不定期な今日の『ゲーミングお嬢様』のワンワードから 第十四回

基本攻め有利のアー〇ゲーでは
 この妖怪の独壇場でしてね

ゲーミングお嬢様 - ジャンプルーキー!

この項の説明ッ!!

 このまま絵がうまくなったらそれはそれで味わいが薄れるんだよなあ、というファナティックらしい感想を常々持っているファンも多い大@nani『ゲーミングお嬢様』のワンワードを掘っていく、掘り下げるとは言ってない、むしろ掘り上げたいという謎の思想のコーナーです。完全に需要を見誤ってますが、イナフですわ。
 それではいってみましょう。

第十三回「アークゲー」

 アークゲーとは、アークシステムワークス産ゲームのことです。珍しく意味がある言葉に見えて、やっぱり意味が全然内蔵されていないので、ちゃんと語っていきましょう。HELL or HEAVEN!
 まず、アークシステムワークスとは。ゲーム会社です。詳しくはググれ。で済ませて、適当な話をしていきますが構いませんねッ!
 アークゲーの特徴と言うのは攻めに特化した、という物があると思いますが、それは大体その通りです。アークゲーは攻めを推奨します。推奨し過ぎて前歩きしているだけゲージが溜まるという、よくよく考えると結構無茶な施策を入れてきたりします。あまつさえ、下がり続けるとゲージがなくなる、まであるので、攻めろ! という圧が尋常ではないのは推して知れると思います。
 コンボやダッシュなどの仕様も、今までではあまりない要素が多かったものを掘り下げたのがアークゲーです。ギルティギア(以下GG)の頃から、ダッシュから攻撃してもいきなり止まらない、という所謂ダッシュ慣性があり、これにより、ダッシュからの攻めがスムーズに行える形でしたし、チェーンコンボならぬガトリングコンビネーションは、元祖がキャンセル不可になる、と言うのとは逆に、むしろキャンセル上等の仕様でした。つまり、ダッシュからガトリングコンビネーションを繋いで隙の少ない必殺技でしめて固める、という動きが推奨されているのです。この辺りも、アークゲーが攻めゲーである、と言われる要因でしょう。
 あるいは、全キャラ即死必殺技、というのがあるのも特徴です。アークゲーには必須レベルで組み込まれているシステムですが、その初期であるGG期から既にぶっ壊れで、これは始動技から即死技に繋ぐ形なんですが、受けた側が回避を選んで、当てた方が即死技を出さないと隙が出来る、という要素があり、そしてあろうことかその隙からのコンボで余裕で即死させられる、というので、即死と即死の二択という訳の分からないものが生まれていました。チャージの仕様、何故気づかなかった!*1
 そして攻めゲーと言われがちですが、その攻めの強さ、という部分へのアンチテーゼとして他のゲームにない防御施策も組み込まれているのも、またアークゲーの特徴でしょう。特にGGシリーズだと削り無効のフォルトレスディフェンスや成功すればガード硬直の減る直前ガード、あるいはコンボ途中でも抜けられるサイクバーストなどが、それです。と言いながらもフォルトレスディフェンスはGGX期に通常技を強制キャンセルさせるFDCが生まれたり、サイクバーストも攻め有利な読みあいの要素も強かったりと、ある意味では初志貫徹な部分もあったりするのですが、それはまた別の話。
 さておき。
 攻めゲーがあるなら守りゲーもあるのでは? と思われる向きも多いかと思います。ゲー嬢ではカプコンゲーがそれ、というニュアンスが見えたりもするのですが、実際問題として守りゲーというのはないのではないか、という気が僕はしています。ゲー嬢も、言外にそう言っている、とすら思います。
 というより、アークゲーがあまりに攻めゲー過ぎる為、逆説的に普通の格ゲーが守りゲーみたいなアトモスフィアを纏っている、と言えばいいでしょうか。カプコンゲーもそうですが、基本攻めキャラというのはどの格ゲーでもいて、その逆も当然います。アークゲーでもその部分、守りの側面を持つキャラもちゃんといるのです。アクセルとかね。でも、そのアクセルも攻めていかざるを得ないのが、アークゲーの攻めへの圧なのです。ほぼ病的レベルの攻めろ! の意志。GGシリーズ新作でどういう形で発露されるか、今から楽しみです。

*1:GGには必殺技をチャージ行動で強化するムーブがあるんですが、それが実は一瞬だけチャージすることで通常技の隙をほぼ0に出来たのです。つまり、相手の食らい硬直の長い技を隙0にして、ダッシュしてコンボして最後にまた、というので無限コンボが……。