まんがタイムきららキャラット三作感想(2022年10月号)

まんがタイムきららキャラット 2022年10月号 [雑誌]

この項について

 まんがタイムきららキャラットから、三作選んで感想を書いておくというコーナーです。最近は少しずつ新連載が増えてきている昨今で、以前に比べてゲスト構成も収まりつつあります。うさパンには期待しかないよ……。
 さておき、それではいってみましょう。

浜弓場双『おちこぼれフルーツタルト』

 姉です、姉です、姉です。と来て「アイドルままぁ~ず!!!!♡♡」で馬脚現すの最高でした。この漫画らしいぶっとびお母さんズ。というか締めもままぁ~ずで、だったので、今回はママ回でしたね……。へもちゃんがイノ母の気配でお義母さん! もヤバかったですよ、腹筋が。お義母さん! じゃねえんだわ。
 というか、ままぁ~ずの圧に対して皆それぞれ圧食らってるのもヤバい。圧の方向性がじゅるりしているのが半分だったのもヤバい。フカフカを感じるロコちゃんさん……。

カヅホ『キルミーベイベー

 開幕の一本目が久しぶりに直球でやばくて怖気ふるってましたが、予想以上の無茶苦茶回でした。やはり一本目のヤバさがダイレクトにキルミーのヤバさに繋がりますね。って言って目を逸らすレベルの内容でした。
 これが既に連載1数年に達する漫画の出せる味なのか!? という感想しか出てきません。どこまでこの鉱脈は続いているんだ!? あと、首二つのあぎりさんで逃げる二人に対し、そのあぎりさんが分身です。ってやってたけど、普通分身出来ないからな? ってなりました。あぎりさんが便利忍者だから忘れがちですが、重要なとこです。

山本アヒル『うさパン焼いて悪いかよ!』

 新連載となったうさパンですが、その記念すべき回にパン屋の常識をぶっ刺すテクニックには唸らされます。ちゃんと八房さん可愛いムーブも見せつつ、しかし内容の方は無慈悲な労働の恐ろしさ。タクマ母も、息子に女の子が! というのと新たな労働力! というのをきっちり天秤にかけつつ、労働力も取れるなら取ろう、というムーブしているのがシビアでした。
 しかし、タクマは造形するの微妙、というのがきっちり提示されつつ、母はそこがすこぶる上手い、というのをちゃんと提示してくることで、長年やっている人は違うんだな、と魅せてくるの良かったです。ついでにちゃんと労働力を確保! としている打算も大人です。打算が大人、ってあんまりいい意味ではないですが……。