ネタバレ感想 よしむらかな 『ムルシエラゴ』16巻

MURCIÉLAGO -ムルシエラゴ- 16巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)
ムルシエラゴ(15) (ヤングガンガンコミックス)

 大体の内容「喜劇作家編、なんか納得できないけどとにかく終了!」。一応決着したのに、なんだかもやもやしたものが残り続ける、そんな喜劇作家編が終了したのが『ムルシエラゴ』16巻なのです。
 有体にぶっちゃけさせていただきますと、今回の巻が全然ピンとこないという状態であります。流れ自体は納得なんですが、それ以上に個人的な気持ちが追い付いていない。というか、喜劇作家が簡単に素性明かし過ぎだろ! というのと、もう一人の犯人もなんとなくするっとわかり過ぎだろ! という二点が超気になってしまうのです。そこんとこを長々する漫画じゃねえから! なのは重々承知なんですが、そこをもうちょっとこねたらもっと良かったのでは、と謎の老婆が心を痛めてしまうのです。
 とはいえ、そこの方の追々の方がこの漫画らしいので、くさしても、バカ、好き! ってなってしまうのです。喜劇作家の方は黒湖らしい締めで、もう一人の犯人の方はこの漫画らしい手つきで、それぞれやってくれます。
 喜劇作家の方が如何に黒湖らしいか、というのは、相手が自害を試みる、というのに追い打ちできっちり殺していく、もしかして死ななかったらいやじゃん、という理屈でなのが最高でした。一応、千代ちゃんさんがまだ催眠にハマってる状態だから、殺しておけば収まるよね。という手筋ではあるんですが、それ以前に殺したいだけだろお前……。ってなるんですよ。刑事さん達が遠巻き、という状態でもきっちり殺す辺りもよくよく考えると無茶ですが、やるんだよなあ。そこが黒湖なんだけど。
 もう一人の犯人の方がどうか、というと、色々あって久しぶりにひな子ちゃんのスイッチが入る展開になります。かなり前に手を切られた時に入った、謎のスイッチですが、今回はヤバめな覚せい剤を注射されて、というのでスイッチが入ります。そして犯人をぼっころしそうになります。死にそうになるとスイッチが入る、ということなのか。そして、その毒を出す為に超涙だったのか。と思うにしても、泣き過ぎだろあれ。クライベイビーサクラか。
 さておき。
 今回の巻の話は軸線が自分にはよく分からなかった、というのが個人的な敗因ですが、逆に個人的な勝因は、レズックスが都合二回あったことです。出のカラーからいきなり「エロス!」((c)佐天さん) してきて、マイサンもグッジョブ! してました。それも二回もレズックスがあるぞ! しかもどっちもわりとやってるぞ! マイサン(略
 一回目は皆子さんと風莉さんの。某器具を使ってエロる、という青年誌でそれ、出してないけど出していいんだ! という新体験。それを使ってもうずっこんばっこんですよ。愛し合って、合意の上で、というのもまた。風莉さんはつかれる方は合意してなかったっぽいですが、その後でananなので結果的には合意の上であったと思うことにします。
 二回目は、サーカス団の目を潰されてしまったお人と、色黒ボインさんと更に黒湖も加わってのエロるやつ。目を潰された人と色黒さんがそういう関係で、更に黒湖に喜劇作家殺害を依頼していたっぽいのも合わさって、仕事が終わったさあやろう、という感じでした。それもリアル病院プレイだからね! 巡回来たらどうすんだよ! と思った本当に来て笑いました。黒湖、また窓の外で頑張ってる!
 さておき。
 今回の話では、もう一人の犯人が、かなりこの漫画の裏にある話に肉薄している、というのもトピックです。とある事情ゆえ、フランシスと覚せい剤の盗みは楽だった、というのもありますが、そういうのが掛け合わさないと効果が出ない、という部分を誰から聞いたのか、というのが今後キーになるのかな? と。でも、その人、覚醒ひな子ちゃんにあご砕かれたから、喋られないだろうしなあ……。というか流れとしては半死くらいになってたから、回復まで時間かかるんだろうなあ。どうするんだろう、これ。
 ということで、その辺が留保されつつ、次の話も始動し、さて、この漫画どうなる。という雰囲気であります。今回の喜劇作家編の死人数、見えてない所で多かったのがビックリですが、でも実際に死体のあるインパクトはないので、やっぱりその辺がぼうとしていたのかなあ、と考えさせられる導入でした。さてどうなる。
 と書いてこの項は締め!

次の巻の感想は

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