まんがタイムきららキャラット三作感想(2020年7月号)

承前

 まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。三作は中々に選ぶのが難しくなってきました。総じてレベルが上がってきていますのよ!
 選ぶのは好きな作品。とはいえ、号によって振れ幅がありますので、最大のゲインがあるやつ優先です。楽しいと乗れるじゃないですか。リズムに乗るぜの精神です。
 ということでリズムに乗っていってみます。

浜弓場双『おちこぼれフルーツタルト』

 クリームあんみつにあった、それなりにアレな過去! というのが開陳されつつ、最後にはだからこそアイドル! って感じに綺麗に締まっている回。そのアップダウンの差が激しすぎて軽く脳しんとうです。
 昔から性癖があれだったんだな、クリームあんみつ……。という風に思うしかないところに、でもアイドルとして! するから本当にもう堪らぬ。これですよ、アレ過ぎるところからきっちりアイドル! ってするところ。ここが自分にとってこの漫画を読むモチベーションだよなあ、と納得するばかりでした。
 しかし、今回で一番ヤバいのがナチュラルにJKのコスプレでいるリリさんでしたが。……高校生だよね? 周り中学生だから中学生で合わせてないよね? ね?

伊藤いづも『まちカドまぞく』

 桜さんの託宣! でも覚えてない! それしか手がないってももうちょい手をですねえ!? という感じにカタストロフの雰囲気を見せつつ、しかし日常は粛々と行われるという回でした。
 しかし、ここがどうなってしまうんだ。逃げて時間稼げって結構ヤバイ託宣じゃないですかあ! でも、平常を平常として流していく。みかんさんが本格的にみかんママになりつつあったり、リコさんが嫉妬の炎がメラメラし過ぎて昼ドラになってたり、ご先祖のごみ集めが頭を使った形になったりと、とにかくゆるい回だったのに、託宣のせいでいつジゴクに……? ってなってちょっと話はいってこない!
 つか、このままだとジゴク! ジゴクだ! コワイ! ってなりそうなのでもう本当に伊藤いづも先生ー! って読者を翻弄しまくる回でした。面白かったんだけど、半ば強制的にジゴクの前に立たされている感じだ!

カヅホ『キルミーベイベー

 あぎりさんの目が、開いたー!! とだけ書いて、それ以上の感想が出ないというか、もうどこに行くんだろうこの漫画としか言いようがない。あえてもうちょい言うと、カヅホさん、大丈夫なのだろうか。不安が一周回って不安です。