ネタバレ感想 奥たまむし 『明るい記憶喪失』2巻


明るい記憶喪失 2 (MFC キューンシリーズ)
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

大体の内容「まさか! Hに突入!?」。というのである意味そういうのもありなのか、と読者側に謎の戦々恐々を起こすのが、『明るい記憶喪失』2巻の概要なのです。
H! それも女性同士の! いいのか、コミックキューン! と思ったらアリサさんが余りの展開に気絶して朝に、といううっちゃりを見せつけられます。やはり、まだ時期尚早か!
とはいえ、このHの話が記憶喪失の君、アリサさんからではなくその恋人マリさんから。これが如何に大きなことか、というのは1巻を読んでください! というと不親切ですが、でもその、積み重ねを失ってからの積み重ねによってとうとうこの話が来るか、という感慨は大変なものがありますので、是が非でも1巻からこの漫画を読んでいただきたいレベルです。基本奥手でそういうアプローチをかける方ではなかったマリさんが、というか以前はアリサさんが攻め攻めだったから受け身であったっぽいんですが、それが旅行に行こう、からの旅館でしっぽりしてからHしたい、ですからね。そこまでして、そこまで高めてHがしたい、な訳ですよ。それがどれだけ大きな決意であったか。気持ちが軽くないから、軽々にせずにここまで高めてしまったという感じでもありますが、それだけマリさんの気持ちはマジなのです。で、そのマジさ加減に、アリサさんは気絶してしまう訳ですよ。自分もHしたかったけど、マリさんまでもが! 全然モーションかけてこないと思っていたら、ここまで積み上げて! という。どんだけ気持ち通わせてますか、あなたたち。ラブラブですか。
さておき。
今回は旅館H未遂に向かって色々と溜めてくる巻ですが、細かいイチャイチャぶりもいいものの、それよりアリサさんにHの手ほどきをしたお姉さん登場というのが一つ、トピックであります。Hの手ほどき! なんと聞こえのよい言葉か―――。
しかし、そのHの手ほどきを全部忘れているアリサさん。これはちょっと聞いておかないと、と思ったものの、その人の名前も当然覚えておらず、連絡の取りようがない。だからHを迫れない! というのがマリさんのHしたい、誘ってくれないからここまで積み上げてしまうマリさんという流れに合流して来る訳ですよ。へえ、いいとこじゃないの。と軽口も叩きたくなるくらいに見事でありました。出来ておる喃……。奥たまむし先生は……。
さておき。
全体の明るいノリは今回も健在です。アリサさんが記憶喪失であるのにも関わらず前向き過ぎ且つマリさん好き過ぎで、局面局面でそれが溢れ出る居住まいは、これも流石の一言。とにかくアリサさんがラブラブの波動を出しまくりで、それが大変いいものであります。このノリ、続けて欲しいなあ。
とかなんとか。