格ゲーキャラ変の極意

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初手。あるいはそれが語れるなどと、その気になっていた俺の姿はお笑いだったぜ。

 皆さんは、キャラ変はご存じでしょうか。
 これは単純にゲーム内で使用キャラを変えることです。いろんなゲームで、使用キャラは変えられます。これにはいろんな形態はありますが、何かしらのキャラ変は皆様も経験はおありでしょう。
 しかしながら、ここではもっと狭義のキャラ変の話をします。それは格ゲーでのキャラ変についてです。
 格ゲーのキャラ変は、他のゲーム種のそれとは土台から違います。
 格ゲーはキャラゲーの側面があります。そもそも、動かすキャラクターがいないと格ゲーは始まりません。そして、そのキャラが気にいったから使う、研鑽する、戦うのです。
 そのキャラだから楽しい。やりがいがある。
 とはいえ苦労もあるし辛酸も舐める。
 でも使う。そのキャラで遊びたいから。そのキャラが、好きだから。
 つまり、現代的に言うなれば、持ちキャラというのは一種の推しなのです。
 その推しを変える。これが如何に難題かご理解いただけるでしょうか?
 今回はそんなキャラ変の場の脳内スキームを垂れ流したいと思います。
 それではいってみましょう。

パターン1:元々の推しがきた

 シリーズのある格ゲーでは、新作に今まで使ってきたキャラがいないのは日常です。親の顔より見たキャラセレクト画面に推しがいない状況、と言うのも往々としてあります。
 この時の対処法は二つあります。
 持ちキャラが来るまで他のキャラを使うか、持ちキャラが来るまでそのゲームを全く触らないかです。
 来るまでゲーム自体触らない、は強硬派でそんなにいないのでここではスルーするとして、持ちキャラが来るまで他のキャラを触る心境を解説します。というか、GGSTでそうなった私の例をつらつらします。

ジョニーを待ちながら

 GGSTでは、私は最初は名残雪を使うことにしました。性能がピーキーなのと、ここぞの爆発力が心の琴線に触れたのです。
 ですが、心の中では一時の腰掛けだな、という気持ちでもありました。それはとりもなおさずジョニーが来るかもしれない、という思惑があるからです。ジョニーはGGXから使っている所謂魂のキャラです。きたら使わざるを得ない。
 とはいえ、腰掛だとしてもゲームを楽しむ為には頑張って扱わなくてはならない。ということで、ジョニーを待ちながら、名残雪を堪能していました。
 それから何度か追加キャラが入りましたが、しばらくジョニーは来ませんでした。
 この辺りの頃は既に名残雪が楽しくて仕方ない、という状況になっています。腕前は中級者ですが、それはそれで楽しい状態です。
 このままジョニーは来なくてもいいか。そう思っていたところで、シーズン3となってジョニーが到来しました。
 ここからが脳内で葛藤が始まります。
 名残雪は都合2年使っています。ジョニーがくるシーズン3でまた大きく変化はありましたが、名残雪の基礎はちっとは出来ている。動かせる自負はある。
 それに対してジョニーは新キャラで、ぞそも名残雪のほうが他のキャラより機動力面で弱い、という部分で慣れてしまったところから逆にちゃんと動けるか? というのもありました。
 とはいえ、2年みっちり使った名残雪を使わないとするのは心苦しいというのもある。そこで懊悩が続きます。というか今でも偶に懊悩していたりします。ある程度もう決まってますが揺り戻しがあるのです。それくらい、葛藤があります。
 さておき。
 名残雪も使いたいし、ジョニーも使いたい。
 この懊悩の一応の決着は、ジョニーを使って対戦した時の、登場イントロ部分でつきました。
 白光の太陽を背に荒野を歩くジョニー!
 それだけで最高! という判断をして、メインとしてジョニーを使うことに確定させました。
 色んな要素でごちゃごちゃしたがゆえの、好みのシチュエーション一点突破の形です。
 そのレベルで、やっとこ使用キャラとしてジョニーを選んだ、という恰好です。
 これは腰掛で使っていたキャラに愛着がわいてしまって、というパターンで、メイン待ちしていると往々にしてある状態です。
 なんのかんの、こいつでいいか、くらいで始めても使っていれば愛着湧いてしまうんですよ。
 そりゃ、2年も調整に一喜一憂していたので、キャラ変が惜しい、というのが名残雪に湧いてしまった、という形です。
 それでも、私はジョニーを選んだのです。サブで名残雪使う、と言う免罪符を片手に。
 そんな感じで、使いたいキャラを待っていると葛藤が生まれる時がある。それがキャラ変の業です。
 この辺の懊悩を越えていく精神性が極意になるかもしれません。

パターン2:後から出た新キャラがビビってきた

 格ゲーに新規プレイアブルキャラはつきものです。新しい風が入れらる時が来るのです。
 この新キャラ追加というのは、格ゲーマーはセンシティブになるとこです。基本は、このキャラをどう攻略するか、と言う視点です。
 ですがそれと同じくらい、このキャラ面白いんじゃないか、という視点を持つことがあります。
 面白いってのは重要だぜ。
 ってダッチも言ってたですが、ゲームが楽しむためのものである以上、面白い方になびくのは理の当然です。
 特に格ゲーの新キャラは既存キャラとの差別化が顕著に出るのと、今から追加というビハインドがあるので、わりと無茶に触れやすい。そして無茶とはそのまま面白いにいく場合が多い。
 なので、新キャラ、となれば面白いのかよ! となるのが格ゲーマーの習い性なのです。
 その上で、その新キャラにビビってきてしまう時があります。
 今までこのキャラ以外はないかな、と思っていたとこに、私的にしずる感があるキャラをお出しされたら格ゲーマーはどうなるかというと、当然ですが懊悩します。
 めっちゃします。
 なんなら、これを書いている現在の私がその状態です。

A.K.I.がやってくる

 パターン1では、シリーズの中で待っているキャラがいる形ですが、こちらは全く待ってないというか青天のへきれきで気になるキャラが出来るパターンです。
 そのパターンに、今私はなっています。スト6で この程追加される A.K.I.が大変気になるのです。
 シーズン1として既にスト6発売時には登場が確定していたキャラですが、F.A.N.Gの弟子で毒使いと言う以外に知らず、なので完全に記憶の埒外に置いていました。
 が、情報が出てくるにつれ、性能面の面白さが見えてきて、こいつ、面白いのでは? となり始めました。
 そもそも、当たるとじわじわ体力が減る毒タイプというのは、格ゲーでは稀に導入されるタイプですが、今まで中級者でその実力を発揮出来るキャラがいなかった特殊なタイプです。
 毒キャラは毒攻撃を当てたら体力をジリジリ減らせる、という性質上、毒当てて逃げ続けるとかさせない必要がある。
 よって、どうしても癖が強くなる傾向にあります。スト5のCV千葉繁とかはその権化でした。
 それが、A.K.I.は広く毒タイプを楽しませるキャラとして出来上がっているのでは? という予見を持ってしまったのです。
 正直、まだ触ってもいないし、触った人の感触だとテクキャラっぽそうなのですが、それでも使いたい、となるくらいにはビビってきてしまったのです。
 となると、当然現在の使用キャラとどっちを使うか、というのが出てくるわけです。

どどどどどどどすんのどーすんの!?

 ここはまだ現在も悩んでいるところなので、決定出来ない場合のケースになりますが、マジでただひたすら悩んでいます。解決が見えない。どうしたらいいんだ。
 スト6に関しては、ランクマはキャラ別なのでそっちの適性差で困ることはないですが、言っても全然タイプの違うキャラを使うことになります。
 申し遅れましたが、私はマリーザさん推しの民。つまり、近距離でごりごり押すマリーザさんのスタイルが好きなやつです。
 それが、何の因果かちまちま削るタイプであろうA.K.I.が気になっているわけです。悩むのも当然です。なんでお前いきなりそっちに気持ちが触れるんだ! バカタレ!(バカタレスープレックスされながら)
 そんなの、触ってみてからでいいじゃない?
 そりゃそうです。実際一度ちゃんと触ってみるんですが、それでも今、この瞬間でマリーザさんかA.K.I.さんのどちらなんだ! というのを葛藤するのが楽しいんです。これもまた絆! 愉し!
 とはいえ、他人様に置かれましてはこの場合どうするの? かもしれません。触る前に使うかどうか決める、というのがそもそもですが、触っても分からんという時もあります。
 ならば、どうするか。
 そこは、自分が結局どういうものを格ゲーに求めているかというのを問い直すべきタイムです。自分は何をしたくて格ゲーしているのか、です。
 個人的な話ですが、私はスト6でアガるのはマリーザさんでタメグラディウスぶち込んだ時なのです。そう考えると今のところマリーザさんを使うのが正答のように感じます。
 ならば、迷わずマリーザさん。それでいいのかもしれません。
 とはいえ、A.K.I.さんのアガりポイントを知ってないので、そこが分かればまた違ってくることは十二分に考えられる為、はよ使わせろや! なとこでもあります。
 まあ、触る前から使うか考え抜くというのは格ゲーオタのしゅくあなので、そういう悩みをしている格ゲーマーみかけたら、またおじいちゃん、という感じでスルーしてあげるといいと思います。

パターン3:強キャラに乗り換える

 キャラ変のパターンで、簡単そうで難しいのが強キャラに乗り換えるところ。
 強いキャラに変える、というのは一見簡単な行動に見えますが、ここの脳内スキームは中々入り組んでいます。
 とはいえ、私個人として強キャラに乗り換えるという思考で格ゲーのキャラ変したことないので、ここでは私がそうしようか、と思った時にどういう思考が発露するか、みたいな話になります。実際に強キャラに切り替えられた人の知見というのは、どこかの誰かがやってください。お願いします! なんでも(略
 さておき、強キャラに乗り換えるのが何故難しいかというと、私としては強いキャラが使いたいから格ゲーしているわけではないという、自分で書いていてこれ少数派だな? という理由ゆえです。
 なんで強キャラ使わないの? といわれるとなんで強キャラ使わないといけないの? と返してしまいます。
 これは強いキャラに変えたらなんか負けた気になってしまう! というQoL的な話なのです。てめえ、それで極意とかよく言えたな! 教えはどうしたんだ教えは!
 という感じになりますが、それ以外にも、やっぱり畑の違うキャラを強いからって即乗り出来るか、というのもあります。
 器用な人ならそういうことも出来るんですが、俺はそんな器用やないんや! タイプとしては隆子様タイプなの! 蹴子様みたいな何でもできるようなやつやないんや! と叫びたい。勇気で踏み出そう。
 そういうのはさておき、実際強いキャラを強いから使う、というのは正しいんですが、それがそのゲームを遊ぶ要因なのか、という点にはやはり注意を払いたいです。
 誰しも勝ちたいものですが、誰しもフレイザードであるわけでもありません。フレイザードのような勝つことが好きな人がいるように、特定のキャラで戦うのが好きな人もいます。
 どっちがいいか、というのは生半には言えません。やることがフレイザードくらいまでいくと勝ち汚いまでいってしまいますが、それでも勝ちを狙わないというのは格ゲーする意味があるか、まであります。
 といって、勝ちだけが価値かというとそうでもない。というか、梅原さんも著書で書いてますが勝ち続けることはできない。梅原さん自体も必ず勝っているわけではない。勝ちだけを求めると、逆に勝てなくなるという時もある。
 そしてそういう時には軽々にキャラ変えして失敗する、ということもある。今まで使っていた理と強キャラの理が違うと、結構つまづくものです。
 そういうキャラ変は、だから難しいことなのです。
 ても、勝ちたいのは分かる。勝ちは最高の気分になるので、勝ちを至上にするのも分かるし正しい、んだけど、結局その格ゲーをなんでやりたいの? という部分は見失うとつらいことになります。
 私は幸いにもマリーザさんでグラディウスタメをぶちかますのが好きというのがあるので、A.K.I.さんが来てグラグラしているにしてもマリーザさんを使いたいからスト6する、という恰好になっています。強キャラにグラディウスタメが追加されたら呼んでください。

極意とは……、悲しみとは……。

 とりあえず、キャラ変に極意があるとすると、そのキャラで、そのゲームで何をしたいか、という部分を強く持つことです。
 始めたキャラが感じが違って変えるにしても、その始めたキャラで何がしたかったかというのを精査しないと、結局何がしたいかふわふわタイムになってしまいます。
 なので、実際問題として初めてのキャラを考えるのと同じくらいに、キャラ変のキャラは考えるべきなのです。
 まあ、キャラ変えた、って言っても前のキャラ使ってても問題ないんでどっちも使いって名乗っても問題ないんですけどね!
 というぶっちゃけしてから今回はここまで。したらな!