説明ッ!!
格ゲーにおいてキャラ選択というのはとても重要です。
キャラクターを選ばなければ、トレモすらできないのですから。
さておき、今まで、強キャラやらマイキャラやらについてなんか書いてましたが、そもそものキャラ選択についてほぼ語っていないことに今更気づきました。
前にスト6のキャラインプレッションしたくらいです。片手落ちどころか達磨まであります。
なので、ここではキャラ、どうやって選ぶの? というのを考えていきたいと思います。
流れで、自分の格ゲーキャラ遍歴にもなるでしょうが、そう言うのがないとむしろ嘘なので、モリモリ混ぜ込んでいきたいと思います。許せ!
許しを乞いつつ、それではいってみましょう。
最初は大胆に
キャラ選択について、と大仰に開始しましたが、このキャラ選択のセオリーは、流石に格ゲーの30年近い蓄積によってある程度の形は出来上がっています。
その類型に入る前に、最初のキャラ選択、それも格ゲーニュービーの最初のキャラ選択に対しててゴニョゴニョします。
上記の通り、格ゲー30年近い歴史の中でセオリーがあります。それは初心者のかたが選ぶ場合でも存在します。
これは基本強く且つ扱いやすい、というキャラになります。大変丸い選択です。
だがしかし! まるで全然! 俺の使いたいキャラとは程遠いんだよねえ!
と4顔する人もいるでしょう。
お仕着せに反発してしまう人もいるし、それ使ったけどピンとこない人だっている。
なので、幾つかの要素で区分けしてどれをどう選ぶのか、というのを明確化させたいと思います。
グループ分けしよう
ここからいくつかのグループとしてキャラ選択の要素を書きだしていきます。分かりやすいのから分かりにくいのまで様々ですが、まあじっくりいきましょう。
グループA:キャラの強弱
まず、格ゲーで一番重要で一番厄介な強い弱いのグループです。人によってはこれだけで決着するレベルなので、まずここを精査するのは重要です。
基本は、この強いの部分を重視すべき。
強いキャラは所謂下駄を履かせてくれるので、初心者はこれが良い。
なんですが、人によって強キャラと馬が合わない場合もあります。
どうもしっくりこないというのはあります。
こうなった時、どうするか。
ちょい思ってたのと違っても強キャラを続けるべきだ、という人もいるでしょう。
それはそれで正解です。勝ちたいなら、それのほうがいい。
でも、そうじゃねえ。と言うタイプの人もやはりいる。もっとこのゲームを遊びたいんや、というのが。
そういう人の為にこの文章は書いている節があります。
そういう向きは、あえて弱いの方向にいくのをためらってはいけない。と助言します。
いやまあ、ためらって普通くらいの評価のキャラでもいいんです。
というか、そこが落ち着き先として妥当な場合がほとんどでしょう。
でもホントにこいつがいいんだというキャラに出会ったら、ためらわないのは重要です。
あと、そもそもの強さというものの例示とされるTier表を変に信用しないことも必要です。
強い弱いの基準としてはある程度指標になりますが、でもあのTier表では下だったから……。というので使うのをためらうのはなし。
弱いといわれても俺は面白いし勝てるという相性のキャラもいるかもしれないのです。相性というのはそういうものです。*1
そういうキャラとなら、苦難も越えていける。そういうのに出会いたいものです。
つまるところ、強いで選ぶはありだけど、弱いから選ばない、というのはもったいない、です。
グループB:操作難度
格ゲーマーがいうと扱いやすさ、という言葉になるところです。
ここにおいて初心者向けというのは操作が易しいと同義。逆に玄人向けという操作が難しい。
これについては、格ゲー初心者は格ゲーの基本が分かるタイプのキャラをするのは是と言えます。まだハイハイが限度な赤ちゃんに自転車に乗れ、というのが無茶なのは誰でもわかることでしょう。
そういう意味では、格ゲーというジャンルそのもののニュービーは扱いやすいキャラから入るのは、理の当然と言えるでしょう。
とはいえ、事はそう簡単じゃない。
格ゲーには特殊なタイプといえるキャラが数多くいます。
対戦格闘ゲームの礎を築いたスト2の頃からダルシムというガチ遠距離タイプという超異質キャラがいたのですから、その後の格ゲーにゲームの基本から逸脱した存在がいるのは当然なのです。
ダルシム偉大。
ダルシム礼賛はさておき、ここで問題となるのは初心者その異質系のキャラを見初めてしまったらどうするか、という話です。
ここはキャラ選択の大事なとこでもあります。
操作難度の低いキャラは、それだけで強い面もあります。そのゲームの理屈に入っていくのも素直に出来るでしょう。
操作難度の高いキャラは、その点で不利です。ですが、いい? ここから重要よ? 操作難度の高いキャラは、操作難度の低いキャラばかりしても上手くならないの。
操作難度の高いキャラは、総じて他のキャラとは違う動かし方をしないといけない。
それは操作難度の低いキャラを延々使っていても身につかない。むしろ操作難度の低いキャラの動かし方の癖がついてしまう。
だから、使いたいキャラがいるけどまず慣れる為に別キャラを、というのは正しくはあるんですが、結局一生扱いやすいキャラを扱うだけになってしまうかもだけどいいのか。いつ移るのか? でむにゃむにゃしてしまってはいけない。
ここは常々考えたいところです。*2
なので、まず自分の使いたいキャラの操作難度は知っておきましょう。そこからどういうロードマップでそのキャラを使うか、まで考えるのは難しいので、他のキャラを使うにしてもその使いたいキャラと似ている点とかを知ってから、という道をつないでいくのが良かと思います。
つまるところ、操作難度が高いキャラは当然難しいけど、それを越えるにはそのキャラを使うしかない。ここがジレンマとしてあるのです。
とはいえそのゲームをしたい理由がそのキャラなら、初心者と言えど難しさに身を投げ出す必要がある、といったところでしょうか。
まあ、初級者くらいになってから、でもいいんですけど。
グループC:そのキャラのリーチ
ĀとBは大まかな感じでしたが、ここから少し細かくなっていきます。
まずは、そのキャラのリーチ。これは一枠使うくらいには重要です。
大枠で言うと、リーチが長いキャラは近づかせないように戦いたい。
対してリーチの短いキャラは詰め寄って戦いたい。
本当に大枠ですが、どのキャラもこの二つの理屈の色んなレイヤーを通して戦いを演じます。
これに対しては例外はあまりない、というかこの理屈以外の理路がとんと浮かんでこないので、浮かんでくるかたはご教授ください。*3
さておき、リーチの差がグループになるには、そこに単純に長い短いだけがある訳ではないのはお気づきでしょう。
総じてですが、長リーチのキャラは動きが鈍いのです。
考えてみてください。無茶苦茶動きが早いのに無茶苦茶遠くから攻撃してくるって、想像するだにダメだと分かるでしょう。
なので、リーチとスピードは基本引き換えとなります。どっちを取るか。ここがキャラ選択には重要になってきます。
動き遅めながら遠くから攻撃出来るのがいいのか、素早く懐に飛び込むのがいいのか。
実際にはその辺のグラデーションは細かいのですが、長くて遅いか、短くて速いかのどちらに寄せていくか、という考え方になります。
どっちが自分に合うのか、というのを確認しつつキャラ選択したいところです。
グループD:機動力
動きが速い、というのはそれだけで武器になるので、ここでグループとしました。
機動力が高い、というのは単純に移動関係が速いのもありますが、ジャンプの軌道だとか、必殺技で高速の移動技があるとか、そういう面もあります。ゲームによっては素で他のゲームより機動力が高い場合もあります。
機動力は武器になるのは、攻めも守りも移動が速いとやりやすいからです。
攻めなら、相手との距離を詰めやすく、特に投げを狙うなら一気に寄れれば不意を突きやすい。
守りも、例えば後ろに移動するのが早くて相手の攻撃をスカしたり、二段ジャンプで逃げ回ることもできます。
速さはそのまま強さにもなるわけです。
ただ、先述のように機動力があるとリーチが短くなりやすい。速くて長くちゃやばいですから。
そこをどう考えるか、という形になってきます。どっちが、あるいはどの程度が好きか、というのを情報を集めたり実際触ったりしつつ見極めたいとこです。*4
これは初心者のかたにはハードルありそうですが、イマドキは情報はすぐ採取できます。分からんことは調べましょう。大丈夫。上手い人も最初は情報調べてますから。
グループE:攻撃力
攻撃力のグループ、というのは単純にダメージだけではなく、攻めに関する性能が攻撃力となります。
例えば攻めの継続性。攻めてダメージを取りながら、そのまま攻め続ける性能。ループ性とも言えます。
例えば崩しの力。所謂二択が見切りにくい、あるいはリターンが高くて力がある。
例えば奇襲の強さ。そこから!? みたいな心の隙を突く攻め方とか。
攻撃力とはそういう部類のものです。
これが強いと、基本強キャラとなりやすいですが、攻撃力がバカ高いけど守りが柔いとかもあり、攻撃力だけが強さでもない点は注意です。
とはいえ、攻めが強いとそれだけで楽しい部分があります。一気に体力ぶっ飛ばせるのは楽しくないわけがないし、こっちがしたいことを通せるのは楽しい。*5
また攻めているというのは見栄えもいいので、攻撃力が高いキャラはそのゲームの導入としてはいい、というとこはあります。初心者向きとも言えます。
なので、そういう見栄えがいいキャラを使いたい、というのなら攻撃力が高いキャラを選ぶという選択はありです。映えましょう。
グループF:守備力
これも単純な防御の数値だけではありません。
相手のジャンプ攻撃を迎撃する対空性能。
相手の攻撃をすんでで無効化する回避性能。
相手の攻撃に割り込む暴れ性能。
そういうものが守備力です。この部分は特にキャラの強弱に深く根差しています。攻撃力も高い方が強いですが、守備力の強さも意外と強弱を色濃くします。
特に無敵技のありなしはかなり差がでます。なぜなら強いキャラは大体無敵もちですから。
ガードされたら隙だらけということもありますが、ガードされなければいいのです。つまり、当たるぶっぱはいいぶっぱ。
それはさておき、守備力でキャラを選ぶ、というのは中々玄人はだしです。なぜなら守りが強い、というのは魅せ場が地味だからです。
逆に言えば、その部分が分かっているなら守りの強さは十分キャラを選ぶ選択肢として大きくなります。*6
とはいえ、初心者でいきなり守りが強いキャラ、というのは背伸びしすぎかもしれません。
強キャラは大体そこも強いという部分はあるので、いずれ守備に目覚める時はあるでしょうけども、ぱっと見地味なので、見栄えはよくないんですよ。そこが分かれば楽しいんですが。
グループG:キャラクターのコンセプト
格ゲーのキャラにはコンセプト、どういう狙いのキャラなのかが設定されています。
これはスト2の頃からかなり精度の高い雛形はあります。スタンダード、スピードタイプ、タメキャラ、投げキャラ、長リーチキャラなど、以後の格ゲーでこの類型を使わないパターンの方が少ないレベルです。
そういう意味でもスト2は偉大なのですが、その類型以外のキャラクターも、類型があるゆえに生まれています。
どこまで類型から離れられるか。あるいはどこまで似たように見えて実際は違う感じが出せるか。
そうやって、スト2類型を継承したり、あえて逆張りしたりとしていくにつれて、キャラクターコンセプトはキャラを選ぶ上で重要視されるものへと進化しました。
これは格ゲーを知っている玄人向けの違いにもなりますが、初心者の方でもそのキャラがどういうタイプか、というのを理解すると後の理解が格段に楽になります。なので一度コンセプトタイプを勉強するタイミングは設けていい、とすら思います。*7
それくらい、キャラコンセプトというのは理解の助けになるし、キャラ選択の助けにもなるのです。
初心者の方でも最近はキャラ解説動画とかもあるので、それらを活用して自分の使いたいタイプは、早めに見つけておくといいでしょう。
グループH:見た目
見た目! そういうのもあるのか。
そういう声も聞こえそうですが、これは重要です。
見た目、外見から声、あるいは出自などは格ゲーが生まれてこのかた、ずっと伏流として持っているものです。なのでここがキーになる人も多いと思います。
このキャラかっこいい、かわいい、きれい、ふつくしい……。という理由でそのキャラに入門するというのも立派な理由足りえます。*8
使用キャラは、畢竟一番長く見るキャラなので、こいつ強いけど見た目が好きではない、あるいはキャラクター性が好きではない、というのは若干の不幸になります。
競技シーンでならそれも割り切り出来るでしょうが、ただ遊ぶというシチュエーションで見た目好かんな、というキャラ使っていいことはそんないです。*9
どうせ使うなら、自分の好みの見た目のキャラを、という選択はゲームを楽しむ上ではそこそこ重要なのです。初心者なら尚の事、好きな見た目のキャラがいいでしょう。
なので、選択の一要素として取り上げました。
グループI:勘
最後の最後でとんでもなくいい加減な、しかしもしかすると一番重要かもしれない要素である勘を取り上げます。
勘でキャラ決め、ってありなの!? と、今まで理屈ばってたとこでこういうのを出されると思われるでしょうが、どんなキャラ選択の指標があっても最終的には勘がものを言います。
それは見た目だけからだったり、情報から計算しておきながらもだったり、あるいは実際に触ってみてだったりします。いろんなフィルターを通して、でも最後に出てくるのは勘しかないのです。
このキャラを使う、という決意は、このキャラしかないという思考からも成り立ちますが、本当にこのキャラしかないか? となると実は他のキャラもありかもしれない、とも考えてしまいます。目は無限に移ろうのです。
それなのに決める、という時、そこには勘しかない。全く絞れてないところからでも、絞ってもどっちがいいか悩ましくなった時でも、どこかで決めなくては格ゲーは出来ません。動かすキャラを決めないといけない。
その時こそ、勘がものを言うのです。あるいは、勘しか勝たんのかもしれません。*10
まとめ
いろいろと、こう言うのを見てキャラ選択しよう、と書いてきて、最後に勘とうっちゃりましたが、本当に決めかねた時は勘しかないと言うのは事実なのです。
でも、先に挙げた要項からキャラは十分選べると思うので、最後は勘までいくことはそうないかとも思います。
そして、こういういろいろな要素を使って、キャラ選択してるんだな、というのが分かってもらえるとありがたいし、キャラ選択の参考になれば幸いです。
よしオチた! 終わった!
*1:これ書いている現在のGGSTの私の持ちキャラのジョニーも、そう強くはないみたいですが、だからといって私はキャラを変えることはない。強いからでも弱いからでもなく、です。この辺は他のレイヤーの話にもなりますが、とりあえず強いからといって使わない一例として書いておきます。
*2:少し違うところはありますが、私がGGSTでジョニーがくるまで名残雪を使っていたのも、この部分だったりします。メインとして使うキャラがくるまでこのゲームに慣れておく、という意味合いです。とはいえ、名残雪の方が操作難度のあるキャラだったので、逆説的ですがジョニーの方の操作が楽になりましたが。ありがとう、名残雪!
*3:スト6のマリーザさんだと、リーチ面はそこまでないから、きっちり寄っていく形になるので、詰めたい側と分かりやすいんですが、GGSTのジョニーだと近づくべきか離れるべきか迷ってます。寄ったり寄らなかったり、というのも理屈なのかもですが、どっちかに寄った方が強い気がするんだよなあ。
*4:名残雪は、逆にそこがないタイプと知っていたので、心の準備はしてきた! という心づもりが出来ていました。でもそれでも、あの機動力のなさはビビりましたよ……。おかげで今のジョニーが大変楽しいけど……。
*5:スト6だとマリーザさんがいろんなところから火力が出るので、地味に火力スキーな私にはそれだけで使いたいキャラとなりました。細かいところでアホほど減る、ってステキやん……。
*6:よくよく考えると、自分が使うキャラって防御力に難があるキャラが多いような気がしてきました。スト2のブランカから、GGXのジョニーとかスト6のマリーザさんまで、ゲージ無しの無敵技ない気がする。そういう性癖か?
*7:この部分だけで一つネタとして書けそうな気すらします。基本類型と、その亜流の網羅は中々骨が折れそうですが、楽しそうなのでいつかやるかもしれません。
*8:自分の場合は、スト6のマリーザさんがその口で、力こそパワーな見た目なのに装飾デザイナーという繊細さのある生業をしている、という設定がツボにはまって使い始めました。キャラ設定がツボ、というパターンです。
*9:私も、ジョニー大好きっ漢ですが、あれで見た目がディキンソンだったら使っていたかどうか怪しいところです。ディキンソンはディキンソンでいいキャラで、あの動きが許される説得力があります。しかし、ジョニーがいきなりあれになったら流石に凹むので、そうならなくてよかった……。
*10:勘でキャラを選んだ経験なら枚挙に暇がない私ですが、そもそも最初の格ゲーであるスト2で勘によってブランカを選んだので、格ゲーのキャラは勘で決めるのが習い性なのかもしれません。他の人はもっとちゃんと考えてるのかしら?