感想 小野寺浩二&石黒正数 『おばけ道』


おばけ道 (ヤングキングコミックス)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

 大体の内容「霊が見たいなら、始めなきゃ!」。ということでデラさん&石黒Pの心霊現象遭遇したい談セカンドシーズン。それが『おばけ道』なのです。
 『ソレミテ それでも霊が見てみたい』において散々な結果だったデラさんと石黒P。あまりに散々過ぎたので、ここはアプローチを変えるべきでは? ということで、方向性を霊感が無いなら、育てればいいじゃない! にして、霊感を得る為に奮闘するのですが、まあ、そういうのが効果ないんじゃないのか、という傍証をがんがんに積み上げていくんですよ。ある意味でそっちの方面の人にはいい迷惑なんじゃないか、というくらいに微妙な成績を残し続けます。
 それは初手の滝行からで、まず初手が滝行というので本気度にむしろ仰天、相当本気! と思わされますが、やったのが夏だった、というのでお前やる気あるのか? という案件です。それで霊的能力がアップするのか? ということでESPカードで試して、ですが、石黒Pはそこそこなものの、デラさんは全く、なので石黒Pのも単なる偶然なのでは……。という塩梅であります。本人たちとしてはそういう方面Disりたい訳じゃないのが分かるだけに、その結果の残酷さが際立ってくるところです。その後に成績が元に戻ったので、ますますただの偶然感がでてくるのも趣深いです。
 で、滝行の後、石黒Pの成績が良かったのを鑑みて、要素分解してこれはどうだ? というのを試し始めるんですが、結局塩が効果があるのでは? という謎の結論に達して変な笑いが出ました。そんなら、塩田とかでもうちょい心霊現象があるよ! でもさっぱり聞かないだろ! とも。あるいは、石黒Pが塩で能力を発現するタイプということも考えられますが、新機軸過ぎて訳が分かりません。
 その後も色々と試していくんですが、石黒Pは催眠術とかにかかったりしておいしいのに、デラさんは全く催眠術には、というのでやっぱりデラさんはある意味おいしいなあ、という雰囲気。でも、本人としては石黒Pの方のおいしさが欲しい、というので報われぬ感じであります。でも、そういうデラさんだからいいんだけどなあ。
 個人的に好きな回は引きあうかも! ということでお互い相手を念じながら駅周辺を歩いて必然的に会おうとする回。テレパシー的なもので引きあおう、という趣旨なはずなのに相手の行動予測して動いたりしていて泥縄感にまみれていましたが、わりと近い所を通っていた、というのでおいしくなっておりました。なんでそこまでして会えないのか、というべきですが。そう言うのンも含めて、この漫画のらしさを感じさせる回でありました。
 ところで、この巻の最後のつづく、というのは本当に続くんですかねー! 続きでないままで終わるんじゃないでしょうねー!
 とか吠えて、終わりの言葉とさせていただきます。