スパロボ30で言いたいことなどを適当に

【Switch】スーパーロボット大戦30

大体の内容

 『スーパーロボット大戦30』、皆さん楽しくやっておられるでしょうか。筆者などは、事前にスパロボTをしてしまうくらい待ち遠しくした作品なので、すこぶる付きで楽しみまくり、プレイ日記というかなんか書いているんですが、そこでは書けない、というか場所と尺がないことについて、カカッと書いていきたい、と言うのが今回の内容となっています。
 で、スパロボ30、DNKG(どんなかんじ)? というのを、様々に語っていけたらいいな、というやつになります。
 前置きはこれくらいにして、それではいってみましょう。

シナリオについて

 唐突に始めたので、唐突に楽しいとこについて徒然しますが、とりあえず、シナリオがいい感じです。
 スパロボのシナリオ、と聞いてどういうのを思い浮かべるかというのは人によって、あるいはスパロボ経験によって種々あるかと思いますが、一応スパロボEXからスパロボに入った程度のロートルとしては、今回のスパロボはかなりシナリオがいいです。
 その良さというのは二種あり、それはクロスオーバーとしての良さと、メインとなるミツバさん関連の良さです。この二輪が、大変良い塩梅なのです。

クロスオーバーの良さ

 スパロボ、というと様々なロボットと、そのパイロットの交流というのが魅力となっています。
 昔はその辺はクロスオーバーというより一緒にいるからという話で、それぞれのロボットが集まっているだけ感が強かった*1ですが、作品が重なるにつれ、クロスオーバーという要素が高まっていきました。
 その一つの頂きが、スパロボ好きの中では名作と名高い『スーパーロボット大戦W』になるかと思います。これのクロスオーバーはスパロボ好きの中でも語り草で*2、高いレベルで作品と作品との混淆、あるいは触れあいがある作品でした*3
 翻ってスパロボ30はどうか。これもかなりレベルが高い。日記でもちらちらと書いたりしてますが、細かいネタ、繋がりをきっちり掬っています。たとえば勇太と裕太という名前の響きの同じな部分をさらっとやったり、イズルと大作の漫画繋がりをこっそり且つきっちり出してきたり。
 そういう細かいところもいいですが、大ネタとして超AI関係もよいものです。
 超AI勇者シリーズのロボットに自我があるという部分の補足というか舗装の為のものですが、スパロボ30で面白いのは、『勇者王ガオガイガー』の超AIの技術が、『勇者警察ジェイデッカー』に引き継がれた、という流れになっている所です。
 ご存知の通り、ガオガイガー勇者シリーズとしてはジェイデッカーより後発です。つまり、ジェイデッカーから超AIガオガイガーにつながる、というのが普通ならやる形になるところです。
 しかし、スパロボ30では『勇者王ガオガイガーFINAL』から10年後の『覇界王 ガオガイガーベターマン』がストーリーに組み込まれている為に、ジェイデッカーの方が後に起きた話、として処理されているのです。つまり、後発産の超AIの技術が先発作品に繋がる、というねじれが起きているのです。
 このアクロバティックは、単にそうであるという示唆だけではなく、折々のシナリオに組み込まれています。流石に護*4がブレイブポリスの面々に超AIの先輩を当てはめていくシーンみたいな使い方をされると、その辺に対してイケイケなんやな。という感想がでます。しかし、それくらいに上手く扱っているということでもあります。ぶっちゃけ美味過ぎるだろ、とも思います。
 この辺、スパロボWのテッカマンブレードとオーガンの関わり方みたいに見えるのは私だけでしょうか。あっちは元ネタに対してのお互いのアプローチを逆手に取った格好ですが、超AIの方は外枠として勇者シリーズである、というのが回り回ってこういう繋がりになるのです。これは本能に見事、と言いたくなるのです。
 他にも、宇宙世紀繋がりでナラティブの赤い彗星の再来が赤い彗星と出会ったり、同じ超電磁ロボなので豹馬が健一にライバル心を燃やすとかもありますが、ここを書き出すと色々あり過ぎて流石に尺が長くなりすぎるので、この辺りでこの話は終わりにします。
 とにかく、クロスオーバーが大変いい。それがまず一輪です。

ミツバさん達の物語

 スパロボ30は色々な作品が乗り合わせる話な訳ですが、そのクロスオーバーを乗せる皿として色々な奴が出てくる訳ですが、今回は万能戦闘母艦ドライストレーガーがその受け皿となります。これの艦長が、先から名前が出ているミツバさんです。
 この、作品の寄り集まるのを可能にしているドライストレーガーですが、そこにいる人たち、運用している人たちにも当然スポットは当たります。
 そのスポットを一番受けるのが、主人公を抑えて艦長のミツバさんなのです。
 ミツバさん達は、訓練を終えたばかりのペーペー。しかし敵の襲撃によってドライストレーガーを扱わざるを得なくなり、成り行き上、ミツバさんがその艦長になる。というどこか聞いたことがあるような出だしで、まずはスタートするのですが、人が、ロボが集まるにつれ、ミツバさんは大望を口にします。
 地球統一、と。
 そういう訳で、この話はミツバさんの大望が成っていくのか、というのを見ていく話でもあるのです。主人公? 一応それらしい筋はあるんですが、ミツバさんの方が主人公と言って差し支えないくらい、ミツバさんの話は大きいのです。
 しかし、ミツバさんはその大望を口にしたにしても、すぐにそれをする! とまではいきません。どうするか、というので迷いも見せます。それがどうなっていくのか、というのが私もプレイしているのがまだ中盤なのでどう転ぶのか分かりません。
 それでも大望を言った手前、艦長から降りる、と言っても直属の上司ファイクス准将も、あるいはブライトさんもやってみろ、とある意味突き放してきます。もう、大望をしない訳にはいかないのです。
 とはいえ、これでミツバさんに人望とかなければ、降ろしていたとも思える所もあります。ブライトさんに艦長、そして隊の指揮をしてもらおう、というつもりでいたところで、ブライトさんはノーといいます。その理由として、ミツバさんは意外とその隊の人達に親しまれている、というのが提示されるのです。
 そういう意味では、ミツバさんには天運があり、人運もある、ということなのでしょう。それがどう転ぶかはまだ分からないし、なんかクスハさんに先に不穏があると感じられたりしてますが、それを乗り越えられるのだろう。という妙な安心感すらあります。
 それくらい、ミツバさんにスポットがあっている。それがスパロボ30のシナリオの良さのもう一輪なのです。

システム周りなどについてのひとくさり

 ここからは、UI、つまりユーザーインターフェースや、システム面やちょっと分け入ったところについて思ったことなども書いていきます。
 簡単に要約しておくと、UIも進化したなというのと、戦略フェイズマジ沼という話、あとは戦闘アニメの話と、ミッション型のいいとこ悪いとこを書きます。
 どれも、スパロボはどんどん新しくなっていく、というのを体現しているので、それについて語ることはスパロボを語ることだ、ということにしたい。そういう意図でやっていきましょう。

VXTシリーズから更に且つ微妙に変化したUI

 スパロボのUIはわりとシリーズ単位で変わっていきますが、スパロボ30のそれは最新作ゆえ洗練されています。特に、上下だけしていればいい、という動かし方の整理は堂に入っています。
 この上下だけしていればいい、というのは意外とスパロボで安定しません。戦闘時の武器選択や戦術フェイズのメニューの動かし方は上下だけな場合が多いですが、戦略フェイズのメニューは意外と縦横混淆です。
 直前のVXTシリーズはその軛から逃れられてはいなかったのですが、30では基本的に戦略フェイズのコマンドも上下移動のみ、という形に落ち着いています。横にするのは、目盛りなど要素的に横に移動せざるを得ないとこくらいで、他はほぼ上下だけです。
 出来るだけ横にやらない、というのは手順が少ないゆえに動かし方がシンプルになるので、よりストレスなく、という風に舵を切ったんだなあ、という勝手に思っています。
 そういうストレス面で見ると、戦闘アニメの見る見ないをワンクッション置かなくなったのも好印象です。
 戦闘アニメはその進化と深化によってスパロボの華になりましたが、同時に時間もかかるようになりました。ゆえに、それをスキップする機能も追加された訳ですが、いままでは見る見ない、というのを項目でボタンを押して選んでいました。
 しかし、スパロボ30では戦闘準備画面の時に横を押すことで、どこにカーソルがあっていても切り替えることが可能になりました。そのあまりの正しい理路、縦は使うけど横は使わないから割り振れる、というのにくらっときましたよ。美しいとすら言えます。これだけで、今回のU&Iは成功している、とすら暴言してしまえるレベルです。
 操作性の面でも、特に突っかかりを感じるようなところは少なく*5、メインで使用するボタンも少なく、且つ割り当てもちゃんとしている。こういう細かい所で出来るだけストレスを溜めない仕様となっている、と言っていいでしょう。
 総じて新標準という出来栄えになっています。

戦略フェイズという名の沼

 スパロボに強化する項目が出来たのは『第三次スーパーロボット大戦』からですが、そこから30年近く経ち、成長、あるいは改造の幅はどんどんと広がりました。『第三次スーパーロボット大戦α』なども小隊編成がマジ地獄沼でしたが、育成システムがより伸長したVXTシリーズの戦略フェイズもまた、少し方向性は違いますが沼になっていました。
 限られたリソースをどう分配するか、というのは戦略なゲームならあって基本の要素ですが、スパロボもVXTまで来ると、その要素のいり込み具合が多岐に渡り、特にキャラクターの成長と隊全体の成長に関する数値が共用だったので、本当に禿げ上がりそうになるくらいどう振るかが悩ましかったです。
 その点でスパロボ30はどうかというと、キャラクターの成長と隊全体の成長についての数値は分かれましたが、その分キャラクター成長の数値はもらえる量が多くないので調子乗って使うとすぐなくなり、隊全体の成長の方は8段階×3種×6か所というので、どう育てるか、というのに頭を悩ませる仕様となっています。
 ついでに機体や武器改造の方も、どの機体も改造すればきっちり使えるという形になっている、飛び抜けてヤバイやつも中にはいますが、ので、気に入った機体を改造すればいい。そう考えていた時期が俺にもありました。
 というのも、気に入った機体が増えていくというスパロボマジックがあるのです。シナリオが短くとも的確で、筋もいいので、そのせいで思わぬお気に入りが増えて、さてどれを改造しよう、と悩んでしまうのです。*6
 だもんで、資金などの数値は中盤では軒並み枯渇します。後半になると余るかもしれませんが、基本カツカツ。そういう仕様なのです。だからそれらを稼げるミッションがクソタレ有難いのですが、その話はまた別の話です。
 とにかく、戦略フェイズは沼。それも、部隊が強くなるのを実感できるせいで、むしろ沼に突撃したくなるタイプの沼です。こういうリソース分配、超いい……。と蕩れ顔になるのもしょうがないと思っていただきたい。

最近のスパロボ戦闘アニメってやつは

 戦闘アニメについてもひとくさりやっていきます。
 上記しましたが、戦闘アニメはスパロボの華として、現在も君臨しています。初期は容量の関係もあってか、動きは少ないものでしたが、それが解決されていくにつれ、ぐんぐんと動き始めます。*7
 その傾向は作品を重ねるごとにより伸長していき、ここ十余年、『第三次スーパーロボット大戦α』以降は今回以上のやつが出来るの!? でした。それを出来る! 出来るのだ! というのを貫き通した30年の集大成が、今回のスパロボ30になります。
 ちょっと脇道ですが、スパロボは元々はSDキャラが動く、という形でした。それがスパロボ30になると等身大に近くになっている、というのが個人的にむず痒い感じがします。
 というのも、等身大スパロボ、というと『新スーパーロボット大戦』を思い起こすからです。リアル等身のスパロボ、というので鳴り物入りで出たやつですが、結果は私にトラウマを植え付けていきました。*8
 そんな新スパロボに、スパロボ30でのキャラアニメの等身はだいぶ近づいています。特にアップになるとリアル等身になりますしね。
 しかし、戦闘アニメの仕上がりは、新から20年以上の時間の経過がしっかりとあった、という形になっています。あるいは新スパロボもここを目指していたのかも、と思うと、それはそれでなんとも言い難い感覚なので困ります。VXTからその傾向はありましたが、より伸長したのが、スパロボ30なのかもしれません。
 話が逸れたような逸れてないようなですが、とにかく今回の戦闘アニメも気合が入り過ぎている、という理解で間違いないと思っていいでしょう。これだけ凄いやつなのに飛ばしてもいい、というのだから、太っ腹とはこのことだ、という虚言をかましてみます。
 そんなちょっと度が過ぎ始めた戦闘アニメですが、その粋としてスパロボ30では特にグリッドマンの戦闘アニメが目立ちます。スパロボ勢で無い人にも無茶なのが伝わるレベルの仕上がりなので、現在のスパロボの戦闘アニメってどんなのだろう? という方はこの辺、PVで一部見られるので、それらを確認していただきたい。
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 これだけでも、自然なアニメーションとなっており、頭お菓子な世界になっていると実感頂けるかと思います。
 ただ、少し勿体ないのが、仕方ない部分があるとはいえ、使いまわしが少しあることです。『ガン×ソード』とか、一部追加されているモーションとかアニメ部分もありますが、基本使いまわしです。個人的にはこの戦闘アニメは好きなので、同じでも全然問題ないんですが、やはり同じか、となる方もいらっしゃるでしょう。ここがちょっと惜しい所ですね。個人的には本当にほんのちょっとですけども。

ミッション制の功罪

 と、まだクリアしてない口で大きいことは言えませんが、現状でもミッション制には言いたいことが、良い悪い共々あるので、日記では書ききれないのでここで吐き出します。
 まず悪い所の話をして、最後は良い方の話をしていい感じで終わりたいと思います。
 ということで悪い点は、寄り道出来すぎる為に、育ち過ぎてしまう点です。一応、戦力という概念があり、機体とパイロットの総合で戦力となるんですが、これがある程度そのステージの敵戦力が分かるんです。
 なので、もっと先へ先へと素早く進めた方がいい、というのが分かるんです。味方を集めていくと、あっという間に敵戦力より優位過ぎる形になってしまう。戦線の概念によって、資金稼ぎなども楽になって、中盤現在ではカツカツですが、それでも戦力が上がり過ぎてしまうのです。
 先に進んだ方がいい、とは先述ですが分かっています。ですが、入れられる仲間は、いくらでも入れていいじゃないの! なのです。手に入るものは全て欲しい。それがゲームなら尚更!
 ということで、迂闊に仲間を増やし過ぎて戦力が上がり過ぎ、ヌルゲーになってしまうところがあるのです。一応、難易度については戦略フェイズなら常に変えられるので、ノーマルでぬるい、と思ったらハードにすればいいだけではあるんです。でも、ぬるいのはぬるいのでいいとこもあるので、中々ハードに出来ない自分がいます。
 閑話休題
 良い所の話をしましょう。これはある程度ここは通過しないといけない、という場所はありますが、そこを
考えなければ、順序自由にキャラクターを集める事が出来る点です。これがとても良い。好きなシリーズだけ集めてもいいし、前述のように全部集めてもいい。個人的には収集要素は出来るだけ集めたいという欲が出るタイプなので、それだけでヒャー! ってなります。
 そして今まではストーリーの流れは一定、分岐はあっても流れ自体は同じでしたが、そこがこちらの匙加減でいいのがよいのです。
 また条件でミッションが解放、強化、という流れも無視してもいいし解放してもいいし、という匙加減がこちらに任されていて、分かり易いし気楽です。
 ここが、ストーリーの部分を分断している感もあるんですが、スパロボのシナリオとしては色々な話が複合のバランスよく、あるいは悪くもあるので、それを単体中心でやれるようになった、というのはわりといいものではないかと思うのです。
 この辺は趣味の範囲だと思うので、私はこの形が性に合う、ということを提示しておくだけにとどめたいと思います。とどめてない? あはは。

最後だからなんか書いとけ

 かなり取り留めもなく書きましたが、基本今回のスパロボ30には不満点は少ない、という立場の者の発言なので、違う意見も当然あるでしょうが、とりあえず私はスパロボ30はいいな、という結論になっています。クリアするまでやったらまた変わっているかもですが、量的に日記に記載出来ないので、別枠を取り、とりあえずこの段階の私の思考はこうだった、という箱に閉じ込めたいと思います。
 ということでここらで締めです。長々とお付き合いありがとうございました。

*1:その分、いろんなユニットが敵味方として出てた訳で、そういうごっちゃ煮感も好きです。

*2:個人的にはガオガイガーの凱がテッカマンブレードの「ミユキを、助けてくれー!」の言葉に「任せろ!」って返すところが震えました。ちゃんと敵の核になっているから、ガオガイガーのヘルアンドヘブンでつかみ出す、というのももうね。素晴らしいとしか言えない。

*3:細かいとこだと、フルーツ味だ、も良かったです。ヒイロと宗介のクロスオーバーがそこ!? なんだけど妙に納得しました。

*4:GGGFINALから10年後なので20歳!

*5:ないわけではない。移動するマップで上手く動かなくてイラァとなる時がある。

*6:個人的にスパロボ30ではジェイデッカーが気に入ってしまって、流れでシャドウ丸とカゲロウも育ているという体たらくです。それ以外でも龍虎王とか、使いたいやつが多過ぎる!

*7:個人的には『スーパーロボット大戦α外伝』の新規組が異常に動いていた印象があります。今見るとだいぶ硬い感じもありますが、でもやっぱりスレードゲルミルの斬艦刀のかっこ良さは別格というか、今見ても異次元ですねえ……。なにあれ……。

*8:トラウマなのは色々ありますが、やはり戦闘アニメスキップがない上に敵ターンの曲が延々流れるのですね。その曲を聴くだけで怖気ります。スポロボ30でその曲が出て来てぞぞぞりましたよ……。