猪原賽:陸井栄史 『バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ』1巻

バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ 1
バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ 1

 大体の内容「烈海王が、異世界に転生ッッ!!」という、ある意味これ以外に今後烈海王を活かす方法はないとはいえ、それでもあまりと言えばあまりの展開に、それはありなのかッッ!? と波紋を投げかけまくっている一作。それが『バキ外伝 烈海王異世界転生に転生しても一向にかまわんッッ』なのです。
 この漫画の初報を聞いた時の気持ちというのは、中々表記が難しいのですが、最終的にその手はいいのか!? だったので、わりと奇策だったと感じています。
 しかし、烈海王は原作においては相当の人気キャラ。中国武術の最高峰というその出自がゆえに、ここ最近では噛ませ犬とかなんかボクシングやってるとかが目についた烈海王。結局宮本武蔵との死合で果ててしまい、勝っちゃうと話が立ち行かなくなるので仕方ないとはいえ、そしてその後克己に右手が移植されたとはいえ、喪失感はかなりデカかったと言えるでしょう。
 その烈海王が、異世界に転生! しかもわりとベタなのに! というので、今の時期、転生物が流行ってて良かった! という面と、死んでもなお!? と言う面の二つが立ち上がってくる感じであります。嬉しいんだけど、そもそも死ななければよかったよね? というべきでしょうか。
 その慮外の攻めで立ち上がったこの漫画ですが、板垣イズムというのがしっかりと継承されている、というのが分かる仕上がりです。
 言ってしまうといい意味で板垣イズムにあふれています。というか、烈海王異世界にいたら、こうなるだろう、という謎の理屈が大変良く分かるというか、腑に落ちるんですよ。原作の切なすぎる、次に活かせる、が実際に次を持ってこられたわけですから、そりゃあ気持ちとしてはありがてえ、ってなるところです。もう、烈海王が生きているのを見るだけで尊いまであります。
 とはいえ、この漫画は狂獣板垣恵介がキレれば即立ち消えになる話ではあります。今まで花山スピンオフはあったものの、まさか死んだキャラを活用する漫画が出るとは狂獣板垣恵介も思っていなかったのでは? と邪推します。
 しかし、それでもこの漫画を非公式として黙認している辺りには、狂獣板垣恵介の計算、というより、自身のキャラを誰か他の人が描くというのを楽しんでいる節を勝手に感じています。
 バキシリーズがキャラクター漫画というのは異論がない所かと思いますが、その狂獣板垣恵介が生み出したキャラクターは、果たして他の人が描いてもキャラクターとして成り立つのか。花山スピンオフもそうでしたが、狂獣板垣恵介としては、そこが、そしてそれがブームの異世界転生なら? というので気になっているのでは、という勝手な憶測をしています。勝手すぎますね?
 というか、素面で考えれば、自分の殺したキャラクターを勝手に蘇生させるという手はなにしてくれとんねん!? なんですよ。理由がきっちりあって殺したのに、あるいは自身で生き返らす予定があったのが、という感じで予定が崩れるという所があると思います。
 しかし、この漫画はその地点を異世界転生という手管で回避することに成功しました。もしかすると元の世界に戻れる、というフラグはあるものの、今の転生した世界で中国武術最強を広めるッッ! ってなっているので、そこには至らない可能性がありつつ、もし生き返ったらそのフラグを使う、という見事過ぎて逆に頭おかしいのではの手管を魅せてきます。
 ぶっちゃければ、その手があるぅ!? なんですが、それでもきっちり配慮がある点は高評価です。色んな意味でやってしまっている漫画ゆえに、そこはちゃんとします。と襟を正されると、ほう……、ってなるしかないというか。烈海王の復活は無い、克己に右手つけちゃったし。とは思うものの、それでも微レ存をケアしていくの、いいぞお! であります。あるいはありがてえ、と再度言いたい気持ちにもなります。
 ありがてぇのは、烈海王異世界でも烈海王している点でしょう。烈海王は究極すると中国武術バカなんですが、そこを確実な実力で黙らせてきたキャラクターです。その黙らせる実力を、そして武術バカなのを、この漫画でも十二分に発揮しており、そういう意味では、狂獣板垣恵介のキャラクターの濃度というのは、他の人が描いても成り立つんだなあ、という感想を持ったりします。どんな人が描いてもその手つきで烈海王になる、という烈海王のキャラクター濃度、端的に言って濃すぎます。
 ということでストーリー面には全く触れない感想ですが、それだけこの漫画が頭おかしいで成り立っていると考えていただいて問題ないと思います。また烈海王烈海王しているとこが見たい! という欲求が痛烈にある方には文句なしで薦められる。よくよく考えて変な漫画ですが、ゆえにオンリーワンとなっている漫画。それが『バキ外伝 烈海王異世界転生しても一向にかまわんッッ』なのです。

 こんぱる&ふじしまペポ『のむラリアット!』を称揚する文章

のむラリアット! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

この項について

 皆さん、知っていますか! 『ごくちゅう!』でにわかに熱視線を集めているこんぱる&ふじしまペポコンビに、既に違う作品が、しかも単行本が出てるという事を!
 ということで、この項はこんぱる&ふじしまペポ組の既刊であるところの『のむラリアット!』を取り上げ、これマジおもろいから、今からでも単行本買ってみて! という話をずーずーやっていくものとなります。

『のむラリアット!』の魅力について

 『のむラリアット』については、既に感想を書いたりしています。
感想 こんぱる&ふじしまペポ 『のむラリアット!』1巻 - オタわむれ 日々是戯言也blog
 そこで、きらら部活物としての良さと、女子プロレスという地点を見つけた点で膝をバンバンババンと叩きまくりました。
 さらっと書くと、部活物としてはまだ商業誌では誰も掘ったことがない女子プロレスモエ4コマという地点を掘っているだけでアドなのに、部活物としても女子プロレス物としても十全に出来ているという、これがきららMAXにあることが一種の奇跡めいた光がある、という話です。最後盛りました。
 さておきそれ以外でも『のむラリアット!』は大変仕上がりがいい。感想の方ではさらっと済ませた、プロレス漫画としての魅せ方及び、キャラクター造形の二つの系統を論述することを、この項ではやっていこうかと思います。

キャラクター造形から見る『のむラリアット!』。

 まずキャラクター造形から見ていきましょう。
 まず、高校一年の野村桃・みるく姉妹。全体的に群雄劇なところのある『のむラリアット!』ですが、一番メインといえるのが、この桃・みるくの双子の姉妹です。 
 みるくさんは青春を燃やせるものを探している子。対して桃さんは女の子ハァハァ出来るものを探している子。この一見方向性が真逆と言うか桃さんが虚数軸入っているというかな二人ですが、この二項が内容にかなりきっちり組み込まれています。
 それが、高校一年で既に未来のスター選手と目されている空条翼さんとの出会いです。桃さんが怪しい挙動だった為に、みるくさんが襲われているのでは? と翼さんが割って入ることに。
 で、その流れのままプロレスのデモンストレーションを見せられ、スター選手である翼さんの動きに魅せられるみるくさん。そして、その翼さんが女の子だと知って魅せられる桃さん。ここに、交わらないように見えた二項が問題なく共存する形をとるのです。ついでに、この流れの中でみるくさんの瞬発力と、桃さんのタフネスが見いだされる、という部分も過不足なく行われており、きちんとプロレスすることに向けた種まきもされています。
 その次の話から、徐々にキャラクターは増えていきます。まず三年の先輩、海音さんと恵さん。片や言うわりには無茶はしないキャンキャン系狂犬、片やおっとりに見えて実は怒るとの大魔神系。次に二年のスター選手でサバサバ系の星さんと星さん好き過ぎる系ありすさん。先の三人を含めた七人をメインに、この漫画は展開されるのです。
 この七人になってのケミストリーはまだ進展途中で、連載分でも中々な仕上がりとなっています。2巻を震えて待つ前に1巻を読みなさい。
 というのはさておき、個人的には基本めげない桃さんの加入によって、下級生を虐げたいってしていた海音さんが結構ちゃんとしてくる、というかみ合わせが大変良いと思いました。色々と危なっかしい指示もしたけど、それを反省したのか、人にさらっと謝れるようになって……! と恵さんを感動させるまでに至ります。桃さんと海音さん、結構犬猿の仲だけど、それが逆にいいように作用した、っていうのが分かる仕上がりなのもいい。ビバ! キャラ関係性!
 そういう糸の繋がりもありますが、個人に強く焦点が合う場面もあります。それが、みるくさんの初試合。そこで善戦したものの、負けてしまったのを、みるくさんが自身のせいだ、って落ち込むところが良いです。もう、単に見て楽しむものから、実際にやって負けて悔しい、情けないまで思うくらいに、女子プロレスに染まっている、というのが分かるところだからです。青春を燃やすものに、みるくさんは完全に出会った瞬間でもあります。で、ここで出る翼さんがまたいいんだ……。というのは実物を見ていただきたいところです。
 上記のように大きく魅せるところもありますが、細かく魅せるとこもあります。恵さんの怒ると怖い所は、その前段階で大体終わってどうなったか見せてこなかったり、海音さんの帰宅の足がリムジンで金持ち!? だったり、翼さんが食いしん坊キャラであるのが偶に匂わされたりなど、ここも大筋では描かないけど、そういうのなんだ、としてきます。それもいいんだ……。ある尺を全開に使うテクニックは見習いたいレベルです。
 さておき、次はプロレスとしての、の方へ。

プロレスとしての『のむラリアット!』

 プロレスそんな詳しくないんだわ、と先に言っておきますが、それでも十二分にプロレスの妙味を出してくるのも、この漫画の稀有な点です。
 まず基本に立ち返りましょう。この漫画は、きらら系の漫画。それも4コマ漫画です。
 つまり、大きくコマを使うことが制限されているのです。大ゴマが使えない。となると、大きく映したいものが出来ない、ということになります。女子プロレスとはいえ格闘系で、それはかなりの足かせかと思います。
 まあ、最近制限を無視するタイプの漫画も跋扈していますが、そことは違って、あくまで4コマで出来る限り、偶に逸脱するけど、それでも4コマという部分を出来るだけ尊重しているのが『のむラリアット!』の極めて偉大な点なのです。
 その上で、一番試合映えする翼さんの得意技は、ダイビング系なのです。つまり、トップロープから飛ぶ、大きい画面を取りたいタイプ。
 しかし、4コマなのです。それで表現できるのか?
 出来る! 出来るのだ!

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 個人的には『のむラリアット!』1巻のベストシーンだと思っていますよ、ここ。4コマからの逸脱を最小限にしつつ、いかにダイナミックに魅せるか、というのを考え抜かれた1本です。ジャンプでは小さく、回転ではコマを最大限に使い、最後は大きく魅せる。対比!
 そういう大技の見せ場もありますが、もっとベタにプロレスするなら積んでおくべきスキルを習得する部分の地味な面白さも見所です。
 プロレスは受けの美学の格闘技。つまり、攻撃を受けた後の受け身がちゃんとしてないとヤバい。というので地味な受け身練習とかしだします。そこがちゃんと理にかなっているから、大変地味なんだけど、へえ、そういうのあるんだ、というプロレスニュービー向けの要素もちゃんとある点も大変いいものがあります。
 こういうとこで置いてけぼりにしないで、ちゃんとその辺の理を明確にする、って手法としてはベタですが、中々それが出来ないので、本気(マジ)崇拝(リスペクト)です。
 それから、プロレスの面白さは動きのある所ばかりじゃない! というのをきっちり魅せているのも、この漫画が仕上がっていると思う一因です。ステージ衣装のこととか、タッグの決め方とか、そういうのも結構楽しいんだ、って魅せ方をしています。
 特にタッグ決めはこの組み合わせで上手く行くん? という不安要素も残しつつも、このキャラとこのキャラが組み合ったのかー、ってなるので、こういう部分を楽しみにしているプロレスファンがいるのも納得だったりしました。ここまででキャラクターを積み重ねたところから、こうくるかー、ですから。
 中でも桃さんとのペアの人が、だったのはやっぱり究極するとあの二人仲いいよな? ってなって、面白かったです。そういうのもタッグの見方で、プロレスの楽しみ方なんだなあ。

〆だからなんか書いとけ

 ということで、『のむラリアット!』も楽しいですよ! というお薦めの為にずーずー書きました。
 感想書いた時とはまた指向が違う内容にしましたが、結局部活物としても女の子物としてもプロレス物としても青春物としてもコメディ物としても、全方位において隙が無い、しっかりした作りのきらら4コマ漫画、というのが総評でしょう。
 個人的に「てめーはもう推しだー!」レベルで推しなので、『ごくちゅう!』でこんぱる&ふじしまペポペアを知った人に、これはほんと面白いから! って無闇に推したい。推し事! となってこの項を急遽書いた次第です。マジで面白いから、騙されて読んでみてください。騙されて!
 と最後台無し感しつつ、この項を終えたいと思います。したらな!

 ネタバレ?感想 平方昌宏 『デビィ・ザ・コルシファは負けず嫌い』1巻

デビィ・ザ・コルシファは負けず嫌い 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
デビィ・ザ・コルシファは負けず嫌い 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 大体の内容「悪魔界最強最強のデビザコさん!」。お前は本当に悪魔界最強なのか? という醜態を晒しに晒しまくりんぐするデビィ・ザ・コルシファさんの漫画。それが『デビィ・ザ・コルシファは負けず嫌い』なのです。
 この漫画はデビィさんが、他愛のない遊びの勝負で負けまくる、というのをキャラクターの押し出しは毎度強い平方昌宏先生がやっていくという、デビィさんの魅力一点突破漫画です。お話の基礎形はデビィさんが負ける、というお約束があり、ゆえに一生やっていける素地がある状態となってもいます。
 ただ、遊びのアイデアが尽きたら、そこで試合終了だよ、という気もしますので、ここでどう限界までやるのか、というのが大変楽しみです。お話の限界値に到達した時こそ、その漫画が一番輝くのです。そうなるのが楽しみだなあ!(ある意味外道)
 そう言う訳で、お話というのは基本添え物だと思った方が、この漫画の理解はスムースです。デビィが出て負ける! という基本コンセプトの中で、いかにデビィさんの魅力を、ポンコツの力を魅せていくか。それに腐心した一作と言う風に勝手に思っています。
 そんな訳で、デビィさんが強カワイイ、チョロカワイイ、ザコカワイイ、バカカワイイを繰り広げていくのが、この漫画と言えるのです。
 これが大変徳が高い。
 というか、この漫画に出てくる女の子は皆チャーミングですヨネ。と本国流法してしまうくらい、皆さんカワイイ。
 この漫画の大メインなので、デビィさんがカワイイのは確定的に明らか。悪魔界最強のわりに、心理戦とか超ダメダメだし、堪え性は無いし、バカだし、なんか全体的に持ってない。
 完全に駄目悪魔なんですが、そこが一周回って魅力として立ち上がる、という所作となっております。
 とりあえず、表紙のキャラがわちゃわちゃするんだろ? という理解で手を出して全然問題ないという地点にまで着地してもいます。そう言う漫画だからこれ!
 キャラ的な造形で言っても、デビィさんは完成度が高いですが、そこに対する理屈もちゃんとあるのが強い。第一回のババ抜きで披露される、頭のあれが心と繋がっているというので、一話目にしてそこを見るという方に誘導してい、その後もきちんと読者に示唆的していたりします。またごっつグラマーだけど、それに対して手足細すぎないか? というのを、でも悪魔だしな。というカードを切っている辺りなどが、特に個人的にぐっときました。夢のバランス!
 デビィさんの造形以外の点でもきっちりカワイイです。極度の負けず嫌いで高飛車だけど、オセロ回で登場の苦手な幼馴染ディアブロさんにはへーこらへーこらしていたりする、けどディアブロさんが負けたらここぞとばかりにマウントをとるとか、本当にこいつ……! ってなるところです。
 しかし、そういうムーブまでもうカワイイ、となってきているから困ります。そもそも悪魔界最強なのにディアブロさんにへーこらしているのがよく分からんのですが、そういう部分もある、という押し出しとして見ると、悪魔界最強なのにつけあがらないのがむしろカワイイに見えてくるのです。
 ディアブロさんがデビィさんに匹敵するくらい強いんだろう、という見方も可能ですが、ここは幼馴染に対する苦手意識が強くなっても全然抜けないデビィさんがカワイイに変換されるようになってくるとこの漫画に良い感じに染まってきています。当然私は染まっていますよ。
 デビィさんは当然ですが、それ以外の悪魔さんもだいぶキャラが立っています。
 空間移動の力を持つレイズさんは、デビィさんの行動時間制限の一因でありつつ、デビィさんの対偶と言える位置です。
 有能で何でもこなせる悪魔っぽい、でも人当たりは優しい、というよくよく考えるとそれで悪魔? な方ですが、それゆえにデビィさんが妙な対抗意識を出して胸は自分の方が大きいんだあー! とかしょうもないマウントしたりします。デビィさんがよりポンコツに見えるように配置されたキャラクターと言えるでしょう。
 ディアブロさんはまだ1巻では1回の登場で、デビィさん並みに強そうだけど、デビィさん並みに戦闘以外はザコいという事実によって、一気にキャラクターを立ててきます。いつもはデビィさんにきつく言っている、その御仁がデビィさん並みにザコい。高潔そうな存在がザコいって、素晴らしいわ! ってなります。ビバ!
 と、そんな感じで、キャラクターの立ち上がり具合はとても高い漫画です。
 とはいえ、これで長期キャンペーンみたいなのが出来るようになるのか、それともこのままこじんまりとした勝負に終始するのか、という問題はあります。どういう方向性を狙っているのか、今の段階では見えません。
 しかし、どっちにしろ、遊びのネタが切れれば早晩どうするか、という地点に立つので、そこに立って初めて、この漫画がどういう存在になるのか、というのが提示されると思います。だから、思い切り長期連載になるがいいや! と思うと書いて、この項を終えたいと思います。

 もう先月のまんがタイムきららチェックポイント(2021年5月号)

先に総評

 皆さん、知っていますか! 2021年5月号にみくるん『はなまるスキップ』がないことを!
 と、先々月に知らされていたことを今さら言って総評と代えようとする悪辣さを魅せるのは、また今度として、今月号ではやはりかきふらいけいおん! Shuffle』の永き不在を取り上げるべきでしょうか。というか、いつから出てなかったっけ? といういい加減な記憶しかないのに何を語れるのかですが、その通りなので得に語らず、かき先生大丈夫かなあ、と書いてお茶を濁したいと思います。
 というのはさておき、最近のきらら本誌はだいぶ一時期と様変わりして、それがいい方に行っていると感じます。うん、ヤバ四天王とかあったけど、うん、大丈夫。ちゃんとしたのも入っているから! わらびもちきなこ『しあわせ鳥見んぐ』とか、ご新規さんが結構頑張ってるので、この調子で安定した誌面という夢を見せてもらえたらなあ、とか思うのでした。
 以上が総評です。

個別チェック三連弾

  • 三上小又ゆゆ式
    • ゆゆ式』について語ることは多くない。多いのだが、言語として出すのが難しいのだ。というくだりは要りませんのでさておき、「レアだよ? 木の謝罪」の文字列としての完成度と内包する意味不明さが堪らなく好きなので、一度でいいから発してみたい言葉として、脳に記録されております。そして「クリーム出てきたら言って?」は卑猥だと思いました。
  • 篤見唯子スロウスタート
    • たまンヌ、一回だけのネタだったか……。いや、今さっき言ったばかりでンヌ? じゃねえんだわ。たまてさんの家庭、予想以上にヤバイんですな……。そして今回はお父さんお母さん祭。万年さんも出るよ! でした。家庭の模様が透けて見えて、なんか妙な解像度が上がった気がしました。いいお父さんお母さん祭。
  • TYONE『謎のリリリス
    • いつもの謎展開の中で、これはないのに、なんかドキドキする! で困惑するあいまりさんをちまちまと挿入することで、全体的にふわっふわの回となりました。色々と、謎の解明につながるものが出た、けどそこをうるせー! 知らねー! する漫画なので、予断を許さないにも程があります。というか、あいまりさんのどきどきの行方は? の方が気になり過ぎて予知とか頭に入る余地がねえ!

みくるん『はなまるスキップ』感想

 5月号には、無いよ! はなスキがないなら、俺たちはいったい何と戦えばいいんだ……!←戦うな

今月のワンワード

燃料!!
 燃料もろたでー!!

  • 鳥居さんが元気なようで何よりです。つか、激励されて燃料言うな。燃料だけど燃料言うな。
    • お話の方は、少し核心に向かう道をみせた、ような。まあ小学生だしなあ。一気にそっちには向かわないか……。

 まんがタイムきららキャラット三作感想(2021年5月号)

まず初めに

 ここは、まんがタイムきららキャラットの中から三作品を選んで、適当に感想を述べるコーナーとなっております。大体好きなのが中心なので、選ぶのは偏りますが、選ぶから偏るんだよ! というしれっとした顔をぶっぱしておきます。
 基本としては前、中、後というくくりをもってみますが、大体あてにならないので、そういうものだ、と思っていただけると助かります。一応、そういうくくりでやろうとはしているんです。やろうとしているんですよ、私は!
 さておき、それではいってみましょう。

浜弓場双『おちこぼれフルーツタルト』

 オツさんとトネさんの甘々ラブソングを前にして、えっ? これ甘々なのが続く流れなの? となるハユヘモ。
 しかし、お互いはある意味ライバル。それが甘々? となりますが、そこへホホさんがいらんことを、具体的にはどっちも恋する乙女アトモスフィア重点なんだから、それを、相手に見るのはどう? ということを言ったせいで、双方が相手方をイノさんと見るという亜空の視点を得る事により、危険度高めな甘々が完成してしまいました。
 そうすることにより、元は芸能事務所の社長だったオツさんも何コレ……!? となるレベルにまで達することに。これはかなり危険度が高く、というかヘモさんが相手がイノさんでなくてもイノさんを見るという手管を手に入れてしまった点が危険度MAXで、これが今後悪い意味で応用される未来しか見えないから困ります。ヘモさんはどこへ行くの? と言う回でした。(偏見)

あfろ『mono』

 行方がしれなくなった幽霊部員田島さん。実際に、彼女と言うのは本当にいたのか? という話へといくなどと、その気になっていた俺の姿はお笑いだったぜ。
 ということで、幽霊部員田島さんの正体は、結局分からずじまいとなりましたが、出てきていた田島さんは偽物で、面々をはめる為に行動していたのだ! となって、その前の号の戦慄をどうしてくれるんだ! となりました。既にモキュメンタリーが始まっているのか、それとも高度なギャグなのか、でしたが答えは高度なギャグだったので、一つ安心はするものの、してやられたわ……! とワーレン台詞も出ようものです。ここまでこの漫画の足元をぐらっとさせておいて、ネタ! で済まされてもう堪らん。ありがてぇ……。←典型的なあfろファンの混乱
 しかし、なら本当の田島さんとは一体? という謎をきっちり残されました。ここまでやられると、もう最後まで出てこない可能性の方が高いレベルでネタとして使われちゃったから、本当に出てきたらこの漫画終わる時かもしれません……。

カヅホ『キルミーベイベー

 そんな! やすながまともになるなんて!
 ということで落雷のショックで、死にはしない辺りが流石です。とお茶を濁さず言えば、落雷のショックでまともなやすなという、ただそれだけのことなのに戦慄せざるを得ない状況が爆誕しました。アイエッ!? 狂人!?
 というのは言い過ぎですが、それでも「まともなやすな」という七文字はこの漫画を今まで読んできた人には中々衝撃的なものがあると思います。現在のアーパーを超えた何かからしてみるのは当然として、1巻辺りのまだちょっと変なだけだった頃を超えてまともなので、本当に何コレ? でした。
 そこから、元に戻そう! という発案まではいいんですが、それをあぎりさんに任せるという、およそ選択肢として最悪なそれを敢行するのは待った! って言いたくなりました。でも、待ってはくれません。そうなればもう、後は、ああもう無茶苦茶だよ……。しか言えない事態に。だからなんであぎりさんに任せたんだ! ってなるので本当にあぎりさんは便利だなあ、と思いました(小並感)。

 GGST私的攻略メモ 名残雪の技性能私的調査文書 必殺技と覚醒必殺技編 暫定版

この項について

 後1ヶ月もしないうちにギルティギアストライヴ(以降GGST)が出るという事実を前にして、拙速にもオープンβの情報でカカッと必殺技とかの話をするという、常軌を逸した行動に出るのは「あ、ギルティギアだ!」という言葉に溺れる者の因果。粛々と受け入れましょう。
 というか、絶対発売日以降にフレーム関係の情報出てくるでしょうから、そこ待ちで全く問題ない、のだけど、こんな時、だからこそだろうがっ! ってコミックマスターJさんも言っていたので、ここはそういうのに妥協しない、特に無駄な行為として、この項を認めるものとします。
 ということで、ここでは名残雪(以降なごっさん)の必殺技の性能面の雑な解説というか雑記を入れつつ、見ていきたいと思います。だから、まだオープンβだろ? ですが、男なら、やってやれだ! ってまさるさんも言ってたのでそうあれかし。
 ああ、記入の基本は、パンチをP、キックをK、スラッシュをS、ハイスラッシュをHS、ダストをDとし、レバー方向は前なら6、屈なら2のテンキー仕様としております。ご理解ください。
 さておき、それではいってみましょう。
(2021年6月19日追記)
 地味に分かってきたことをちまちまと追記しました。間違い探しレベルかもですが!
(2021年10月17日追記)
 バージョン1.10になったので、ちまっと追記しております。

必殺技について

 性能雑記なやつに行く前に、必殺技に対する情報をまとめておきます。

  • 必殺技は必殺技でキャンセル出来る。
    • 必殺技も、飛び道具、昇竜、突進、移動と揃っているので、上手く組み合わせると強力です。特に飛び道具からの移動技は中々強いムーブですよ。あっ、投げもあるぞ!
  • 必殺技は使用するとブラッドゲージが溜まる。
    • ブラッドゲージはなごっさんの特徴ですが、デメリットとメリットが噛み合わないという下馬評なので、あまりブラッドゲージ溜めるのはよろしくない。なので必殺技をもりもり使うのはちょっと危険がある、ということです。
  • ブラッドレイジ中では必殺技が使用できない。
    • ブラッドレイジ中では、覚醒必殺技<残雪>以外の覚醒必殺技及び必殺技全ては使えません。忘れがちというか、いきなり切り替わる、特に移動技が使えなくなるので混乱しがちなので、忘れず対処できるようになっておきたい所です。

必殺技個別解説

不香(236K or 214K)

 移動技。ダッシュと空中ダッシュと2段ジャンプがないという、GGSTの世界におけるかなりの異端児のなごっさんですが、高速移動は出来ます。
 それが<不香(ふきょう)>です。
 かなり高速で移動するので、高速移動がない方ななごっさんとしては、ダッシュ代わりに使う事になります。
 使用後、ボタン押しっぱなしで左右方向を入力すると小刻みに移動します。小刻み過ぎてコワっ! ってなりますが。そこまで使うかというと謎の多い選択肢ですが、無いよりマシやろ(投げやり)。
 それと、ダッシュ慣性的なものが付与されるので、出して上入れっぱでも垂直ジャンプじゃなく少し前に。これで密着からめくりに行けるので、一つ選択肢として覚えておきたいです。

<追記>慣性は活かすことも出来ますが、逆に消すことも可能です。進んでいる方向の逆に入れていると、つーっと進むことがなくなります。これは<不香>を絡めたコンボで必要になる場面が多々あるので、覚えておきたい技術ですね?
 後、ブラッドゲージ上昇は他の技より低めですが、それでも9回ほど使うとパンクします。コンボなどでもどこに入れるか、どう使えば溢れないか、というのを考えたい所です。
 
 必殺技をキャンセル出来るというなごっさんの性質上、<冠雪>で近づき過ぎて逃げるとか、<垂雪>(昇竜系)などの後に出して隙を消す行動にも使いますし、逆に<粒雪>(飛び道具)から攻める手段として使うこともあります。また、<垂雪>一段目キャンセルからのコンボなどにも使うので、おそらくなごっさんの必殺技の中で一番使うやつかと。

粒雪(236+S)

  • 威力・45:発生・遅い:硬直差・有利

 分身を飛ばす飛び道具系。
 それが<粒雪(さざれゆき)>です。
 一回くらいですが飛び道具を消しつつ進むので、届く範囲の中距離くらいまでは優秀な技。発生は少し遅いのでコンボに組み込みにくいものの、逆に言うと判定が遅めに突撃するので、キャンセル<粒雪>の選択肢と見せて、あるいは<粒雪>からのキャンセルしての、前<不香>からの<Bloodsucking Universe>(必殺投げ)などの選択肢が活きてきます。便利!

<追記> また、ガードさせた後有利に動けるのもポイント。連続技にならないがゆえにむしろ有利がとれる、という技です。密着からでも有利がとれるので、固めのアクセントとして使いやすいかと思います。
 ただ、ブラッドゲージ上昇量は他の技より抜きんでいて高いので、3発くらいで限界です。もりもりと使えないのは覚えておきましょう。

 弱点は先に触れたように発生が遅いこと。割り込まれやすいということです。とはいえ、決め打ちの無敵などは、こちらが何もしないでスルーすることも可能なので、この辺は読みあいになるところだと思います。
<追記:バージョン1.10>
 発生と弾速が変わったので、立ち回りでおもむろに撃ちやすくなりました。実際相当諸々速度が上がったので、別技感すらあります。
 しかし、それ以上にコンボでも組み込める場所が増えました。近Sから繋がるようになったのが大きいです。1.09ではそもそもコンボに入れる局面があまりなかったので、それを考えると使いやすくなったと言えるでしょう。まあ、ブラッドゲージ上昇量は相変わらずなのでもりもりは撃てませんが。

垂雪(623+HS)

  • 威力・45>55:発生・早い:硬直差:大きく不利

 昇竜系斬撃。
 それが<垂雪(しずりゆき)>です。
 ヒットあるいはガードで追撃が発動します。ガード後の隙は大きめで、二段目をスカしたら大変なことになりますが、そこは<不香>や<粒雪>辺りでフォローするのがベター。

<追記> ブラッドゲージ上昇量の関係で、<粒雪>で隙消しするともうカツカツになるので、<不香>で隙消ししましょう。<垂雪>自体もほぼ1ゲージくらい上昇しますからね。

 ただ、使用のメインはコンボ中で出す<冠雪>のヒット確認から追撃を狙う時などかと。対空技が基本的にガードされるので、対空用途では使いづらいです。浮いた後は追いうち決め放題ゆえに浮く技は貴重なGGSTにおいては、一段目キャンセル前<不香>とやってコンボパーツとして使っていくのがまた、ベターかもしれません。
<追記:1.10>
 バージョン1.10で、発生の高速化と二段目が手動になりました。よりコンボ技としての側面が強化された感じです。
 コンボ的にはやはり不香でキャンセルして、という流れになりがちですが、高めで対空で当てれば遠S三段に不香無しで行けます。
 また単発カウンターでカウンターヒット演出が出る技なので、それを見込んで単発からのコンボを組み立てるのもありかと思います。

冠雪(236+HS)

  • 威力・50:発生・早い:硬直:五分

 突進技。下段技にみえて特に下段じゃないよ! いわゆる上段、立ちしゃがみどちらでもガードできるよ! 
 それが<冠雪(かむりゆき)>です。
 かなり高速で突進するし、発生も早い。なので突発的に出してひっかけた所を<垂雪>、ガードされていたら<不香>、という風に使っていくことも可能です。とはいえ、<冠雪>からの<垂雪>がコンボの流れとして優秀、突進のおかげで<垂雪>のリーチの面もカバー出来るので、こちらをメインに使っていく形になるかと思います。
 意外とガード後の硬直が長くないので、いきなりぶっぱして近寄り、おもむろに<Bloodsucking Universe>という択もありかもしれません。

<追記>
 意外どころか完全に五分なので、とりあえずぶっ放すのはかなりあり寄りのありです。またカウンターヒットするといい感じに浮いて追撃も結構もりっと出来るので、これで確定カウンター取れるとこではかなり活躍します。
 ただ、やはりブラッドゲージ量が一ゲージ分くらい増えるので、結構無理は出来ないのは覚えておきましょう。

Bloodsucking Universe(623+P)

  • 威力・90:発生・早い:硬直差・不利

 色々と効能のある必殺投げ。
 それが<Bloodsucking Universe>(BSU)です。
 効能は三つ。必殺投げだから投げ抜け出来ない事。当たればブラッドゲージが高速で自然回復する事。体力が少し回復する事。必殺投げが投げ抜け出来ないのは全必殺投げ共通なので流します。価値があるのは後ろ二つ。
 ブラッドゲージは自然回復、つまり何もしなくても減っていきます。それもかなり高速です。攻めの連携の〆にこれを決めて、ブラッドゲージを回復させる、というのは一つのお家芸になるかもしれません。
 体力が回復する量は微々たるものですが、それでも体力回復要素はどのゲームでもリスクを伴うものです。それが割と気軽に狙えるので、かなり使いやすい技と言えるでしょう。
 BSUの弱点はやはり投げスカリの硬直が通常技より長いこと。こればかりは、通常投げよりスカリが短かったら、そりゃいかんでしょ、なので許容したい所です。

覚醒必殺技解説

忘れ雪(632146+S)

  • 威力・181(カス当たり70):発生・早い:硬直差・大きく不利

 切り上げからの連続斬撃する技。
 それが<忘れ雪(わすれゆき)>です。
 発生が早く無敵もあり、コンボや割り込みに手広く使えます。引きつけて当てられると、追撃演出になって一気にダメージが伸びますが、先端だとカス当たりなので、出来れば近づいて当てたい技となっています。
 また、無敵の存在はなごっさんの苦手っぽい受けの面で重宝する為、ゲージがある時はこれをぶっぱする心の準備をよしとしていたい所です。ガードされると隙だらけなので、本当にぶっぱするかはその時々ですが。

<追記> ヒット後に、ブラッドゲージ回復が結構するようになりました。BSUみたいにその後にすぐ必殺技を使ってもゲージが増えない、ということはないですが、特に画面端で当てた時には恩恵がデカいので、端でコンボした後の〆ではこれを狙いたい所です。

残雪(632146+HS)

  • 威力・200:発生・普通:硬直差・大きく不利

 ブラッドレイジ中にのみ出せる覚醒必殺技。
 それが<残雪(ざんせつ)>です。
 端から端くらいまで当たり判定がある斬撃で、ブラッドレイジ中にリーチの伸びている立ちHSの、先端などから振っても繋がるのが利点。使うとブラッドレイジが解除されるので、とりあえずぶん回す! というのもありと言えばあり。ゲージが勿体ないとみるか、体力の為とみるか、というところでしょう。
 威力はかなり高いので、当たりの強さを全面に出してぶっ放すのもあり。相手が委縮するならそれもそれ、と言った所でしょう。

〆としてなんか書いとけ。

 ということで、ざっくりと名残雪の必殺技及び覚醒必殺技雑記でした。必殺技を必殺技でキャンセル出来るという、ある意味では無茶苦茶なのにぶっ壊れという感じがしない辺りが絶妙といえるかと思います。もうちょっと、だが奴は、弾けた。してくれると満足出来るんですが、そうすると本当にぶっ壊れるかもしれないので、痛し痒しとしたい所です。
 しかし必殺技で必殺技を、は格ゲー者なら夢を見てみたことも多いと思います。スパキャンだけでも夢が見れている感強かったけど、必殺技だとよりデカい夢の足音が聞こえるようです。
 その辺が、どういう攻略をもって使われるようになるのか。発売を震えて待ちたいところです。
 本当はこれも動画にしたかったんですが、やはり時間がない。発売されてからカカッとやった方が効率は良いだろうと判断しました。それがどう出るか。
<2021年6月10日追記>
動画作った。大体同じだと思う。
ニコニコ動画
www.nicovideo.jp
Youtube
youtu.be

 そう書いて、この項は終わりです。したらな!

 GGST私的攻略メモ 名残雪の技性能私的調査文書 通常技編 暫定版

この項について

 第二オープンβもやっておった『ギルティギア ストライヴ』(以降GGST)。その中で使うと決めた名残雪(以降なごっさん)の技性能などを、第二オープンβ版のながら記して、己の攻略の助けとしたい。そういう項となります。
 細かいフレームの話などは、後々公式から情報が出るでしょう。そうは分かっていても、自分理解の為に情報を収集するのは下手の物好きの因果。因果なら応報せねばなりません。
 ということで、なごっさんの技性能を一つ一つ確認していきます。まずは通常技からとなるのが、今回であります。
<2021年6月19日追記>
 だいぶ色々分かったこともあるので、それをちまちまと追加しています。間違い探しレベルかもですが!
 それではいってみましょう。

名残雪通常技性能について

特異なところについて

 なごっさんの通常技は、他のキャラとは違う性質を持っています。それがスラッシュ(以降S)類とハイスラッシュ(以降HS)類で、これらにはブラッドゲージ回復要素と削り要素があるのです。
 ブラッドゲージはなごっさんの特徴の一つで、必殺技を使用すると溜まっていき、溜まりきると通常とは違うモード、ブラッドレイジに移行するので重要なものです。
 ブラッドゲージが溜まりきると、ダメージゼロの攻撃判定を出して少し動きが止まります。この隙の大きさと、その後のブラッドレイジ中に体力がもりもり減っていく、終了までに最大で体力半分くらい吸われるという仕様なので、出来ればなりたくない。なのでブラッドゲージを回復出来る要素のあるS類やHS類は、出来るだけ当てていきたい技、となります。
 ブラッドゲージについては、結構フレキシブルというかファジーなところがあるようで、上がるきる途中で回復しても、上がりきってモード発動する、ということが感覚的ですがあったので、出来るだけマメにゲージ回復していくのが寛容、となります。この辺が、なごっさんの難しい所です。
 さておき、ブラッドゲージ回復量はかなり細かいデータなのでプレイだけでは中々分かりませんが、目安として、S類HS類相手に当てた時に赤い塊がなごっさんに吸収されます。
 S類が一つ、HS類と立ちS>立ちS>立ちSの三段目が三つ吸収するので、たぶんそれらが多いとゲージ回復も捗るのだろう、という判断が現状です。β段階ではまだまだ未知数なので、今後の攻略が待たれます。
 削りの方は、S類HS類に少しの削りダメージががある、というだけですが、ブラッドレイジになっていると、削り量が目に見えて多くなるという点は挙げておきたいところです。
 S類だとパンチ(以降P)のダメージよりも微量ながら、HS類だとキック(以降K)が当たるくらいは減ります。これとS、HS類の射程がぐんと伸びるのと合わせて、ぶん回すのが強くなる要素です。
 でも体力が本当に音速で減るので、それとトントンになるかというとわりと謎なところはあります。

各通常技について

 ざっと見ていきます。数字はレバー及び十字キー方向を意味しており、5ならニュートラル、6なら前、2なら下に、といった具合です。
 それではいってみましょう。

  • 5P
    • ダメージ・26:発生・早め:リーチ・短め:硬直差・五分
    • ガトリングルート:>6P、2P、6K、6HS
    • なごっさんとしては早い方の攻撃。その発生の早さで暴れるのに向きます。逆に言うとなごっさんの通常技で暴れに向くのがそう多くないので、自動的に暴れる時に使う技になります。ただ、打点が高くしゃがまれているとスカることもあるので、こっちよりは2Pのが暴れる向きかもしれません。
  • 6P
    • ダメージ・34:発生・普通:リーチ・短め:硬直差・やや不利
    • ガトリングルート:なし
    • GGシリーズ伝統の上半身無敵技。発生は早くはないですが遅くもなく、5Pから繋がるくらいではあります。基本上半身無敵を活かして対空として使いますが、それ以外の道としてはリーチが長い技へのカウンターで使うことも。とはいえ通じる技と通じない技があるので、それを含めて程々の性能と言えます。
    • 対空で使う時は必殺技を入れ込みたいところです。垂雪辺りが相性良いので対空としてワンセットだと思っておきましょう。
  • 2P
    • ダメージ・22:発生・早め:リーチ・短め:硬直差・微不利
    • ガトリングルート:>5P、6P、6K、6HS
    • なごっさんとしては早い方。所謂コパン。発生は5Pと大差ないですが、当たり判定の位置が低い分、当てやすい技です。ここからの派生が特に強くはない、と言うか6P以外は繋がらないので、本当に暴れる用重点。そしてこれ二発からヒット確認<垂雪>、あるいは<冠雪>とかできると熟練者感があります。
  • JP
    • ダメージ・20:発生・早め:リーチ・短め
    • ガトリングルート:>JP
    • 空中連打キャンセル可能な唯一の空中技。一応発生も早いので、コパン飛びするならこれしかないのもあって、局面によってはだいぶ使われる技かも。でもリーチも短いので過信は禁物ではあります。もつれそうな時に。
  • 5K
    • ダメージ・34:発生・早め:リーチ・短め:硬直差・微不利
    • ガトリングルート:>6P、6K、6HS、D、2D
    • 標準的なK。GGSTはK類の派生が広くなっているので、それの為に活用する場合があります。特に足払いに繋げられるのが優秀。また6Kへのガトリングルートは距離を詰められるので、間に割り込まれない範囲なら結構使えると思われます。これ単体では、ジャンプキャンセルできる唯一の技であること、発生と打点の関係で空中コンボの中継ぎとして活用出来ることがあげられます。当て過ぎるとすぐ落ちてしまいますが、そう言う仕様と割り切りましょう。
  • 6K
    • ダメージ・35:発生・遅め:リーチ・短め:硬直差・やや不利
    • ガトリングルート:なし
    • 少し前に進んで踏みつけ。この少し進む、が地味に重要です。歩きと前ジャンプと<不香>しか距離詰め行動がないなごっさんにしては、やや不利とはいえ相手に攻撃を当てつつ進めるので、相手次第ですが使う局面は多いかもしれない。5Kから出すのが一番多いかもですけど、直に出すのも、距離に寄ってはありかも。地味に下段だったりします。
  • 2K
    • ダメージ・26:発生・早め:リーチ・短め:硬直差・微不利
    • ガトリングルート:>6P、6K、6HS、D、2D
    • 所謂小足。下段の選択肢は多くはないので自動的に使われる形になります。発生の早い下段ですね。それ以外では特に強調するとこがないですが、足払いにつながる点は特筆できるかと思います。
  • JK
    • ダメージ・26:発生・早め:リーチ・短め
    • ガトリングルート:JD
    • リーチはとても短く特に他の技に移行も出来ないものの、めくりをする事が可能。とはいえ、なごっさんの前ジャンプだと、相手に密着した状態で飛ばないとめくれないので、ネタとしてはありだけど強いか? というとこも。それよりはJDに繋ぐコンボ要素で使います。
  • 近S
    • ダメージ・40:発生・普通:リーチ・短め:硬直差・微有利
    • ガトリングルート:>S、HS、6K、6HS、2S、2HS、5D、2D
    • 発生はそこそこですが、当たると相手が浮くのが重要オブ重要。単純に当てて浮く技というのは、浮いたら着地するまで無防備なGGSTにおいては重宝します。主にコンボ面で使いますが、ガトリングルートの多さも魅力。ただ、近Sになる範囲が結構狭いので、遠Sになっちゃった! も多い点が難点です。
  • 遠S
    • ダメージ・25:発生・遅め:リーチ・長い:硬直差・不利
    • ガトリングルート:>「5S(19)>5S(14)」、5HS、2HS
    • リーチの長い突きで、5S>5Sと三段に繋がるのが最大の特徴。先端を当てても繋がるので、かなり重宝します。リーチは長いですが6P類に処られやすい点に注意。追加は2段目までキャンセル可能。ヒット硬直は長くないので2段目まででヒット確認したいですが、2段目がガードされても何もしなければ確定反撃貰えるので、ガードされてたら二段目から逃げる選択肢を考えた方が無難でしょう。
  • 2S
    • ダメージ・32:発生・普通:リーチ・普通:硬直差・やや不利
    • ガトリングルート:>HS、2HS
    • 下段としてのリーチと打点の低さが取柄の技。一応、空中コンボに使える部分でもあり、低い相手でも拾えて、且つ2HSに繋げられるので、そこを活用する形。強いコンボが出ればいいんだけど、どうなるだろううか分からないです。
  • JS
    • ダメージ・35:発生・普通:リーチ・普通
    • ガトリングルート:JS>JHS
    • 早めの空対空に使いたい技。もうちょっとリーチ長いといいんだけどとも思いますが。ジャンプから比較的早めに振って空対空しつつ、というのもなごっさんの飛びの基本とも言えるところ。これは飛びが難度の高いなごっさんにおいて結構やるムーブかと思います。
  • 5HS
    • ダメージ・60:発生・遅い:リーチ・長め:硬直差・大きく不利
    • ガトリングルート:なし
    • 当たると吹き飛ぶので、端以外だと追撃が難しいですが、判定は強いので遠Sに6Pを合わせてくる相手に対するカウンターが可能と言えば可能。前Pに対しては相殺が多いので、過信は禁物ですが、それを抜いても判定は強強。リーチは長い方ですが、遠Sほどではないので、遠Sからガトリングで出すとスカる場合もある点も注意。
    • ブラッドゲージ蓄積量で、リーチの延長と発生の高速化があります。元々先端の判定が強いので、それが伸びるとかなり強い、ですがHSぶん回していると自動的にブラッドゲージが減っていくので……。ちょっとだけ強い時間が出来る、と言うのはデカいのですけども。
  • 6HS
    • ダメージ・70:発生・遅め:リーチ・普通:硬直差・大きく不利
    • ガトリングルート:なし
    • 振り下ろし斬撃。発生やや遅めでリーチも長くはないですが、なごっさんのHS類らしい当たりの強さを誇ります。ジャンプ抑止としても使える上範囲の広さも優秀。コンボでもちょっと高く浮いた相手でも当てられるのが偉大。リーチがもうちょい欲しいところですが、流石に贅沢かもしれません。ヒット後ほぼ追撃できませんが、逆にウォールブレイクには使いやすいのは良い点。
  • 2HS
    • ダメージ・50:発生・遅い:リーチ・長い:硬直差・大きく不利
    • ガトリングルート:なし
    • 範囲の広い斬撃。しゃがまれると当たらないという弱点もあるものの、攻撃範囲の広さ及び当たりの強さは中々で、相手が空にいるならこれを置いておけばいい、と言う技。ここから繋がる必殺技、というのが端にでも行かないと無いので、コンボの〆として使い、キャンセル<不香>で接近からの択をするのが有効かもしれません。それか相手が飛びそうなところでとりあえずぶん回しておけ、という感じでもいいのかも。
  • JHS
    • ダメージ・41:発生・早め:リーチ・短め
    • ガトリングルート:なし
    • 下に強い飛び込みが少ないなごっさんにおいては、下に十分な判定があるこれは有難いものです。地上技につながるタイミングを覚えておくと、武器になってくれるでしょう。早めに出すより引きつけて、ですが地上技につながる結構タイミングは難しいので、マジタイミング覚えましょう。
  • 5D
    • ダメージ・50~:発生・遅い:リーチ・短め:硬直差・大きく不利
    • ガトリングルート:なし
    • 所謂ダストアタック。中段で最大溜めで空中追撃で大ダメージがとれます。普通に溜めずに出してロマキャンしてコンボという方向もあり。中段は少ない、というかこれだけななごっさんなので、自動的に使う局面は多いですが、リーチがそこまでないので、近距離でどうごまかして出せるかが焦点になるでしょう。
  • 2D
    • ダメージ・30:発生・早め:リーチ・短め:硬直差・不利
    • ガトリングルート:なし
    • 所謂足払い。リーチはそこまでではないですが、相手をダウンさせる行動且つ下段なので使う局面はそこそこあります。基本的に繋がるルートが5K、2Kから以外にないので、それらとセットで使う、と覚えておくといいかと思います。
  • JD
    • ダメージ・55:発生・遅め:リーチ・普通
    • ガトリングルート:なし
    • 空中の上の相手を攻撃するので、空対空か? 感はあるものの、当たる位置が結構上に、なのでそれならJSでいいや感が強い技。あるいはダストの追撃で使うコンボパーツの側面が強い感じです。一瞬空中で止まるので、それを使う、のか?
    • 当てると壁バウンドする技でした。上手く当てればお手玉みたいなことも可能。回数的にはお手玉一回が限度でしょうけれども。

〆だからなんか書いとけ

 ということで、名残雪通常技解説でした。動画の方が伝わるんでしょうが、文章ネタにしたかったので、こうやってみました。というより動画も撮るつもりでしたが、時間がない……! それなら発売されてから! という形になりもしました。リリース版で作った方が早いですしね。
<2021年6月10日追記>
ニコニコ動画
www.nicovideo.jp

Youtube
youtu.be
 さておき、今回の項はここまで。したらな!