感想 鈴城芹 『家族ゲーム』10巻

 大体の内容「もう出来る年齢! もう出来る年齢!」何が、というとそりゃSで始まってXで終わるあれですよ。西浦&真言ペアは、もうやっても合法中の合法。ザ・合法なわけでありまして、徐々にそれが出来るんだよ、グリーンだよ! という面構えをされてきているのですが、一応小学生だって買う雑誌である所の電撃PSにおいて、直の表現はまずいのでどうするんだろう、と思わされます。今巻収録回では真言があまりに盛り上がって西浦にキスの嵐! というそれでも既にエロくてやばいんじゃないか、と慄かされますが、それでも問題なく載っていたのであるからして、OKラインなんだろう、と言う理解で、満足するしか、ないじゃないか……。この辺は、『放課後プレイ』とか『4人いるっ!?』とかが築いた橋頭堡のおかげでもあるかと思いますが、それを完全に活かせる時期というのが今になって、というのも、第1回目から長年続いたゆえの事、と思うと、継続は力也。その言葉の重みを感じずにはいられません。
 さておき。
 一方でメインの葵と悟の仲の方も、西浦と真言と負けず劣らず。とはいえ、こちらはまだ肉体関係(直接表現)は出来ないので、プラトニックなラブを貫いていますが、ちょっと悟が色ボケし始めているのがトピックと言えましょう。ついつい葵の胸を覗いたりとか、真面目だったお前が……。という隔世の感が強いという物です。とはいえ、好きな女の子の部分を知りたいのは誰だってそうであり、俺だって葵が隙を見せたら胸をチラ見したい。気持ちは分かる。けど! という橘さんな台詞も自然と出てこようものです。
 っても、葵と真言であけすけ感がひっくり返った感じですよね。ゆきえさんも昔は葵の方があたしに似てて、とか言ってましたが、確かに真言の攻め方はいきなり過ぎてたまにぽかんとしちゃいますよ。これが、乙女心ブリスター! という謎発言をしてしまうくらい、真言は攻めています。対して、葵は守っています。昔のあけすけ感は、まだ子供だったからという事なのでしょうか。意識してもらえるように、好きー、とか言ってたあの頃の葵は攻め攻めでしたけど、確かに子供だったんだよなあ。ちょっとした好意だったのが、今ではしっかりしたラブ。そう考えると、それだけマジになっているんだなあ、という理解も可能かと思います。成長したな、葵。←誰様?
 さておき。
 今回では由寿と朱音、それぞれが占野家の男衆と恋仲めいた方向に踏み出したようであんまり踏み出てない感じもトピックですし、紫杏と宇藤の仲が絶妙になって紫杏がちょっと女を捨てない肉食獣化してるのもトピックですが、それ以上に、描き下ろしのゆきえさんの南半球(婉曲表現)が素晴らし過ぎて、最ッ高だぜ! チームサティスファクションの復活だ!(バーン!) となって有頂天で留まることを知らない。あんな素晴らしいものが、この世にあったなんて……。森P、ありがとう! あの衣装を考えたのがそうなのか知らないけど、あれで行こうと決断したのはたぶん森Pなのでありがとう! 森Pありがとう! 蛇翼崩天陣! そういう圧倒的感謝……ッッ!!! が生まれるのでした。本当に眼福やわー。
 とかなんとか。