感想 ストロマ 『スターマイン 3』

 大体の内容。「最新型女の子わんさかコメディ!」。1巻がつき、2巻がこねし天下餅、座して食らうは3巻、という戯れ歌をたれてしまうくらい、3巻の完成度は高まってまいりました。3巻では2巻でのクロスオーバーな所は控えめになり、その分スポット回を高らかに謳う巻となっております。細かい所で他のキャラが出る場合はありますが、基本的に一キャラにスポットの当たっている率が高いんです。
 そんな個人スポット回で良かったのを挙げると、まず叶得さんとの水族館デート回。水族館に心躍らされて、いつもより行成に対するガードが下がっている叶得さんが、その自覚無しに過ごす様は実際素晴らしいとしか言い様が無く、危うく叫び声を挙げてしまうレベルで可愛いからもう。行成もそれが満更でもなく、更にその水族館で大接近した記念のエイのキーホルダーを叶得さんが買ってる、という辺りが相まって末永く爆発しろ! という心持ちに。叶得さんのデレ期ももうちょいですなあ!
 次に挙げるとすると、餓えた雪華さんが行成を強襲する回(語弊)でしょうか。ただご飯を買って食べて寝て、というだけなのにこの微妙にラブい空気はなんだ! 畜生、リア充か! と猛りたくなりますが、雪華さんの行動がやっぱり信頼から来るもんだろうな、と思うとやっぱり末永く爆発しろ! と言う気持ちに。こういう形以外で雪華さんが動く場合もないので、ある意味レアな回だったなあ、とも思いましたけれども。
 他には郷ちゃんマジ淫獣回も宜しかったですね。下着姿やスク水姿なのにエロいというより淫獣いというか、他のキャラよりエロに強いのにエロに強くないというアンビバレンツを感じました。そんな淫獣い行動に出る郷ちゃんに、いや可愛いですからそういうの無くても! って言っちゃう行成のジゴロ力…。これまた末永く爆発しろ!
 スポット回ではない回でも見所は多く、球技大会回とか行成を起こそう回など、どたばたとしてああコメディ…。という感慨に耽れるものでした。その中で際立っているのが七海んお泊り回。この漫画にしては珍しく二話にまたがった一大キャンペーンでしたが、異物としての七海んを配置する事で、星見一家の平素を見せる形になっていたのはなかなか味わい深い。そして行成の天然ジゴロ力もしっかり発動して、ニヤニヤニヨニヨ。でも七海んは報われるかどうかと言うとどうなんだろうなあ、というのが。風見んも最初そういうラブい物があるのか、って思ってたけど進展しないからないわーってどんだけ奥手なの七海ん。これだけの濃い面子の中で唯一のアドバンテージの幼馴染属性も、これでは発揮できないのでは…。そんな風にも思いました。
 キャラ的な話をするのが恒例ですので、恒例でなくてもしますが、しますが、この巻の志染さん回のせいで、志染さんの星見一家に対するアドバンテージが格段に上昇風! なによもう、志染さん母性もあるのかよ。どうするんだよもう。もう! と良く分からない義憤にすら駆られます。それ位志染さんが素晴らしい美しさでふつくしい……。だったんですよ! 志染ファンならずとも、母親属性に目覚めかねない素晴らしい一瞬でした。志染さん超結婚しよう! という戯言でこの項を終えたいと思います。