ネタバレ?感想 鴻巣覚 『きららファンタジア』1巻

きららファンタジア 1巻 (FUZコミックス)
きららファンタジア 1巻 (FUZコミックス)

 大体の内容「とくと拝みな!鴻巣覚の、妙技をな!」。『きららファンタジア』のコミカライズとして正しい姿をしていることと、鴻巣覚せんせの漫画であることは全く矛盾しないのだよ! という、いや別に鴻巣覚せんせだからって矛盾はそもそもしないのでは? という疑問をまるっと無視してしまえる漫画。それがコミカライズ『きららファンタジア』なのです。
 『きららファンタジア』のストーリー面はほぼやってない、序盤触っただけなのでよく分からないがゆえに、ストーリーラインの整合性というのは分からないのですが、話の流れは大変よく分かる仕事であり、成程こういうね。という印象です。とりあえず、アルシーヴさんがどういう理由でか世界を壊そうとしているっぽいと。それに対してランプちゃん様がどうにかしようと、≪コール≫の力を持つものを探して、という導入から、きららとの出会いと、更にきららキャラを召喚していく。で、既に無理やり召喚された『ひだまりスケッチ』キャラの話へとなだれ込んでいく。成程成程。分かりやすいんじゃねえの?←誰キャラ?
 さておき。
 今頃流行りの異世界転移ものですが、それがきららキャラでされる、というのはやっぱり中々新鮮です。その上で、話のメインとしては召喚する方にある、というのも、きららキャラを主軸にし過ぎると折角のクロスオーバーが変になる、ということなんだろうなあ、とも。それと個人的には拠点のとこに出現させ方が中々いいものだなと。ゲームでは特にこれといって理由なく出てきた街の存在を、そう言う便利拠点、としてするっと出てくる辺りが小憎らしい。そういうものなんだよ! という言い方、面構えとでも言いましょうか。そこをちゃんとするとこは流石と言えるでしょう。まず街のキャラで出るのがクレアちゃんなのも、まずそこからだよね、という目配りかと思いました。
 それに、召喚、≪コール≫の方で出てきたキャラの扱いも良かったと思います。召喚で出てるキャラだと、そのキャラクターの作品絡みの話まで添え物感があったりしたんですが、漫画の方ではその辺をちゃんと掘り下げていて、へえ、いいとこ(漫画)じゃないの。という感想を持ったりも。まあ、いきなり星4が2枚と星5が1枚出せたきららちゃんの豪運にも思いを馳せたりもしたんですけれど。
 さておき。
 この漫画は鴻巣覚先生が描く漫画です。つまり、分かるな? としたりの顔をしますが、端的に言ってしまうと百合、脇、むっちりは標準装備なので安心していただきたい。他の作品のキャラゆえ、変に百合百合出来ない、むちむちとさせ過ぎることが出来ない、などと、その気になっていた俺の姿はお笑いだったぜ。
 百合の面に関しては、鴻巣覚先生のそれは時にダイレクト、特に婉曲、という具合で距離感が見事なんですが、それを他のきらら作品のキャラにも使ってしまうから困る。いや困らない。何年経っても紗英ヒロに心を縛られたものには、この巻の話は堪らぬものがありました。ランプちゃん様じゃないけど土下座したい。ありがとう。
 むっちり加減は、激しく主張はしませんが、折々でむっちりを感じさせるところがあり、特に乃莉さんが太ももむっちりでおほー。でした。あんまり太ももまではどのきらら漫画ももりっと描かないのもあって、新鮮度の具合と、そこまでしてむっちりがしたいのか、鴻巣覚! という驚き具合でした。そこを突くの、あり!
 さておき。
 脇です。何がと言われたら人体のそれ、つまり脇です。鴻巣覚先生といえば脇です。そう捉えていいよね。答えは聞いてない。というくらいには、脇を描こうとする意志が強い漫画家さんであると思っています。では『きららファンタジア』では?
 それは当然、脇を描きます。脇が見れるだろう服装のキャラは、必ずのレベルで脇を描いています。特にここ脇要りませんよねえ!? というところほどちゃんと脇を入れてくる脇センシティブぶりは流石の一言。これだよ、これ! この脇に対する意欲こそ鴻巣覚先生だよ! レベルまであります。その脇への情熱を、今後も見れるだろうというのは大変良いことだと思いました。
 そんな脇、もとい『きららファンタジア』。ストーリーのメインの部分だけを描いていくのか、それとも期間限定だったりしたサブストーリーも絡めてくるのか、というのが今はまだ、ですが、どうせなら超長期連載になってきららキャラを、その脇を描きまくってくれたらいいのになあ、などという無茶なことを考えてしまいます。鴻巣覚先生が描く『ゆるキャン△』キャラとか超見たいんですよ……。ひだまりキャラも、鴻巣覚先生が描く! というのでかなり蒼樹うめてんてーの味と鴻巣覚先生の味が混ざって大変良い物でした。それを他のキャラでもたくさん見たい。そう願う吉宗であった。