感想 柊ゆたか 『Good night! Angel 1』

Good night! Angel (1) (まんがタイムKRコミックス)

Good night! Angel (1) (まんがタイムKRコミックス)

 大体の内容。「可愛いあの子は暗殺者!」。とはいえ、仕事=暗殺の方がメインでは当然無く、あくまで学生生活の方に力を入れておりますが、それ以外もしたい、という意志力は感じたりします。敵役がいきなり生まれたりした辺りや、仕事が仕事なのでそれがバレたらまずい! というのを上手く活用しつつ、学生生活したいんや!てな展開が目に付くような気がします。どっちも大事であるのを、どうしていくか、というのが最終的な着陸点かしら、とか思ったりも。まだどうなるかわかんねー漫画ではありますけれども、その辺が落ち着き先だろうなあ、とか妄想。
 という良く分からない言葉はさておき。
 この漫画をもう少しどういうものかと説明すると、高校デビューしようとする女の子、境川ユリ。新しい環境に胸を弾ませるのですが、しかし、その正体には秘密があり、それはなんと彼女は暗殺者だったのです! そんな彼女は昔から友達出来ないで過ごしてきたけど、高校からは友達を作るんだ! と奮起しますが奮起したからと言って齢16で一度も友達が出来なかった彼女に簡単に友達が出来るわけも無く、ついでに自分の正体を知る人物、白霜あやめが登場する事により、事態は更に面倒に…。そんな話です。
 それはさておき。
 きららミラクからの尖兵として、今月とうとう単行本化した『GnA』でありますが、その魅力とは何か、と言う情報は錯綜しているかと思います。そう言うのは個々人の素養とか思想とかに左右されるので当然でありますが、それでもこれは、というのを出してみると、やっぱり女の子が可愛いのは最高なんだよ! とキバヤシ断言出来るかと思います。ミラク誌は基本的にちょっと不思議なのを前提とした漫画が多いわけですが、それでも、どんな場面でも、女の子は可愛いのです! と言うのを力強くやっている雑誌でもあります。女の子が可愛くて、強い。最高じゃないか! というのが今月の『純粋欲求系リビどる』と同ベクトルで『GnA』にもあるわけで、そういう意味ではこの二作がまとめて、というのは「ミラクの方向性とはこういうものだ!」とルビカンテ顔でミラク誌編集部が言い放ったと見てもそう間違いではないかと思います。いやまあ、間違いですが。
 さておき。
 この漫画、状況的に初期と発展期があります。きららミラク誌が隔月刊であった頃と月刊になった頃とで若干様相が違うのです。隔月刊であった頃の4話目までは、白霜さんとゆりっぺの間柄が集中的にやられて、そこに学校の友達(一応出来た)との絡みが発生する、という流れでしたが、隔月刊最後の5話目で、一気に仕事仲間が三人増えます。4話の段階でどうとでも取れる伏線が張られていましたが、それを仲間にしたのは、もしかしたら連載が長くなるのを予感して、新たな道筋をつける形にしたのかしら、とか邪推してしまいました。この邪推は大体間違っているんですが、突発的な短編仕事から連載が長くなる、というので明確な敵というのを提示してきたのでは、とかは案外当たってるんじゃないかと自負しています。4話での白霜さんとのちょっとした勝負の結果が、後々全く機能してない辺り、結構強引にてこ入れしたんじゃないか、とか。大した勘違いですね?
 さておき。
 先に女の子が可愛いが一番大事、と書きましたが、じゃあゆりっぺは可愛いの? という問いに対しては、可愛くなかったら俺が責任を取ります!セプクします!という間違った気合の入れ方をするくらいには、ゆりっぺはカワイイデスヨ! とはっきり言いましょう。容姿端麗で仕事柄運動神経も素晴らしいのもいいですし、黒ツインテなのも七難隠すレベルでいいですし、基本服の色が黒にばかりなのも今までの生活を思い知らされていいですし、基本いい子なものもいいですし、仕事着の黒レザースーツ時の体のラインもいいですし、友達いないのを克服したいとする姿もいいです。とにかく遥かにいいです。そんなメインヒロインなのが可愛くないわけないじゃないか!可愛くなかったらお(略)
 それに対するキャラとしての白霜さんは最初はミステリアスな感じで、且つゆりっぺに対して異常なほどの執着心を見せていましたが、発展期に入ると周りのキャラに対して明確な存在感を求められたのか、ゆりっぺ大好きっこの形に収まってしまいました。この辺は賛否分かれる所になろうかと思います。その前段階でゆりっぺとの勝負でもうプライベートで絡まない、を突きつけられたのに、それを丸無視で結局プライベートでも絡む形になってる辺り、便利さと明確なキャラ性を取ったか、という視座が成り立つと思います。そこら辺のフォローが何時か入れば、いいんですが。
 さておき。
 どうでもいいキャラブヒ語りすると、途中加入の三人娘の一角、玲音ちゃんが可愛い過ぎるんですがどうしたらいいですか。暗殺者なのに拳でやるというアグレッシブさととにかく甘い物が好きという嗜好と、そして仕事時のスーツが下乳全開という三点ドロップ食らって僕の僕の、うわあああ! とかなってしまいそうです。三人娘はキャラの掘り下げがまだ足りてないんですが、今後もちまちました掘り下げをしていく形になりそうですので、その掘りが更なるブヒ力を生み出すことを期待したいです。でも、ちょっと短絡的でぱっと見がさつ子でも甘い物と食べ物が好きってなんか可愛い。これが、ブヒでなければなんだというのだ…。という心持ちにさせてくれます。ああ、玲音ちゃん…。
 放言はさておき。
 そんなわけで、ミラク誌というのに知見が無い方にもかなり分かりやすい漫画として仕上がっていると思うので、その入りやすいにとっかかって、今後の味の違う他のきららミラク単行本を切に待つようになればいいと思うよ!
 とかなんとか。