感想 クール教信者 『ぱらのいあけ〜じ』1巻

 大体の内容「あるエロ漫画家の生態」。水木せんせはエロ漫画家。そこそこ売れて実家から飛び出た彼女に待ち受ける、ある意味ただのエロ漫画家の生態。それが『ぱらのいあけ〜じ』なのです。
 この漫画の肝はエロ漫画家の生態という部分ですが、その辺に葛藤がある、というのではなく、というか水木せんせはナチュラルボーンエロ漫画家なので、むしろエロの気配が濃厚になりそうなんですが、これが案外単なる下ネタとして消費される辺りがテクいと思います。基本的にこの漫画がエロ漫画じゃないのでエロエロにはならないのも、その手管を使うことに一役かっていると言うか、制限となっているのでしょう。まあ、ところどころエロ要素はあるんですよ。ファミレス内で仕事上とはいえ卑語連呼したり、街中で単行本発売に発奮して露出オナニーだ! って言ったり、サイン本作るときにま○こ連呼したりはするんですが、それでもエロ要素は薄めで、下ネタとして処理される事になっております。
 が。
 水木せんせが、エロいのです。先にエロ発言が多いのは書いておきましたが、それ以前に水木せんせ自体がエロスなのです。なにせ黒ロン巨乳なのです。黒ロン巨乳なのです! それだけでエロい黒ロン巨乳なのです!! 特に表紙の縦セタ装備はまさしくエロスの神めいています。ゴッド! なんでこんなに黒ロン巨乳というだけでエロいのだろうか。エロ漫画を描いているからエロいのでもなく、卑語を連発するからエロいのでもなく、ただただ存在がエロいのです。そこから溢れ出るエロさなのです。その人が、エロ漫画家! というのが一周回ってそういうだけでエロさ加減が倍増すような錯覚にすら陥ります。
 さておき。
 この巻で好きなのは水木せんせが描く漫画はオナ慣れした処女の描く漫画、とアシさんに言われて、恋愛する! って言いだしたのは良いんだけど、その相手が編集さん(童貞)というのが。手近で片付け過ぎい! に見えて、実際その編集さんが好き、とかしれっと言いだしてたのが印象的です。好きが即やる! という短絡なのか深慮なのか分からない境地の水木せんせなので、本当に好きというのかそれは。とも思えるんですが、その後もモーションかけている、実体験させてよ。とか言ってるので、本当に好きとやるが一緒くたなんだなあ。とも。そういう純でありつつ性にあけすけな黒ロン巨乳、それもエロ漫画家って素敵やん? そういう思いに囚われる、そんな漫画なのです。