ネタバレ?感想 宮原るり 『恋愛ラボ ~恋愛研究レポート~』

恋愛ラボ~恋愛研究レポート~ (まんがタイムコミックス)
恋愛ラボ~恋愛研究レポート~ (まんがタイムコミックス)

 大体の内容もなにもオムニバスだよ! ということで、連載終了後のあの子たちの恋愛模様をアソートしてくれている一冊。それが『恋愛ラボ ~恋愛研究レポート~』なのです。
 今回はアソートというか、色んな媒体で出したりだしてなかったりのをまとめた一冊ですが、とりあえずスズレンの話、それもスズさんが高校生になって、レンとも上手くいっていて、なんというかもう、デュエルごと俺を消してもらう。それで満足するしか、ないじゃないか……。という鬼柳京介の妥協満足の状態でした。これが見たかったし、素晴らしいから、もう満足以外の言葉が出て来なくて、それでも満足以上を言いたかったけど言い損ねた感じです。
 だってさあ、あのおどおどしてたスズさんが、図太く、というと言葉が悪い感じがあるんですが、精神的タフネスがすこぶる増大した、というとやっぱり言葉が悪いなあ!
 とにかく、精神的に大きな成長をしていて、それゆえに大変魅力的になっているのです。15巻の感想*1でも、書きましたが、もう読者としてはスズさんが妹くらいから娘くらいに歳が移行してしまっている状態なので、可愛くなったのう。可愛くなったのう。という気持ちがバシバシに決まってしまい、レンに対してお父さんは許しませんよー! みたいな誰なんだ俺は状態にまでなってしまっていたのです。
 そこから更に成長し、可愛くなったスズさんをお出しされてしまえば、正気を失い、デュエルごと俺を消してもらう。それで満足(略)と言い出すのもむべなるかなの領域なのです。レンに対しても、スズさんの可愛さに態度が軟化してしまい、その上ちゃんと気持ちも通じているという状態を見せられれば、満足、したぜ……。と完全満足鬼柳京介状態です。本当にありがとうございました。
 というか、スズさんが髪伸ばしてるの、マキさんの面影を追うところのあったレンに対してのアピールな訳ですが(いきなり妄想)、それが私の方にまでびこんときてしまい、やめろカカシ。その姿は俺に効く。というクリティカルを食らってしまいました。
 もう、スズさんが何をしても可愛いの領域で、そうそうこの気持ちがぐらつかないだろうと思っていたのに、ロングになっただけで、やだ、この子可愛い……。ってなるんだからどんだけだという話さ。しかし、それくらいにびこんと来てしまったのです。もうやだ、むり。末永くお幸せになっていただきたい。
 あまりにもスズさんのとこが良かったので、その部分に対する記述だけで押してしまいましたが、他の面々の話も素晴らしかった!
 だがしかし! まるで全然! この俺を萌え殺すには過剰暴力なんだよねえ!
 という4顔になるのもしょうがないと思っていただきたい。5人娘の恋路全てを好めたからこそ、この漫画についてきたわけですから、その後日談とかされてオーバーキルされない訳がない。
 エノさんとサヨさんのダブルデートの話は脇役から見るからこそいい話でした。サヨさん視点だったりするとそれはそれでありなんだけど、たぶん最後のあの照れ顔の破壊力は出なかっただろうという印象です。
 とはいえ愚者がってユウに言うとこのサヨさんの素晴らしさももっと語って欲しかったですし、エノさんの出番も甘さダバダバダで、ブラックコーヒーの特濃がいるレベルでしたがもっと見たかった。うおお、可愛い! ですよ。
 リコナギとマキヤンの話は合同のが一つと、単体のが一つずつ、という流石にメイン! と思わせる配分でしたが、特にマキヤンの話が素晴らしかった。あの恋愛ポンコツだった二人が、まあまだポンコツ抜けてないけど、ちゃんと付き合っていくという覚悟を見せていて、それだけで満足、したぜ……。という完全満足鬼柳京介でした。
 おとんも認めたくは無かったけど、でもマキさんが綺麗になってるのはそうだよなあ、してて、その気持ちにアクセルシンクロォォォ!! してしまいましたよ。恋すると綺麗になるって本当ですね……。
 リコナギの話も良かったんですが、ナギが可愛いって言われていたころからちゃんとイケメンで、今も可愛いけどかっこいい、という様態になっているのを確認させられて、あれ、俺リコさんよりナギの方が好きかもしれん。となってしました。リコさんが嫌いとかじゃなく、むしろ大好きですが、それ以上にナギが好ましいと思っているようです。作中でも色々すれ違いながら頑張ってたから、その部分で感情移入が強かったのかもしれません。
 さておき。
 この本、余禄と言えば余禄です。大きく話としてあるものではありません。アソートとも言えます。
 ですが、その余禄が見れたこと、それ自体が、私には大変ありがたいというか、満足、したぜ……。と三度目の完全満足鬼柳京介にならざるを得ません。落ち着くところできっちり落ち着いた、でもその話もう少し先も見たかったのです。その気持ちに、この本が寄り添ってくれた。それがなんだかとっても、イナフじゃねえか……。とCV稲田徹するばかりです。
 この場を借りて、宮原るり先生に感謝を。あの五人娘の、ちょっとだけど先を見せてくれた、そのことに、感謝を。
 と謎のテンションで、この項を閉じたいと思います。