した方がいいと思うので、先ほど適当に語った『グラップラー刃牙』の最大トーナメント編を例にしながら話します。
 まず、最大トーナメント編に謎なんかあったかよ!! となる方がいるでしょうから、まず何が謎かを速攻例示しますが、最大トーナメント編の謎、というのはどっかのジャックではなく、誰が勝つか、という部分です。この試合のどちらが勝つか。これが最大トーナメント編の基本の謎です。
 こう述べて、成程、と思われるでしょうか? 小池イズムにおける謎、というのはこのラインからスタートします。大きな謎もあれば当然いい。でもちょっとした謎と、それのちゃんとした解答、というのがお話において必要だ、と小池一夫先生は言っているのです。
 勿論、最大トーナメント編には大きな謎もあります。これは刃牙が優勝できるのか、というものです。主人公、それもこの漫画でまず勝つだろうと思われる刃牙に対して、勝てるのか? という謎に仕立てる為に、他のキャラがある。他の試合がある。そういうのが最大トーナメント編の基本構造なのであり、それが故に刃牙の勝利の行方は最大の謎たりえるのです。

RPG不動産』の大きな謎と小さな謎

 さておき、小池門弟である険持ちよ先生の『RPG不動産』でも、当然謎というのがあります。先述のファーちゃんの大きめの謎もそうですし、2話目で基本のキャラ立てが完成するルフリアさんやラキラさんのちょっとした見せていない面とかも軽い謎としてあります。しかし、この漫画の謎の面で面白いのは、不動産業に謎解きの要素を絡めているところです。
 不動産業で謎解き? とクエスチョンマークがぼんがぼんが出ていると思いますが、まあ待ちねえ。それにはちゃんと訳があります。というより、そもそも不動産業は謎解きなのです。
 またクエスチョンマーク連打でしょうか? でも、実際不動産業は謎解きと言っていいのです。それは借主、あるいは貸主の求めるもの、求める解に上手く調整していく、もっと言えばそこにある解答に向けて詰めていくという側面を持つからです。
 1話目でも、琴音さんがこの予算で! というのをしながら妥協点を探していく形ですし、逆に家が広すぎて、という貸主の要望を上手く解決する話もあります。どう考えても住めないだろこの状態! が一転して、逆にだからこそ住める! となる魔王城跡地の回などもあります。そこに対して、謎があり、解いていくという小池イズム基本ラインはしっかりと成立しているのです。
 ということで、メインとも言える不動産業の謎解き、というのが『RPG不動産』の基本ラインとなっています。個人的にはペガサスと一緒に暮らしたい、という話がこの不動産謎解きで一番好きです。ペガサスは馬のがたいで翼まである、という一種の巨大生物で、今までは家が田舎で広かったから良かったけど、都会では……。という部分で四苦八苦しながら最終的に逆転の発想に到達するとこがいいカタルシスとなっていたと思います。
 ちなみに、これら借主さん達は後の話でも手助けをしてくれるという地味なサプライズがあり、それがこの漫画の悲しみの絶頂でいい方に刺さる、というウルトラHをかましてくるので、その点も流石の小池門弟。キャラ使いが美味い、と言えるでしょう。

大きな謎の軌道

 ファーちゃんの謎、というのについてここで語るつもりはない。というより、まだ解明されていない所が多いので、迂闊な事が言えないとした方がいいでしょう。大体これくらいのことか? という類推出来るものはあるのですが、まだ確定していない。ノーカウントなんだー! という状況です。この辺りの、大きな謎ゆえの周回軌道の大きさが、この漫画の着地点が見えない要因となっています。こちらの読みを、どう外して着地するか、という勝負の様相すら呈していると言っていいでしょう。
 その着地点の見えなさに対して不満が出てこない、とりあえず私は不満に思っていない理由があるとすれば、きちんとこまめに、繊細に大胆に、伏線か? というものをちりばめつつ、しかし基本は不動産謎解き、という手つきがきちんとしているからでしょう。ただ大きな謎をいたずらにチラ見せするのではなく、細かい謎解きの隙間にひっそりとそれを忍ばせる。そうやって広げて、それを回収した時、その大きな謎の軌道を感じさせる。この上手さが、この漫画の面白さの担保になっていると言って過言は無いかと思います。

でも、やっぱりキャラなのよね

 担保があっても現物がないと最終的にはどうにもならないのはよくあることですが、この漫画のキャラクターというのは原資としてしっかり立っているので、その点についての心配は杞憂です。
 ちょっと抜けてるし魔法使いとしては弱小だけど、相手の事をきっちりと考えられる琴音さん。天真爛漫でトラブルメーカーだけど憎めないし謎も大きいファーちゃん。クールに見えて意外と危なっかしい面もあるルフリアさん、戦士職で男勝りなところもあるけど、誰より女の子でしかし戦闘服がクソエロいラキラさんの4名が、色んな物件に対してあーだこーだする。それが楽しいのが『RPG不動産』の、実に凄い所なのです。
 突然ですが4の法則をご存知でしょうか? 新城カズマ先生が著書『物語工学論』で挙げていた法則で、登場人物は4名単位がもっとも扱い易く、出来が良くなりやすいという法則です。2名は基本だけど、往復するだけである。3名でも繋がりパターンが3種しかないまだ足りない。4名なら、一気に6通りの関係性が描ける、というものです。5名だと今度は多過ぎる、となります。賢明なる読者様なら、それらから思いつく作品もあるかと思います。
 この説からすると、『RPG不動産』は見事な仕事をしている、と言っていいでしょう。メインの4名に対して、外接される依頼人があるだけで状況が変わってくる。それぞれが違う目線を持っている。というのがきちんと出ているのです。ルフリアさんがちょっとした英雄の方をいい家に! となって高等な家を探す中、もしかしてこういう素朴なとこがいいんじゃないか? となる琴音さんという流れを見せる回などを見ると、本当に美味い、というのが分かってきます。
 で、その4名の持ち味と弱点と関係性が上手くまじりあい、仕事をこなしていく様を見ているだけで楽しくなるんですが、これは本当に凄いことなのです。それが進んで、4名が普通に生活しているのが楽しい、の域に達するに至りますから。もうそうなったら、その上大きな謎まであったら無敵じゃねえか……! の段階です。縁さんに凄い謎がある『ゆゆ式』みたいなもんですよ。というと、本当に無敵か……!? ってなるから『ゆゆ式』は強いです。
 話が逸れる前に続きを行きます。
 このキャラクターの良さ、というのは基本4名に留まりません。個性的な借主を1話でキャラ立てしていく様も見事ですし、琴音さんの妹、鼓ちゃんと響ちゃんのキャラ立ても一つの話の中でしっかりしていて、それでいて話を停滞させないスピードでカカッと立ち上げるところとかは完全に匠の域です。これを書いている段階ではまだ出ていませんが、3巻収録範囲で妹ちゃんたちは再登場し、更にキャラをカカッと立てるという離れ業もやってのけているので、本当に険持ちよ先生の小池門弟としてのスキルが仕上がっている。そう感じる次第です。
 この、キャラクターを立てるのと、謎をまぶすのと。どちらもきちんとした仕事で、小池門弟の仕事とはこうなのである、といういい一例として、今後も連載を続けて欲しい物であります。

まとめ。そうねえ。

 今回も長くなりましたが、そろそろまとめに。
 険持ちよ先生の『RPG不動産』は、小池一夫イズムに裏打ちされた確かなキャラクターと確かな謎を二輪として、小池一夫イズムを今に伝える、そういう仕事をしているという話でした。
 小池一夫イズムというのは、キャラクターがあれば話は出来る、というわりと雑なところもあります。そこを謎を込めるとかでフォローしている、という部分もありますが、どんなストーリーでも、どんな世界観でも、視点キャラと謎がいないとどうにもならない。という手つきは、ワタクシ大好物の類なのです。正しいからというより、ジャイロ・ツェペリの言葉で言うなら「納得は全てを優先する」でしょう。雑なところはあると認めるけど、それ以上に納得させられるものがある。
 その部分を、今、色濃く継承しているのが、険持ちよ先生の『RPG不動産』なのだ、という風に勝手に断定して、この項を閉じたいと思います。
 次回はるんちゃんを毒殺したことで有名な人の代表作についてになると思います。いたしまーす! んがぐぐ。

RPG不動産 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

 シャドウバース カード出入りの確認備忘録 十天覚醒版 ヴァンパイア編

この項について

 俺はデータを、得る……! ということで色々と数字にしてみる遊びです。もうちょいこみいるとこんがらがるので難しいところ。混乱しない程度にこみいる感じにしたいですが、うーん。まあ、個人的なメモみたいなもんだしいいか!
 それではいってみましょう。

レヴィ―ルの旋風から十天覚醒へ ヴァンパイア編

コスト別

1コスト:6枚→6枚
2コスト:23枚→22枚
3コスト:15枚→14枚
4コスト:11枚→13枚
5コスト:5枚→4枚
6コスト:7枚→6枚
7コスト:4枚→4枚
8コスト:0枚→0枚
9コスト:3枚→3枚
10コスト:1枚→1枚
11コスト:1枚→1枚

カードの様態

フォロワー
  • 総数:59枚→58枚
    • ブロンズ:20枚→21枚
    • シルバー:13枚→13枚
    • ゴールド:11枚→10枚
    • レジェンド:15枚→14枚
スペル
  • 総数:15枚→14枚
    • ブロンズ:7枚→6枚
    • シルバー:5枚→5枚
    • ゴールド:3枚→3枚
    • レジェンド:0枚→0枚
アミュレット
  • 総数:→2枚
    • ブロンズ:1枚→1枚
    • シルバー:0枚→0枚
    • ゴールド:1枚→1枚
    • レジェンド:0枚→0枚

攻撃力別

攻撃力1:8枚→7枚
攻撃力2:15枚→18枚
攻撃力3:14枚→13枚
攻撃力4:10枚→8枚
攻撃力5:7枚→6枚
攻撃力6:1枚→1枚
攻撃力7:2枚→2枚
攻撃力8:1枚→1枚
攻撃力9:0枚→0枚
攻撃力10:0枚→1枚
攻撃力11:1枚→1枚

体力別

体力1:0枚→3枚
体力2:19枚→19枚
体力3:18枚→20枚
体力4:7枚→6枚
体力5:5枚→4枚
体力6:4枚→3枚
体力7:3枚→3枚
体力8:1枚→2枚
体力9:0枚→0枚
体力10:1枚→1枚
体力11:1枚→1枚

能力別

守護:2枚(条件付き2枚)→3枚(条件付き1枚)
突進:7枚(条件付き1枚)→9枚(条件付き2枚)
疾走:2枚(条件付け7枚)→2枚(条件付き8枚)
必殺:3枚(条件付き3枚)→3枚(条件付き2枚)
潜伏:0枚→0枚
ドレイン:2枚(条件付き3枚)→3枚(条件付き2枚)
アクセラレート:7枚→5枚
結晶:4枚→4枚
復讐:13枚→13枚
渇望:7枚→8枚
狂乱:13枚→16枚

 シャドウバース カード出入りの確認備忘録 十天覚醒版 ネクロマンサー編

この項について

 カードの出入りを確認するわよ! ということでカカッと見ていく項です。もうちょい詰めるべきですが、まあ追々。暇があったらカカッとやります。あまりごちゃごちゃすると、なのでどうするか考え中です。どうするのがベターかなあ。
 さておき、それではいってみましょう。

レヴィ―ルの旋風から十天覚醒へ ネクロマンサー編

コスト別

1コスト:6枚→6枚
2コスト:21枚→21枚
3コスト:12枚→11枚
4コスト:13枚→13枚
5コスト:9枚→6枚
6コスト:5枚→6枚
7コスト:4枚→5枚
8コスト:1枚→1枚
9コスト:3枚→3枚
10コスト:1枚→2枚

カードの様態

***フォロワー

  • 総数:63枚→61枚
    • ブロンズ:22枚→22枚
    • シルバー:13枚→13枚
    • ゴールド:12枚→11枚
    • レジェンド:15枚→14枚

***スペル

  • 総数:10枚→10枚
    • ブロンズ:5枚→5枚
    • シルバー:3枚→3枚
    • ゴールド:2枚→2枚
    • レジェンド:0枚→0枚

***アミュレット

  • 総数:4枚→4枚
    • ブロンズ:1枚→1枚
    • シルバー:2枚→2枚
    • ゴールド:1枚→1枚
    • レジェンド:0枚→0枚
攻撃力別

攻撃力1:13枚→14枚
攻撃力2:16枚→16枚
攻撃力3:13枚→11枚
攻撃力4:8枚→9枚
攻撃力5:8枚→7枚
攻撃力6:3枚→2枚
攻撃力7:1枚→1枚

体力別

体力1:10枚→9枚
体力2:12枚→13枚
体力3:16枚→13枚
体力4:11枚→10枚
体力5:8枚→9枚
体力6:2枚→2枚
体力7:1枚→3枚
体力8:1枚→0枚
体力9:1枚→1枚

能力別

守護:7枚(条件付き1枚)→9枚(条件付き1枚)
突進:5枚→4枚
疾走:2枚→2枚(条件付き1枚)
必殺:5枚(条件付き1枚)→5枚
潜伏:0枚→1枚
ドレイン:0枚→0枚
アクセラレート:5枚→4枚
ネクロマンス:11枚→14枚
結晶:5枚→5枚
葬送:9枚→12枚