大体の内容「真夜中の対戦会!」。対戦欲に火が付いた綾さんと白百合さまこと美緒さん。休日は外に出て対戦出来るものの、平日は当然寮内にいないとなんで出来ない。なら、出来る場所を探す! ということで対戦向きの部屋を探し出し、やろう、としたところで寮務委員、端的に言えば寮内の風紀委員みたいなの、にやろうとしているところを見られてしまって、からの大逆転していくのが、対あり2巻の前半部分なのです。中盤はその大逆転のおかげで悠々と夜中に格ゲーすることができるようになって、対戦が生活に組み込まれていく様を描いています。そして後半は、美緒さんのモンスターなとこがしっかり出てきてしまう、この漫画の正気を疑ってしまうような展開に。それが、『対ありでした。』2巻の大体の内容となっています。
しかし、前半の見つかった! からの格ゲーマーでした、が二連続するのは中々に楽しい瞬間でした。そんなことある!? みたいな展開。でも、この漫画らしい方向に落ち着いていったのが印象的です。あなたも格ゲーマーなら勝ったらええんや、というやはり対戦! 対戦は全てを解決する!! みたいなゲーマー思考にも程があります。美緒さん大体この思考で生きているとこあります。大丈夫なのか。
という部分が、後半の展開でしっかりと露呈します。そもそも脳がゲーマー思考に染まっている美緒さんが、何故ゲーム禁止の学校に? という、大体皆がこれはなんかあるな、と思っていたところが開陳されるのです。
が、その前段階で小学生から中学生になって、授業が5分延び、6時限目まである。そして帰っても宿題が。というので、この国は狂っている。というレベルに到達してしまう美緒さん。そんな狂った世界にノーを突きつけるべく、勉強を一切しない、ガン無視する。というレベルに更に到達してしまいます。
これには当然母親が制止を掛けます。と言っても高校入学前段階、中3の夏休みまで耐えた辺りが優しさを感じさせます。普通はもっと早くでしょうし。
でも、一旦やめさせる、となると一気にスロットルが入り、美緒さんのノーパソを金庫にしまい、その上で指定の学校に合格するか、戦って勝ちとるか、という、すいません二つ目の選択肢、要ります? な選択を迫ってくるのです。
ここでも選択できるだけ優しさとも取れますが、戦うを選択した、これもこれでその選択ある? 美緒さんに対して本当にガチで戦いだすので、優しさ? って勝手に脳が混乱しました。そして本当にガチバトルなので戦きますよ。
この訳分からん展開に対するツッコミはしこたまあるんですが、美緒母の気づき、つまりこのままだとゲームしかしない人に、なる。というのは、今の現状で退学のリスクを持ってまで格ゲーしてた美緒さんを見るに、全く正しい判断だった、と言わざるを得ません。そういった意味では、美緒母の行動はある意味では正当なものです。
なのでこの辺が、今後何かあったら一気に励起してくるところになる、というある種の爆弾と見るのですが、そうなった時の美緒さんはいったいどういう状態なのだろうか。そこまでに何かしらの成長があるのだろうか。そういう目線を持てたのは、怪我の功名といえるでしょう。そうとでも考えないと挿話として謎が多過ぎて困りますよ!
さておき。
今回のゲーム面での濃さは江島先生も飛ばし過ぎた、としている7話目がマスト。見つかり二段ドロップの二段目である珠樹パイセンに、綾さんがゲームの手ほどきをする、というところの「勝つ気ありますか?」発言から連なる言の葉の仕上がり具合というか、ガチの格ゲーマー思想の強さ具合が凶悪過ぎます。
「向上心が腐っている!」とか一生で一度は言ってみたいワードですよ。言っている内にテンション上がっているのか、あまりに格ゲーマーの基本的な脳みその中身みたいな台詞がぼんがぼんが。
そうしつつ、ではどうするか、みたいなとこもちゃんと考えてるから綾さんの思考のロジックも、そして出る提案も、格ゲーマーの基本思考みたいなとこがあって、面倒を見る面でも格ゲーマーの面でも納得できる仕上がりになっていました。
問題があるとすれば格ゲーマーでないとその思考とかが正当だと全く分からんということだけでしょう。格ゲーマーならすんなり、お、ちゃんと考えとる、なんですがそうじゃないとワッザ? ワッザ? だったことは疑いようがない。そりゃ7話の言葉に対する注釈をかっつり4ページ書き下ろしするわ。つか、単発ヒット確認関係の話、格ゲーマーじゃないと理路がさっぱり分からん過ぎますからね……。こういうところでガチの部分が出過ぎている……。
ということで、3巻は大会に向けて行動していく、だろうけど、どうなるのかなあ。アニメ化もするって話だし、本当にどうなるのかなあ。と、懸念はありつつも、やはり楽しい漫画なので盛大に続いて欲しい。そう思う吉宗であった。
という八代将軍はさておき、最後にちまちま書いてたワード解説の項のまとめの場所を貼っておきます。
対ありでした。のワンワードを勝手に解説してみる まとめ - オタわむれ 日々是戯言也blog
ということで、したらな!