きらら展in大阪の話 つまり、もしかしなくても旅行記だよ!

承前

 開催! ということで早速行ってきました、<きらら展in大阪>。去年の<きらら展in東京>については、

 にあり、大体の展示はこの時と同様なので、そこんとこを知りたい向きは参照されたし。知りたくない向きは無視して戻るするべし。
 そして、宣言します。もりっときらら展バレします。全く予断無く行きたい、行って直撃されたい人も当然今からカカッと戻るのだ! その点に関する配慮を一切しないのをぶちかますぜー! 一応、すぐに戻ればいいように前段階を書いていきますので、本当に今から戻らんとどうなっても知らんぞー!
 そう言うの問題ない。むしろ知ってみたいという向き、あるいは既にみた向きなどは、そのままずずいと読んでいただけると幸いです。
 ということで、それではいってみましょう。

戦いは始まる前から始まっているのだ。

 2019/10/13。4時20分。起床。などと、その気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ。前日の夕方に寝てしまった為、この日殆ど寝る事は出来ませんでした。うつらうつらをしましたが、ほんの少し。
 ということで、殆ど不眠のまま、きらら展に向けて出発することに。
 郷里からの格安且つ最速の方法で、大阪に、そして天保山大阪文化会館に到着した私を待っていたのは、また、地獄だった。
 運よく事が運んで、9時30分辺りに到着したのですが、既に行列は出来上がっていました。これには私、びっくり。前回の東京会場ではそこまで並ばなかったので、とっても余裕をこいていたのです。
 そこから会場にin出来たのは、1時間後。それまでに、併設カフェに既に並ぶ剛の者や、どういう仕組みなのか既に物販を済ませてカフェに並ぶ剛の剛の者などを横目に見ておりました。
 剛の剛の者の速度は本当に、音ゲー用語でいうところのわけのわからないものでした。展示を見ないで物販狙いで、更にノベルティ狙いなのは分かるんですが、あんな魅惑の空間を前にして総スルーなんて出来るのか!? ってひとり正直驚愕してましたよ。

会場にin!

 じりじりと進む列から解放された先は、まずきらら作品の色んな絵で楽しい空気をばっとするあれでした。これを見るのは二度目ですが、やはりちょっと異世界に来たアトモスフィア、というのがあります。異化効果!
 というのはさておき、その後はきらら誌の展示。東京の時より数が増えた印象です。あるいは、東京では一直線の位置だったのがカーブ入ったから広く感じたのか、それともやっぱり多かったのか。
 とりあえず言えるのは、きらら誌が超沢山あると圧が凄いということです。『トリコロ』の圧、強うございました……。
 その雑誌配置の末端には、付録の展示。これは明確に増えてましたね。そしてやっぱり得能正太郎先生の描き下ろし付録は見栄えがいい。東京でもそうでしたが、大阪でもぱっと見でやっぱり際立って目が行きます。タツジン!

メインイベント、描き下ろし展示物について。in大阪。

 今回、私にはミッションがございました。そう、みらくるる先生のサイン会! ということで、一度見た部類についてはスルーして、先を急ぐ形でした。石見翔子先生の払暁とか、あfろ先生の払暁とかに目を奪われたりしましたが。どっちも、やっぱり明ける空と言うのの美しさというのがしっかりあって、ほんと凄い好き……。
 というのはさておき。
 スルーするとはいえ、今回新たに追加されたものは、図録に載らない、グッズには載るんだけど、ので、目に焼き焼きしてきました。それらについて、プレイバック!

はまじあき『ぼっち・ざ・ろっく』

 出来ておる喃……。
 一枚絵の方はライブの一場面、一瞬間という感じのもの。これが大変いいのです。ライブ中の、その瞬間だけで、色々な情報がしっかり内在しており、そこを読み解くと大変上がってくるのです。
 まず、キタさんが楽しそうにしているところ。ノってます。ノリノリです。流石メインボーカル。伊地知さんもノッてます。この二人は楽しそうなんですよ。
 対して、リョウさんが真面目です。リョウさん、ベースやっている時以外はダメ人間ですが、そこはベースやってますからね。ちゃんとやってます。真面目にやっているリョウさんというレア画像です。
 最後に、後藤ひとり。
 それは全く、苦悩すら見えます。真面目にやっているんですが、余裕がないのです。表情が暗い! まだ他人とのセッションに対して自信がないのが、その真面目ゆえに苦悩して見える表情から察せられます。後藤ひとり、まだ羽ばたけぬか。
 と言う感じの情報量をぶっこんでくるはまじあき先生は天の才だと思いました。
 それに対して漫画の方は酷く、そりゃぼっちちゃんはきらら誌、別の意味で刺さっちゃうよ! と言う話でした。そこでのリョウさんがピンポイントに酷くてそれもまた最高でした。お前の為なんだ、ってきららを強引に読ませる、と文字にすると殆どサイコパスです。こういう役回りだけはきっちりこなすんだよなあ。
 総じて、高いレベルの展示でした。

険持ちよRPG不動産』

 出来ておる喃……。
 一枚絵の方はメイン4人がきっちりいて、どこかの偉い壁絵のような趣。この漫画についての過不足ない、それでいて見て良さを感じさせる、大変いい一枚でした。
 漫画の方はこの漫画のテンポというのがどういうものか、という説明として格別のものだったと思います。展開のよどみなさといい、メイン4人の立ち位置といい、最後のそうかー! な終わり方といい、優れた、とはまさにこのことだと感じました。この辺の、小池一夫門弟としての小池メソッドをきららに持ち込むというわけのわからないものが、しかしちゃんと構成員として認められるというきららの奥深さを感じる。そういう展示だったかと思います。

みらくるる『メイドさんの下着は特別です。』

 出来ておる喃……。
 下着の妙味はいやら可愛らしい、というものだとは皆知っているね? そこに対して全くブレずに、きっちりいやら可愛らしいをド直球でぶっこんでくる一枚絵と漫画でした。
 特に、漫画の方は本編ではちょっと灰汁が強くて出せないような、一風変わったというか妙など派手さのあるランジェリー姿で、そんなのでもやっぱりいやら可愛らしいというのがブレないというこの漫画のポテンシャル、ひいてはみらくるる絵のポテンシャルの高さを見せつけられる一場面でした。個人的には漫画の方の雫さんのランジェリーが、本当にちょっとどういう用途で使うんだそのランジェリー、感があって好きです。

うちのまいこ『スローループ』

 出来ておる喃……。
 一枚絵の方は釣りの一場面、という大変地味な瞬間の、でもそういう瞬間にこそ宿るものがある。というこの漫画のテーゼというか、きらら誌全体のテーゼがしっかり出た、でも本当に地味、でも本当にいい瞬間の一枚でした。
 漫画の方はもうひよりちゃん可愛すぎか! しか言えないものでした。もとからひよりちゃん派だったのですが、これでもう、今後のひよりちゃんプッシュは俺に任せろ! にまで到達するくらいひよりちゃんが可愛かったのです。皆で海外のメジャースポットで釣りしたい、って言ってるだけなのになんで可愛いんだよもうー!

富士フジノ『マギアレコード』

 出来ておる喃……。
 闇から光へ、という絵ではある一枚絵なんですが、『マギアレコード』は『魔法少女まどか☆マギカ』の派生作品。というのが頭に入っている人からするとその光の下がグリーフシード、というのでうわ、わあーーーーー! と島田兵の叫びになってしまうのでもう駄目。想像以上に、この漫画恐ろしい方向へと突き進んでいくのか? と襟を正したくなる一枚絵です。
 漫画の方はのんきな話なんですが、話の俎上にグリーフシードが上がる時点でもう駄目。恐怖しかない。普通の可愛い話、というのには向かわないんだろう。という予断をぶっこまれました。富士フジノ先生、あまり知らなかったけど、やりおる……。

PAPA『マギアレポート』

 出来ておる喃……。
 一枚絵の方はピンク! という印象が非常に強いくらいにピンクです。全体がピンクに塗られているのではなく、まどか先輩といろはちゃんのピンク色が乱舞する。そういう感じのピンクです。マギレポのクリアファイルはこの絵柄なので、大変良いです。思わず買っちゃいまいした。
 と言う話はさておき、漫画の方は、1ページ漫画とまどか先輩の限界に挑戦するようなものでした。お前体が普通の等身じゃ1ページやっていけんぜー! とかしつつ、どんどん小さいコマで、という強引な展開へと持って行きます。Web連載の方で1ページをどこまで情報量無くやっていくか、という限界に挑戦したPAPA先生だからこそ出来る、その反転としての限界攻めで、大変なんだと思うんですがそれ全然落ちてないですよね―!? という。もう、好き。

付帯情報

 この新作組は、その掲載誌の展示場の最後にあるので、そこだけピンポイントしたいなら、それを理解して動くといいと思います。俺はそうしました。非常に忸怩たるものがありましたが!

ライブドローイング

 ライブドローイング、内容的には東京のものと変わりありません。なので、見た方はカカッとスルーでもいいかと思いますが、しかしやはり川井マコト先生のそれは必見です。
 『幸腹グラフィティ』のそれは、本当の意味で異形のそれです。とにかく、料理の描き具合が半端ではないのです。
 おお、これで完成か。
→ってまだやんの!?
→と、これで完成か。
→ってまだやんの!?
 というのを都合二十回ほど繰り返すのです。そこに顕現する、圧倒的描き込みの料理。元々我々としては相当描き込んでいるよな、と知ってはいましたが、ここまでするという川井マコト先生のある種の狂気とすら言えるそれは、マジで必見です。やり込むとはこういうことだ、という無言の圧力があります。時間があれば最初から終わるまで見ていたかった。ちょっと見ただけでも描き込みの執念深さを感じてめまいすら、ですけども。得能先生も牛木先生も凄いんだけど、一人だけ亜空の瘴気漂わせてるんだよなあ……。

眉毛先生による特別ムービー

 色ついてたよ。

写真撮影可能領域

 立て看板と、漫画家さんが東京の時に描いていったパネルは写真撮影可能でした。前回これを見逃していたので、大変ありがたく写真に収めましたよ。
 しかし、うちのまいこ先生の描いた絵の台詞が、となりがぼっちちゃんじゃなくなったせいで単なるスゴイシツレイになっている、とツイッター見て知って見てその通りで笑いました。そこはちゃんと合わせてあげて!

きらファン設定画

 差があったのか記憶にないですね……。急いでいたので注視してなかったです。『まちカドまぞく』のがあったような、なかったような……。

漫画家さんのきららな一品

 色々な一品がありました。真面目に設定とかのものから、本当に趣味のものまで、さまざまに。その中でいくつかピックアップしましょう。

あfろ先生のバイク

 『ゆるキャン△』でりんさんのお爺さんが乗っているバイクでした。マジでバイクだったので場違い感が半端なく、ついでにコメントもガチの説明で、門外漢には良いバイクなんだ、くらいしか分かりませんでした。本当にこういうの好きだよなあ、あfろ先生。

伊藤いづも先生の付箋

 創作メモとして色々沢山な付箋に色々な文言があり、それをノートに貼り合わせている、という風に書くと、それが? 感あると思いますが、実物を見るとそれがガチのものであるという凄みがある! とブチャラティ声が出てしまう、なんとも圧の強い一品でした。創作する人は見たら、なんか殴られた感じがすると思います。

蒼樹うめ先生のフラフープ

 ちょっと前のうめてんてーはなんか体を壊しがち、という印象があると思いますが、それはうめてんてーも思ったようで、なら運動だ! として行きついた先がフラフープ、というので、わりと意味不明な選択で笑いました。でも、わりと効果はある、とうめてんてーが言っているので、そうなんだろうなあ、と。

ざら先生のゴリラフィギア

 ゴリラは外せません。という謎ワードが脳に沁み込んで抜けません。ツイッターでは適当に渡した、とか言っておきながらのこの発言なので、つまりそれだけゴリラ。ゴリラ。スラングル。

異識先生の新庄君

 異識先生は本の枠で、出していたのが新庄君でした。つまり、川上稔終わりのクロニクル』でした。本当に川上稔先生が好きなんだなあ、異識先生。後、ハトポポコ先生があずまきよひこあずまんが大王』でした。色々いいのかそれは。

Koi先生のヨーロッパの写真

 写真枠のKoi先生のそれは、ヨーロッパの色々な写真。それを見て、成程そこ原点なんだな、というのが腑に落ちました。ヨーロッパガチ勢なんだな、Koi先生。そしてこれも一部なんだろうな、というくらいには、たくさんの写真がありました。やはり、ガチ勢はものが違う……。

アニメ化作品の間

 ちゃんと『まちカドまぞく』とか、新しいのも追加されてました。よき。

本日のメインイベント、みらくるる先生サイン会について

 サイン会も大きな目的で、このイベントにやってきましたが、まずサイン会会場がどこか分からない。スタッフの方に話を聞き聞きして、あっちこっち探しましたよ。初めて来た建物の、そういうのに都合のいい場所なんてわかるかあ! と半ば逆切れしてました。物販の列に紛れ込みそうになったりも。導線!
 さておき、サイン会会場に到達して、その途上で予め買った図録(そのサイン会会場で買えたみたいでした。分かるかあ!)を持ち。
 待つ。
 待つ。
 待つ。
 列が全然進まない。みらくるる先生、けっこうきっちり描いているようで、それでどうしても長くなってしまっている模様でした。実際、1時間ほど並んで自分の番が来る前に、当然前の人のサインの様子が見れるわけですが、キャラクターの絵を、顔だけじゃなくバストアップで、というのでそりゃ時間かかるわ! な案件です。でも、それしてくれるのなら、待つわ! と待ち、ついに番。
 誰を? と問われて心に決めていたのはご主人様。でもご主人様を、はなんか変な意味にならないか? と考え至り、エマさんを、と発言しました。
 だが、これが裏目
「エマさんって言われるの、珍しいですね」
 アイエッ!? 皆ご主人様って言ってたの!?
 というのがジャブであってしどろもどろになってしまいましたよ……。ご主人様のどこがいいですか? という問いに金持ちだから、って言ってしまったり……。傲岸不遜なキャラが好きなんで、と後から付け足しましたが、なんか変な空気じゃなかったか!?
 という反省点バリバリしつつサインは恙あり終了。なんだろう、スゴイ悔しい。
 さておき、みらくるる先生の絵の良さって、本当に色々とパーツが組み上がっていく感じだなあ、とか。ご主人様、最後の方まで何か足りないなあ、って思ってたんですが、最後に口を描かれて、一瞬でパチンとはまったのが、気持ちいいまでありました。そうそう、こういう感じ! プロって凄さが凄い……。と語彙が死にました。

物販。それは地獄めいた地獄。

 きらら展、再入場はないイベントなのですが、サイン会に行った人に限り、再入場が可能でした。なので、ここは物販いかんといけないだろう。と物販目当てに再入場。今度のinは30分程度で済みました。展示を再度確認し、色々なキャラクターの絵がそこかしこにあるなあ、とごきチャのごき2人(?)が下の方にいたのを確認したりしつつ、物販に並ぶ形に。
 ここからが、地獄でした。そもそも、サイン会で番が終わったのが13時頃。飯食う場所は外だし、中は飲食禁止だし、で、何も腹に入れない、水さえも、という状況で物販に突入してしまったのです。
 これが完全に方策の間違い。そこから、列に並んで物販を買えるとこまで行くのに、1時間半。その間、飲まず食わず、更にほぼ寝てないも合わさって、体調は最悪に。もう少し暑かったら、熱中症を発症してもおかしくない状態でした。せめて水分さえとっていれば……。
 とはいえ、物販の買うものリストを渡されると、テンションが高まって案外その辺気にならなくなるという、ある種精神力のそれが発動したので、なんとか事なきを得ました。でも、やはりあそこは一旦水分を取りに出るべきでした……。以後の教訓にしよう。
 さておき。
 買えるとなると何を買う? となるのですが、今回は一つ買うと決めていたものがありました。
 それがPAPA『マギアレポート』のトートバック。これが二種類あるのです。
 どちらを買うか。これにずっと悩まされていました。個人的な趣味で言うとまどか先輩のやつが、得も言われぬ良さがある。でもいろはちゃんのガチャシブ顔も捨てがたい。どうするか、というので直前まで。
 しかし、実際に買う番がくると、調子の悪さが反転して、逆にハイに。そして気づきます。
 欲しいならどっちも買えばいいじゃない! ということに。
 はい。両方買いました。トートバック二つってお前……。案件ですが、これはある種積極的ドネートです。アイウォンチュ。PAPA先生に金が入る余地があるなら、開拓するのは因果。ついでにぼっちちゃんの肝臓売らなきゃコインケースもネタで買いました。大きな出費でしたが、悔いはない……。ネタは止める予定だったけど、ハイだったから……。

そういうことで

 物販買って、私のきらら展in大阪は終了となりました。体調的にヤバめでしたが、終わってみれば楽しい展示会でした。カフェの方にも行きたかったですが、そこも行列だったので、流石にもう行列は、いい……。と。ネタとしては入った方が良かったんですが、こればかりはね。本当にもう行列はいい。ってくらい並びましたよ……。しばらく行列はいいです。本当に。
 とかなんとか。