ネタバレ?感想 よしむらかな 『ムルシエラゴ』20巻

MURCIÉLAGO -ムルシエラゴ- 20巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)
MURCIÉLAGO -ムルシエラゴ- 20巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)

 大体の内容「クローズドサークルで連続殺人事件! ミステリ!」。ということである意味本格的なミステリが始まった、ものの嫌な予感というか、既に先をちょっと知っているがゆえに、そことどうつながるんだ? ってなってしまうのが、『ムルシエラゴ』20巻なのです。
 先に雑誌で読んでいたのは失策だったかもしれません。というか、どういう犯人かはよくわかってないですが、とりあえずレイルトレーサー案件なので、ちゃんとミステリ的にしているのに最後がそれでいいのかお前は、というのが読んでて先走って混乱がありました。ちゃんとミステリしようとしているんだけど、よしむらかなの味がそれを単純にミステリにしなかったって評価が以後つくのかもしれません。
 という若干以上のネタバレみたいな話はさておき、今回の黒湖のムーブがミステリ的にお前それでいいのか。だったのは個人的に大変ツボでした。どうせ放置してたら自動的に犯人の可能性は絞られるし、なら女の子を助けておけばいいや、ってムーブをするのです。
 ある意味、黒湖が黒湖である理由というか、人を助けるという意識が基本的にないのが良く表されていて、黒湖クソレズムーブに新たな一ページです。隙あらば抱こうとしてますしね。それどころじゃねえだろ! であってもしようとするのは流石に黒湖といったところではあります。
 さておき。
 今回は本当にちゃんとクローズドサークルでミステリしているんですが、黒湖が解こうとほぼしない為、犠牲者が増えるばかりという展開になっています。実際、黒湖がその屋敷の頭首を絞ればすぐにわかるな、というのを分かっていてしなかったりするので、そこで絞ったらそれはそれでミステリとしてどうなんだ、というのはあるとはいえ、黒湖が無関心がゆえに人が死んでいく、という点は確かにあったりします。
 その上で、朽葉っちも今回の件に関わっているようで、朽葉っちが頭首の命を助けたりもしています。でも、やはり他の殺人には気にしてないというか、仕事じゃないみたい。頭首の命が結構重要なとこなんでしょうか。というか、これちゃっちゃん絡んでるのかしら? 警察では入れないとこだから、とか?
 とか謎はありつつも、人はどんどん死んでいき、犯人は絞られていく、けどどこに落ち着くんだこの話。もうちょいネタバレ強めれば、山津神家の人々の色々な思惑が絡み過ぎて訳が分からない、アヤコは結局なんだ? ちゃんといるのか? そもそも同じ人をアヤコとしてやっているのか? というのがあって、本当に訳が分からない。あと、首切り死体は別人フラグってそれ皆言ってるからな!? これがするっと解決するとは、黒湖のことだからしない気がするので、話が終わったとこでちゃんと自分で確認したいところです。
 さておき。
 今回は千代ちゃんが旦那ムーブしてて良かったです。朽葉っちと遭遇して、朽葉っちに大嫌いホールド(チョーク)されている黒湖のことをうちのものが、というので黒湖がテンション上がるという流れですが、千代ちゃん、前に黒湖が潜入してそこに順応してた時にも旦那ムーブだったけど、基本的に自分の方が旦那だと思ってるんでしょうか。黒湖が色んな意味で人間としてあれなので、そうなるのは理解出来ますが。あいつが旦那だったらヤバいよね……。そりゃ千代ちゃんもリードしようとするわ。レズックスの時はリードされてるというか、うん。
 さておき。
 21巻では、ストーリーの大ネタ、薬物関係の話が出てきそうですが、果たしてそこに突き進むとどうなるのか。この漫画の行く末が決まってきそうなので、予断を許しません。今回のキャンペーンも含め、本当にどうなる、『ムルシエラゴ』! マジどうなるのー!?
 とかなんとか。