ネタバレ?感想 瀬戸口みづき 『めんつゆひとり飯』3巻

めんつゆひとり飯 (3) (バンブーコミックス)
めんつゆひとり飯 (3) (バンブーコミックス)

 大体の内容。「舞さんの一途さが高回転し始めた」。登場した時から保ヶ辺さんガチ勢だった舞さんでしたが、とうとうこの漫画の特徴であるイマジナリーキャラクター、つまり心の中の保ヶ辺さんが出てきてもう駄目。舞さんはどこに行ってしまうのか。そしてその保ヶ辺さんもイマジナリーキャラクターを、というのでますますひとり相撲が繰り広げられるのが、『めんつゆひとり飯』なのです。
 今回の巻の表向きのトピックは舞さんの同僚で、ポン酢派本栖さんですが、そっちはずぼら系に見えてきっちり料理するタイプ!? という部分がインパクトそこそこ。でも、やっぱり裏だけどインパクトのデカい、舞さんのイマジナリー保ヶ辺さんについて語りたいです。
 今までも、イマジナリー十越さんの便利な使われ方から、イマジナリーキャラクターというのが大変都合よい存在、というのはこの漫画のコンセンサスでしたが、心の保ヶ辺さんの都合の良さっぷりは尋常ではありません。
 舞さんの望む都合の良い保ヶ辺さんなので、それも当然なんですが、そのイマジナリー保ヶ辺さんの言動が一々都合よく、そして舞さんもそのイマジナリー保ヶ辺さんの優しさに惚れ直す、という完全な永久機関になっているのには、いやはや笑わせていただきました。
 と言っても、偶にいいなこの茶碗! って言うイマジナリー保ヶ辺さんにそれは丼です! って言ったりも。その辺も含めて保ヶ辺さんガチ勢の思考は恐ろしいなあ、でもあります。とはいえ、その丼も、保ヶ辺さんとの生活用に自分の分と保ヶ辺さんの分、つまり二人分を、というのでおっも! ってなりました。そういうとこだぞ、舞さん!
 さておき。
 リアル保ヶ辺さんの方も、いつも通りのムーブしていました。個人的にはタコ焼きパーティー回の、舞さんが持ってきた山芋のすりおろしたのをドリンク、と言い出したところがお気に入りです。そんなずろっとしたドリンクは無い! 案件です。
 その保ヶ辺さんも、流石に健康診断は意識するらしい、というのが出たのはかなりのエポックメイキングであったかと思います。その、保ヶ辺さんの健康診断を意識する側面として、イマジナリー女神と対話しますが、保ヶ辺さんの言っていることが終始デブ発言なので、そのイマジナリー女神、いる? という状態に。
 イマジナリー女神が出てきた回も、タコ焼きに肉かす入れたら超美味かった、というのから肉かす常習者になってしまった保ヶ辺さんの前に、なので初っ端から相手が悪かったというしかありません。一応、やばいかもという意識はあるのか、と思わせつつも、完全論破してたので本当にそっとある程度の存在なんだろうなあ、とか。
 しかし、その女神の顔はかなり意味深です。というか女神の顔が舞さんなのです!
 案外、保ヶ辺さんとしては舞さんが貴重な存在としてあるのだろうか、と穿った見方をしてしまいますが、肉の話とかできる子、というだけでそうなっている可能性もあり、舞さんの前途は多難のように見受けられます。まあ、セルフ惚れ直しとかしてるから、そういうのも苦ではないかもしれないですけれども。
 さておき、この巻で美味しそう、と思ったのはデブなので当然保ヶ辺さんの肉かす豆腐丼。麩も入っててヘルシーだね! というんな訳ねーだろ……。案件ですが、美味そうなのは間違いなく。ただ、ギットギトだろうから、迂闊に食えるものでもない。というか近くに肉かす売ってない。悔しい!
 とかなんとか。