感想 位置原光Z 『アナーキー・イン・ザ・JK』

 大体の内容「JK×下ネタ=アナーキー!」。JKが下ネタ、というと道満清明『ぱら☆いぞ』をついつい引き合いに出したくなりますが、あちらが下ネタだというのにその下ネタ感覚が鋭敏過ぎるがゆえに一種の孤高へと到達し、見る者が自然と折り目を正してしまうという亜空の漫画であるのに対し、こちらは同じ下ネタだけど泥臭く、青臭く、女子臭く、おっさん臭い。それゆえに安心して見れる。それが『アナーキー・イン・ザ・JK』なのです。
 とはいえ、この漫画の特異さというのは下ネタのみに寄って立つ物ではありません。というのも、この漫画のメインというかまあこの子らの回が多いな、という高校生5人組の一人が、一つ目子なのです。それも、何の説明もなく、ただ自然とそこにいるのです。誰もそれに疑義を申し立てる事はなく、一つ目子なのです。自分がこの漫画買った理由の大半は表紙のケバさと、その一つ目子吉川っちの存在感にあてられたからです。一つ目子、というのが案外自分のツボだったのはこの漫画を手にとって金払って気づきましたが、その一つ目子であるというのが、先にも書いたように全くノ―説明。世界観とかも特になく、ただ普通に混ざっている、そしてそのままぐだぐだの会話と下ネタは続いてゆくよどこまでも。ついでに蛍女というお尻がエロワードで興奮すると光る子もいますが、それはちょっとそれで遊ばれて、でもそういうのがいるという説明はそれだけであります。この辺りがこの漫画の特異さなのです。ラフ等を見ると、もっと人外系の子が多くしようという雰囲気もあったようで、そうなったらどうなってたのかなあ、というよくある感想を持ってみたり。でも、最近は人外系は一定の支持は得られているというか寡占市場なので、そこを狙わなかったのは良かったのかしら、とも。狙わなくて下ネタレッツゴー! もそれはそれでどうなのかという気もしますが。
 さておき。
 メイン5人では先に書いたように好きなので勿論一つ目子吉川っちが好きなんです。エロネタについつい反応してしまうむっつり系の真面目な子、というのは大変ドストライクですよ。それになんかいちいち可愛く見えるんですよね、吉川っち。一つ目子だから、というだけではない可愛らしさ、あるいはエロさ。それが吉川っちにはある。なんだろう、やっぱりお堅い子がむっつり、はそれだけで墾田永年私財法めいているんでしょうか。後、沙知ちゃんも可愛いですね。兄ちゃん大好きっこだけどその兄ちゃんがガンMなのでS行為をしてあげる、というだけでニコニコ生放送の枠30分一本勝負でたまらんぞなー! と叫び語りたいくらいです。それがこの漫画の初っ端の回からケーキ買ってきた>食べさせて>ケーキ踏んで舐めろ、ですよ。本人は特にSではないというのもポイント高いです。若干のたどたどしさとか、その心境、兄ちゃん好きだからしてるけどこうするくらいならおてぃむてぃむ舐めるとかの方がいい、とかがたまりません。何それご褒美ですか! そういう心の葛藤とか萌える! ブヒれる! 憧れるゥ!
 話すと長くなるのでさておき。
 メイン5人回以外でも熱い下ネタ押ししており、その為せっくすせっくす連呼する場面が多いのが泥臭さの一因でもあるんですが、そんな中にあって一際輝いているのが『ぎじんかかっぷる!』の二回。
 なんか普通に遊ぶのに飽きた、という分かりやすい理由で、擬人化してみようというコンセプトの回なんですが、この回は下ネタ色はあるものの、擬人化の遊び自体が結構面白い。コンセントとか、自動ドアとか、中々のアイデア。最初は何それ!? だった彼女さんもいつの間にかそこそこ許容して楽しんでるのがいいですね。でもやっぱり下ネタというか、スカート便利過ぎというかではあります。でも、二人が付き合っているので、それは許容範囲です。親しき仲にもエロあり。
 とかなんとか。