今回のまんがタイムきららキャラット三作取り上げ(2019年3月号)

承前

まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。三作くらいの方が選びやすいし締まりやすいですね、ハイ。カカッとカカッと。
 選ぶのは好きな作品。とはいえ、号によって振れ幅がありますので、最大のゲインがあるやつ優先です。その方が楽だしね! 楽はしたい。
 それではいってみましょう。

伊藤いづも『まちカドまぞく』

 いえあああああああああああ! アニメ化じゃあああああああああああ! という余勢を借りたりすることは特になく、いつもの『まちカドまぞく』な回でした。今回は危機感リフォームになれなくなった! から始まるなんでこんなに百合っぽく!? な回となりました。
 危機感リフォーム、ご先祖の仲介でなれていたものだったので、ご先祖が独り立ちしてしまった現在においては自らイメージしろ! しないといけなくなったとのこと。それでどういうフォームがいいか、というのをやっていくんですが、桃さんの魔法少女姿がいい、とか言う甘々なこと言ってる! を経由して、桃さんのになれないなら、桃さんがシャミ子側になればいい! という方向性へと。あまーーーーい!(スピードワゴン面で)
 ああ、個人的には関係者の適当な発言で試しの絵としては具現化した40キロメートルフォームは絵の禍々しさが素晴らしかったんですが、あれだとラスボスだよな……。女の子が軽々にやるタイプじゃない……。

カヅホ『キルミーベイベー

 猪食いたくない? 食いたくない!? ということでまたあぎりさんの経営するシリーズ。猪を直で狩って食いましょう、というお題なはずなのに、なぜか猪がロボ。普通に猪を殺生したら角が立ちますもんね、ってバカ野郎! という内容でした。ロボにするだけならまだしも、遠距離攻撃をしてくるという突っ込むオンリーの猪とは逆の発想! というのもくらくらきますし、笑うしかない。更に、二足歩行でラリアットしたり、棒をぶん回しつつ目から不意打ちビームというバージョンも現れたのでもう駄目。これちゃんとオチるの!? と思わせるぐらいギリギリまでやってたけど、ちゃんとオチました。スゴイ。←語彙が

険持ちよRPG不動産』

 大きなシノギの匂いがするな! という感じに大きい仕事が舞い込んだ、のだけど、それはルフィアさんの元のお家で、ということから、ラキラさんとルフィアさんの繋がりが強いんだなあ、というのを感じさせるいい回でありました。
 基本的にちょっと湿っぽい話ですが、あそこがあったから、今の2人の関係がある、というのが感じられて、大変心に染み入る回でもあります。色々とあって、だからラキラさんはルフィアさんを守れる戦士になって、ルフィアさんはラキラさんを癒せる僧侶になった、というのがもうね。なんだかとっても、ありがてぇじゃねえか……(CV稲田徹)。
 そういう話ながら、ファーちゃんが仕事中に寝ているから静かに、ってなんでさぼってんじゃい! という風にボケとかもきっちり小気味よくて、その辺のバランスも卓越しているなあ、と感じ入らずにはいられない仕上がりでした。美味い。