踏破系アクションと『ボムラッシュサイバーファンク』

この項について

 あと一カ月程度で、『ボムラッシュサイバーファンク』(以下BRSF)が発売されます。
 『ジェットセットラジオフューチャー』(以下JSRF)フォロワーということで、JSRFの為にXboxを買ってそれと『クレイジータクシー ハイローラー』でその元は3倍返しだ! したJSRFフリークスな私としては1000%買います。
 それでも出来はどうなのか? と気になる状態です。JSRFの系譜としてのちまで語り草になるのか、それとも。
 と言うことで今回は脈絡なく踏破系アクションというのを適当に語る、俺得の話を縷々綴っていきたいと思います。
 それではいってみましょう。

踏破系アクションって何だよ

 踏破系アクションとは、今日BRSFが待ち遠しくて暇な時間にJSRFからどうなるのかと考えていた時に去来した言葉です。
 言葉尻を捉えれば、マップなどを踏破していくアクションと言えます。JSRFのように、マップのあちこちを駆け回り、踏破するイメージです。
 とは言えこれは最新の類ではなく、実際JSRFよりかなり昔のゲームまで遡れます。
 マップをステージと言い換えれば、『ドンキーコング』くらいまで行けるでしょう。あれも一画面のステージを踏破するのが目的のゲームですし。

偉大な先達

 しかし、やはり踏破する、と言う言葉での印象でいうなら、『スーパーマリオブラザーズ』の方が象徴として挙げられるでしょう。
 2D世界を跳ね回り、走り回り、メタい隠し通路を駆け抜ける。普通にクリアするのも、ワープをふんだんに活用するのも、どちらも等価な扱い。
 2Dのステージを存分に駆け回れるそれは、JSRFにも当然受け継がれた踏破系アクションのDNAの趣です。
 ですがこの部分の継承は、直系ではなくワンクッションあります。当然ですが『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』が存在しますから。
 JSRFにおいてはソニックは完全なご先祖と言ってもいいレベルで同じイズムがそこにあります。
 それは、ルートと言うイズム。
 クリアに向けた道筋だけならマリオでもしっかりある訳ですが、ソニックはそこに気持ちよく駆け抜けられるルート、というものが存在します。
 お膳立てといえばそれまでですが、それでも据え膳食わぬは、です。こうさせたいんだな! にはまってそれが気持ちいいのがソニックなのです。
 JSRFでも固定のルートを気持ちよく疾走していけるように出来ています。それをうまく使って駆け抜けるゲームです。
 そういうルートがある。つまり導線がある。そこがソニックから受け継いだイズムだな、と言うわけです。
 そのイズムはマリオやソニックが3Dになっていくことで、形が移り変わっていきます。方向性が変わっていくのは、ある意味では当然でもあります。
 ですが、それをよりカリカチュアな形にしたのが、ガードレールなど滑走するルートのある『ジェットセットラジオ』であり、それを進化させたのがJSRFだ、と言うわけです。

JSRFの踏破性

 JSRFは3D世界を走り回っていくゲームです。マリオもソニックも3Dになって2Dと比べて踏破性が変わっていきましたが、JSRFはそれらの2D時代の持ち味の部分を継承しています。
 それが再三書いているルートというもの。そのルートであるレーンなどを見つけ出し、そこを疾走していくのが、JSRFの爽快なところです。様々なルートを見つけ出す楽しみと、それを活用してマップを高速でかけ抜ける。その当時の踏破系の新時代でした。
 マップ自体は現在のゲームに比べると狭いですが、その中でずっと走り回れるルートを探し、ぐるぐるするのは特に楽しかったです。そのマップを制した感じがありました。
 この楽しさのせいで現実でルートを探してしまうという副作用すらありました。あの電柱を登って、電線を伝って屋根に、とか。
 なので、踏破系の最新はJSRFにある時期もありました。が、しかし、それは当然新しいゲームで塗り替えられます。
 そう、『マーベルズスパイダーマン』(以下MS)です。

MS等新時代の踏破性

 MSは、踏破系アクションの新時代を見せつけます。それはオープンワールドで、と言うのもありますが、それ以上に自由に、それも真の意味で自由に踏破出来ること。これが重要です。
 MSの革新的な点は、オープンワールド物でよくある建物という名のただの壁を踏破することが出来るようにした点です。
 ただの障害物ではなく、ただの壁ではなく、乗り越えられるオブジェクトなのです。
 そして、それに糸を放ってスゥイングしていくことも出来る。
 スパイダーマンとしての動きを出来る、というのが見所ですが、それがちゃんと楽しめるように、そして踏破系としての良さとして際立つ仕上がりでした。
 壁が移動の邪魔にならないどころか移動のアクセントになる。そしてそれにより踏破性の自由度が上がっている。MSのこの踏破性は踏破系アクションの新たな潮流となったと言っても過言ではないでしょう。
 この方向では若干の亜流ながら、素早く踏破することに力点を置いた『Neon White』のようなゲームもあります。ゲームとしてはひたすらステージを踏破するだけというシンプルなものながら、その行為が、つまり踏破が如何に面白いか、タイムを競うという側面を持たされただけでそれを示した一品です。
 これらの出現を目の当たりにしては、JSRF狂信者な私でもはやられてしまったのは言うまでもないでしょう。JSRFの踏破性は越えられた、新時代や! という気持ちにもなりました。

JSRFの踏破性からどう発展する?

 ということで、JSRFは真の意味で自由な動きのできるゲームではありませんでした。制約があり、その中でやるゲームです。それが今の踏破系アクションの基本からは遅れている、と言ってもいいでしょう。な
 ので、BRSFはそのリスペクト先からどこまで、MS以後にやってくるのか、というのが個人的な懸念点でした。時代が違うゆえに、古臭くなるだけなのではと。
 ですが、この懸念が幾分かは解消されました。6月21日のニンテンドーダイレクトでの映像で、ほんの少しですが映ったものに、逆さの状態があったのです。
 上下逆さで滑走出来る!
 流石に読めませんでした。それなら、天井もうまく移動ルートに出来る訳ですよ。新ルートや!
 MSでも、逆さ移動はありませんでした。スパイダーマンゲーとしては入れる意味があまりないからでしょう。
 しかし、BRSFでは、新たなルートとして上という選択肢が出来たことになる訳で、今まで以上にルートの模索と高速踏破の楽しさが伸びるのでは。期待です。

後一カ月待てねえ!

 つらつらと文章を書きました。踏破系アクションという言い方がどうでたか、が書けたと思うので満足です。が、踏破系アクションのメイン潮流には語れても傍流、ベルトスクロールとかですが、そこら辺はまた違う趣きなので、なんか機会があれば語りたいところです。機会なさそうですけど。
 さておき、BRSF待ち切れねえ族なので、早く8月18日になんねえかなあ! あるいは発売が今日になんねえかなあ! となっています。この際名作でなくてもいいから早くさせてくれよお! という過激派なことを言いつつ、今回はここまで。したらな!