感想 クール教信者 『ぱらのいあけーじ』2巻


ぱらのいあけ~じ(2) (GOT COMICS)
(画像、文章共にamazonの詳細ページに)

大体の内容「まさか! 処女喪失してしまうなんて!」。ということで帯でびんびんにネタバレめいている展開がありつつも、基本的に水木先生オンステージ。それが『ぱらのいあけーじ』なのです。
まず、処女喪失の話の方からしましょう。こういうので、行為を知ってしまったら想像力がしぼんでしまうのでは? というタイプのスタンドだった水木先生ですが、知らないところでプチ炎上していたら担当の榎さんが重大発言して、ならやっちまうか! という勢いで結局やってしまいます。想像力がしぼむ? いったいなんの想像力だよてめーっ!! という、ああやっぱりナチュラルボーンエロ漫画家なんだなあ、と妙な納得をぶっこまれる展開でした。この後も榎さんとピロートークしたりしてましたので、色々順調のようです。
さておき。
一番のトピックを軽く済ませたので、後は流れで行きますが、漫画家漫画としての立ち振る舞いも面白い感じになっております
。水木先生がそういうのから一歩以上隔絶したある意味ファンタジーなので、ファンタジー、だからこそだろうが! な立ち位置であるあるな内容を切り分けていく様が素晴らしく決まっています。個人的には上記の処女喪失絡みの炎上事件での、ファンタジーだからこそだろうが! というふわふわした、でもあれ? あれ? な展開とか好きです。それからアシのサキさんがメカクレなのもあって好きなのですが、この漫画のダークサイドというか、漫画家漫画世界のダークサイドをちらちらと見せてくるのが大変良いです。弱腰になったらわかんしか駄目になりますよ、とか素晴らしくしみます。しみるのそこかよですが、しみるんだよ。後、新アシ登場でサキさんが軽軽にエロトーク出来ない! ってなってたら、その手のおーるおっけーな人で戦友! ってなった回も好きです。このまま軽軽に付き合ったらいいのに。←部外者だからって
さておき。
この項の〆に向けて個人的に好きな回の話もしましょう。やはり、作業用BGMの話は最高や。自分も色々と作業用BGMを考えたりしていつの間にか時間が、ってなるので、この回のそうそうあるある感は大変高かったです。あまりマルチタスクすると能率というか能力が落ちる、と言う話も聞いたりしますが、BGVだと確かにそういうになっちゃうよなあ、というのが実感としてありました。でもBGMって慣れてくると飽きるんですよ! というのをしっかりぶっこんでくる辺り流石です。音を聞く、に飽きるんですよね……。そしてBGVにしたけど気になっちゃうし! というのでそれもまたあるよなあ、と。理想の作業用BGMというのはかくも難しい、というのがしっかり描写されていて、大変そうそうあるあるでした。波乱のない回でしたが、だからこそ安心して見れたというのもあります。色々とハラハラする漫画なので、偶にこういうのがあると、意識しちゃいます。
ということで、波乱含みの2巻でしたが、終わってみると安定感があるなあ、と。無茶な方向に、酷いことするんでしょ、えろ同人みたいに! みたいなのに軽軽に行かない辺りと、それでいてすることはしているという事実の両面が大変面白いものを感じたりします。この辺なバランス感覚で今後も行って頂きたい。などと願望を書いて感想の締めとさせていただきます。