感想 サンカクヘッド 『干物妹! うまるちゃん』6巻

 大体の内容「皆の色々なコト」。今回の『干物妹! うまるちゃん』はうまるちゃん自体よりも他の人達にスポットが当たる場面が多い巻でありました。そんな、皆の色々なとこが見れるのが、『干物妹! うまるちゃん』6巻なのです。
 今回は四人娘のそれぞれに様々な側面が見られるのがやはり特筆点。海老名さんは前回の巻のあのね商法めいた事態の顛末がすぐに語られずやきもきでしたが、その話はちゃんとこの巻で為されます。それは、小さい頃に家を出て行ってしまった海老名さんの兄がどこかにいるんです、と言う話。そして兄らしき人物と、タイヘイ兄は出会うのも今回の肝の一つであります。
 切絵さんはその夢を語るのが今回の大きな出番。水泳もいいけど、本当は絵本作家になりたい。そういう夢を語ってくれます。そこに干物妹状態のうまるさんの絵が! というのでやっぱり干物妹状態と美妹状態では体格から違ってくるのか、というのがはっきりしてきます。この辺、なんでそうなるのかが謎いですが、それは何時か分かる時が来るんでしょうか。今回で、干物妹状態のうまるちゃんから美妹状態のうまるさんが見えた!? になってたし、やっぱり何か特別な理由がありそうです。
 橘シルフィンフォードさんは今回は大きな出番はないのですが、お母様が登場なさるのが小さいながらも重要な点。落ち着いた感じだけどやはり橘シルフィンフォードさんの血筋を感じるお母様でした。着付けの達人、というのとうまるちゃんの美妹状態のナイスバデーのを見切るのとに関連性があるのかという気もしましたが、でもやっぱりパーフェクトなんだよなあ、と思わせてくれるに十分の仕事でした。やるな、母上様。
 さておき。
 今回のうまるちゃんはいつもより行動がアグレッシブだった気がします。タイヘイ兄の出張にちょっとだけだけどついて行ったり、橘シルフィンフォードさんと潰れる寸前のデパートを楽しんだり、皆で遊園地に行ったり。うまるさんでの行動が多いとはいえ、インドア派だったうまるちゃんとしては結構な行動です。それだけこの漫画が広がってきた証左でもあります。その中で、皆との行動を楽しんでいるうまるちゃんは、尊い、という言葉でくくれるものでありましょう。
 さておき。
 今回最後で、特進クラスの優等生、金剛ヒカリさんという方が登場しますが、うまるちゃんとなにやら関係があるような雰囲気。ここでの新キャラというのは今の雰囲気に一石を投じる感があります。うまるちゃんの話がどういう方向に転んでいくのか。色んな人達の織りなす話として、徐々に立ち上がりを感じる。そんな新キャラでありました。今後、どうなるのかなあ。