まんがタイムきららキャラット三作感想(2020年6月号)

まんがタイムきららキャラット 2020年 06 月号 [雑誌]

承前

 まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。三作は中々に選ぶのが難しくなってきました。総じてレベルが上がってきていますのよ!
 選ぶのは好きな作品。とはいえ、号によって振れ幅がありますので、最大のゲインがあるやつ優先です。楽しいと乗れるじゃないですか。リズムに乗るぜの精神です。
 それではいってみましょう。

黒田bbAチャンネル

 出たぜ、ヒラちゃん回。るんちゃんも大概天衣無縫ですが、ヒラちゃんもかなりの天衣無縫。この二人に挟まれていたトオルンがその頃如何にきつかったか、というのは推して知るべしであります。俺はもうヤバいと思う。
 そんなヒラちゃん、就職した! と皆から羨望のまなざしで見られることに。社会人だから一万円を自販機で! とか、いや、それは社会人じゃない。というムーブなどをしていました。ああなりたい、というナギの気持ちも少しわかります。あそこまで天衣無縫には中々なれないですからね! 本当は当然受験に精神を縛られない、自由になりたいってことですが! そっちの気持ちも超分かるー。なったもんなあ。

カヅホ『キルミーベイベー

 開幕日本刀というので、もう駄目だ、お終いだあ……。と読者としてはベジタブル顔になり、そして当然その通りの回でした。もう駄目だ、お終いだあ……。久しぶりにあぎりさんが出なくても酷い回でもありました。とりあえず、日本刀で斬る! の方向にはいかなかったですが、それがなら血糊だ! という方向転換出来るカヅホ先生の頭の素晴らしさ(婉曲表現)は生半なものではないな、と唸らされます。
 つか、最後どういう風にそうなったのか、というのがよくよく考えると辻褄あってないんですが、でもそうなったか……。という妙な納得感がありました。こちらも完全にカヅホ先生に調教されてしまっています。もう駄目だ、お終いだあ……。

うら『魔王の娘からは逃れられない』

 今まで召子さんだけが呼び出されて、成程それなら機密と出来ますな! な案件だったこの漫画でしたが、とうとう召子さん以外も召喚される展開に。それも堅物クラス委員長と! という流れから、弩級のラストにまで突っ走ります。
 そもそも召子さんが中二病だったからこそ上手く生き残れていた話ですが、そこに全くそれがない第三者が加わっただけで、あ、これヤバイ。と感じさせてくれるのが最高でした。意外とギリギリのところで生きてたんだな、召子さん……。可視化されると本当にヤバイ案件だ……。そして最後もヤバイ案件だ……。召子さんの人生が心配だよ……。