ネタバレ?感想 奥たまむし 『どれが恋かがわからない』2巻

どれが恋かがわからない 2 (MFC キューンシリーズ)
どれが恋かがわからない 2 (MFC キューンシリーズ)

 大体の内容「5人の女性が、牙をむく!」。という感じで、五雄並び立つという謎の状況になりつつあるのが、『どれが恋かがわからない』2巻の大体の話なのです。
 5人の女性のターゲットになっている空地メイさんは、しかしそんなこととは露知らず、5人の女性全員に気がある状況。そんな時に劇の主役に抜擢されたりするのですが、しかし、そこにはイン謀が……。
 ということで、メイさんが劇に出る、という方向になり、劇関連のミナトさんとカリンさんが主に関わってくる展開となり始めました。5人のうちで先輩に当たる三人のうちの二人なので、そうそう縁がないか、と思ったらそーきたかー。って烈海王顔です。それなら、上級生でも自然と触れ合えます。
 その上で、更にミナトさんとカリンさんは各々の好きの部分を出来る限り摂取しようと画策します。特にカリンさんはシナリオを書くという部分を担っているので、そこで自分とメイさんとがキスをすることを当然のようにシナリオに組み込んでいます。フレンチキスもきっちりやる、という構成を組み立ててしまっていました。職権乱用とはこのことです。
 ですが、ここについてミナトさんは変な勘繰りをしたりしていません。まだ、お互いが恋敵だと気づいていないのです。ついでに、カリンさんがキス魔なので、それの延長線上だな、という理解の模様で、そこに対して深く突っ込んでいなかったりします。この辺はカリンさんの素行が牙をむいた格好です。キス魔がいつもの素行、というだけでかなりヤバいけど、みんなしてそういう人だ、って認識しちゃってるから盲点になっちゃってるんですよね。
 さておき。
 同学年でモデルのリリさんの方は、劇の話の隙間隙間にきっちりと割り込んで、自身の存在を色々な意味で誇示する形に。一緒に学んでいても不自然ではないし、一緒にモデル撮影現場に来ても不自然ではない。後者はそうか? ではありますが、一応デートを撮影するという呈のとこだったので、むしろリリさんとしては実際デートなんだけど、という迷彩をきっちりかましてくる辺りがリリさんの侮れないところです。この子、意外と押しが強い。
 押しが強いというと、メイさんの同居人のカオルさんも押しが強いです。5人の女性の中で、実はメイさんが色々な人から目をつけられているのをなんとなく察している、とりあえずリリさんはその部類と気付いている模様、なので、そこと上手く差別化を図りつつ、しかし隙があれば、という押しを見せてきます。
 その部分が、匂いフェチなカオルさんなので、メイさんにぬいぐるみを装備させて匂いを移す、というのでぬいぐるみ持ってろ! する辺り。ここのさりげなく、しかし強い押し、というのが、カオルさんらしいと感じさせます。色々察しているからこその押し、というべきでしょうか。
 さておき。
 5人中4人はそれぞれ押しをしているのですが、ただ一人、マリア先生だけがあまり強く押していっていません。自身でも、アプローチかけないと何も起きないのに、と自嘲するくらいに押しが控えめです。視覚的にメイさんが好き、なので見ているだけでいいという部分もありますが、一人だけ年齢が大きく違う点が、その年のせいという部分と今までに色々あったのではという部分が絡まりあって中々前に行けないのかしら? と邪推してしまいます。とはいえ、一回攻めに転じれば経験の豊富さで圧倒しそうなので、ある意味では当然の展開なのかもしれません。
 ということで5人5様の状況ですがしかし、5人がどうあっても、メイさんの気持ちがしっかりしないことには諸々が始まりません。そっちの方はどうなっているんだい! なのですが、どうもメイさんは1巻段階で私が思っていた以上になびきやすい性質のようで、押しに対してその折々でこの人好きー! となっています。ある意味魔性の女ですが、ある意味ではこの漫画がメイさんのなびき方に左右される面もあり、その魔性ムーブもしょうがないか、となります。そしてこのなびき方を見るに、一気に攻勢をかけた方がいいのでは? という風にも見えます。そこを理解したのか、2巻最後でカオルさんが攻めます。その攻めのところで次の回に! だったのでやきもきせざるを得ません。はよ3巻! はよ3巻はよ!
 とかなんとか。