今月のまんがタイムきららチェックポイント(2019年9月号)

まんがタイムきらら 2019年 09 月号 [雑誌]

先に総評

 今月号にて、阿部かなり『みゃーこせんせぇ』、ねこうめ『こはる日和。』が共に最終回を迎えました。そこが最大のトピックでしょう。
 ねこうめ『こはる日和。』は特段に何かある回ではない、というこの漫画の持ち味がどこにあるか認識している見事なジョブでした。細かいところで感じ入らせるのも挟みながら、なので本当にグッジョブです。最後だからって張り切らないぜ! こういう話だしな! というねこうめ先生の顔が見えるようでした。
 対して阿部かなり『みゃーこせんせぇ』はてめえ正気かあ!? とSPW声になるぶっ飛び具合。まさか不老不死薬を作ってしまうとは、であります。これでみんな死ななくなったよ! という本当に様々な意味でかっ飛ばす最終回でした。この漫画の破天荒さが最後に磨ききった一撃をしてきた、と言えるでしょう。こちらも当然ですが、グッジョブです。
 そんな最終回目白押しだった今号ですが、前衛にはこの一年の若手株が育ち、そこを占めるようになった、という素晴らしい事態も起きています。かきふらいけいおん! Shuffle』と荒井チェリー『むすんで、つないで。』という再出発組もきっちりと存在感を見せてもいますし、今のきらら本誌は良バランスで動いている。という説をカカッと繰り出してみたいと思いますハイパーン!(机打)

個別チェック三連弾

  • 荒井チェリー『むすんで、つないで。』
    • 何が起こったのかは分からないが、姉と妹が同学年になった、というのだけは分かった。わりと変わった球を投げてくるスキルのある荒井先生だとしても、かなりの変化球です。しかし、それが奇をてらうだけに留まっていない。要素が隙なく噛み合っている感じが、端々から感じられる、いい漫画です。(コミックマスターJ顔で)。でも、最後に薗部の姓の子が出てきて、荒井が薗部の姓を見せたら用心せい。という言葉を思い出しました。どうなる、この漫画!
  • 大熊らすこ『星屑テレパス
    • 宝木さん登場回。基本的にいいひとっぽいアトモスフィアですが、小ノ星さんがまごまごタイプなのを引き出すスキルは中々のもの。明内さんとは違うタイプの引き出しを開ける感じで、え、これ小ノ星さんのハーレムになるんですか今後。と思ってしまうのもむべなるかな。今後、もう一人二人とメイン格が増えてくると、また違う側面を見せてくれそうなお方ですよ、宝木さんは。この子は、やるぞ……。と今から警戒モードです。
  • MIGCHIP『みらいちゃんねる』
    • みらいちゃんの人生が盛大に回り始めた回として、記憶にとどめておくべきでしょう。ということで、チューバーとして目立ち始めたから、プロダクションが動いたよ! というトントン拍子とは恐ろしいのー! と思うばかりです。そこに、気になるあの子が在籍、ともなればみらいちゃんのテンションも上がっていくの無理からぬ。今までわりと流されてたけど、ここにきて結構自ら行く感じに。さて、これがどう転ぶか。そしていつの間にかみんなで行く形になって大丈夫なのか。予断を許さないところです。

今月のワンワード

  • 湖西晶『下を向いて歩こう』から。

…オゴクダ…

  • ワンワードを放流して釣る、というちょっと大きい声では言えないムーブ。いや、それ単に地名だし、大きい声で言えるだろ。ですが、硝子さん本人的にはこれでも大きかったっぽいので、許してあげたいと思います。←謎の上から