感想 クール教信者 『ぱらのいあけ~じ』4巻

ぱらのいあけ~じ 4 (MeDu COMICS)
ぱらのいあけ~じ 4 (MeDu COMICS)

 大体の内容「エロ漫画家水木先生について来れるなら!」。ということで、今回も自由闊達にエロ漫画な話をしつつも、更なる発展、NEXT LEVELが見え始めたのが、『ぱらのいあけ~じ』4巻なのです。
 だいぶ前から「はっはーん? 自由だな?」という側面が強かったこの漫画ですが、4巻にもなるとその辺が更に自由闊達となり、それ実際あった話じゃないですかー!? というのがボンガボンガぶっこまれてきます。とある作家さんが編集と共にとか、一応オブラートには包まれていますが、すごくよくありそうアトモスフィアがあり、実際にそういう話もちゃんと出回っているんだろうなあ、と推察するに余りあります。こういう時ようにそう言うネタの蓄えがあるんだろうなあ、とも。まあ、漫画は少人数で出来る、つまりストイックな方とはいえ、人がやっていることには変わりないので、そういうネタには事欠かないんだろう。そう感じさせられます。
 他にも、醜聞以外にもそれ実際にあったネタなのですか? というのは色々あります。個人的にはとある作家さんと競作した回は、おねショタが題材だった、というのもあるので水木先生がネタ気味でいく、と決め打ちでぶっぱして、しかし雑誌のカラーが違うんだよねえ! と敗北してて楽しかったです。雑誌のカラー! そういうのもあるのか。そこんとこを狙わず、力押ししたのが裏目、ではありましたが、水木先生は楽しそうだったので何よりです。
 さておき。
 この巻で一番好きな話、それは修正などの規制が強くなります。と編集さんと会話するとこです。規制とは? という辺りの話をぐろぐろとしていく回なんですが、そこでの水木先生の言葉が素晴らしい。息子を屹立させるのが私の仕事(意訳)と、言いきってくれます。その通りだぜ! イエァ! と喝采すら出てしまいます。確かにエロへの風当たりは強い。でも、エロ漫画家ならばそれに立ち向かい、その中から屹立させるものを作らないと。水木先生はそういっているんだろ! というね。なんというか、俺もだぜ! って気持ちにさせてくれます。いい話でした。エロの話だけど。
 さておき。
 個人的に一番バカだと思ったのはペンダコ回ですね。指に自在にペンダコをつくる水木先生のその引いたじゃねえひたむきさは流石だと思いました。そう言えば、3巻のとこで苔の一念で小指を性感帯にした人でしたね。というのも提示されて、ゲラゲラ笑ってましたが、タコの為に変な持ち方、というのをやっていて、それが本当にできるの? という疑念を出来るのだ! と絵でやってみせるところなどは、成程、と唸るものが。漫画的に処理しないで、ちゃんと出来る姿勢を見せる、という部分に誠意を感じるばかりでした。
 そう言う訳で、今回も水木先生平常運転。それだからこそ、この漫画は信じられる。そんな訳の分からない信頼を持ってしまうのが『ぱらのいあけ~じ』4巻だったと言えるでしょう。