ネタバレ?感想 小坂俊史 『よそじとふたごのメシ事情』1巻

よそじとふたごのメシ事情【 特典ペーパー付き 】 (1) (バンブーコミックス)
よそじとふたごのメシ事情【 特典ペーパー付き 】 (1) (バンブーコミックス)

 大体の内容「そしてステージは新婚から双子へ!」。ということで、不妊治療の甲斐もあり、なんとか双子の出産を迎えた小坂家。その双子育児を食べるをベースに語っていくエッセイ漫画。それが『よそじとふたごのメシ事情』なのです。
 この話を見て思うのは、つくづく育児は大変であるなあ、という他人事感想です。小坂さん夫婦は色々助かけられる部分が多かったのでなんとかなる、いや、なんとかなれーっ! って感じで、双子の大変さがにじみ、あるいはしっかり跡になって出ていました。授乳期初期、つまり生まれたては頻繁に乳を与えないといけないけど、双子同時に腹が減るということはないから、もういっそ片方がやる時はもう片方もやったれ! とか、合理性! って感じでしたが、そういう合理を入れても、全然予想出来ないのが育児なんだなあ、ってとこも多々。
 授乳期を越え、流動食期、そしてじりじりと普通の食事も、という辺りの、子供の成長がそんまま直リンなのがこの漫画が食を主体にした理由なのかしら、というくらい、食にまつわる失敗から面倒事がフルに詰め込まれております。ここで新婚よそじと同じ手管を使ったのは正解だった、ともいえましょう。
 新婚よそじ時でも互いの食の観念の相違でやったりしてましたが、今回は相手乳児からなのでその食というのが全くの未知。乳児からでも普通の乳から乾燥のミルク、果ては最近認可された液体タイプまでかっつり使ってきます。そういうのから縁遠い生活なので、見れば見る程そうなのか! とエウレカセブンです。液体って余ったらどうするんだろ、と思ったら普通に大人が飲んでて、ああそうか、そりゃ普通に大人でも飲めるわな。当然なんだけど目から鱗でした。
 さておき。
 双子で大変そうだな、と思ったのは風邪のくだり。双子の一人が罹患したら、当然もう一人も罹患する、からの大人も罹患する。というので、しかし罹患してても世話をしない訳にはいかない、というので親って大変だ、と慄きました。とはいえ、家の暖房の設定温度に問題があった、というのが後から提示されたりしてたり。金がかかるからどうしても下げていたのが影響していた模様です。
 お金のぶっ飛びも双子ならでは。特に外食すると2人分から4人分に、と倍増。まあ半分が子供ですが、それでもかかるようになってアイエエエエ……。ってなってたのが印象的でした。そうよなあ、一気に二倍、ではないけど結構増えるもんなあ。というかこっから育っていったらもっと普通にかかるように……。
 さておき。
 最後にですが、小坂さんがカレーを意地でも食わす! という意地を通そうとするとこが個人的にすごい好きです。カレーはそんなはよから食わさんでも大丈夫だろ、とは思うんですが。カレーの魔力は何歳でも効きそうですだよ。それでも幸せ味なんだ……! する小坂さんにはなんか怖いものがありました。まあ、2度目のチャレンジでカレーに執着をする次男さんのが怖かったですが。食に、この年からはまるだと……!? 人間の食に対する執着は恐ろしいのー!
 とかなんとか。